【フジトミ】日銀への催促相場入り?懸念される財政法5条
米国株式市場は3日続伸。S&P500種は前日比0.7%高い2152.14で取引を終了。NYダウは120.74ドル(0.7%)高い18347.67ドルで終え、昨年付けた取引時間中の最高値を更新。ナスダック総合指数は0.7%上昇して昨年12月30日以来の高水準となった。原油市場の上昇やアルコア決算が企業業績への期待感を先行させた。NYMEXのWTI先物8月限は前日比2.04ドル(4.56%)高い1バレル=46.80ドルで取引を終えた。世界の株式市場が堅調に推移し、英国民投票後の下げを埋めたほか、ドルの下落で商品市場へ資金が流れた。12日、13日に公表される官民の米原油在庫週報では、8週連続の取り崩しが市場では想定されている模様だ。NY為替市場では円が続落となり、ドルに対する2日間の下げ幅は2014年11月以降で最大となった。安倍首相の経済政策の詳細を見極めようとする中、円の売りが優勢となった。CME2259月限(円ベース)の清算値は前日比445円高の16515円。同日の大証終値(16150円)比365円高で、出来高は84796枚だった。本日の日経平均も上値トライが想定される。今週に入り、海外勢からの買いが継続されている。10兆円超規模の経済対策や「アベノミクス加速」=「日銀のヘリコプターマネー政策の実施」と期待する向きが台頭しているからだ。昨日も「バーナンキ氏:日本経済の前進めぐり安倍首相に祝意」と報じられただけでも海外勢の動きで円安・株高を誘発させた。OSE225先物の需給面では、ゴールドマンのTOPIX先物の大幅買い越しが11日に確認されている。アップサイドへの期待感と仕掛け的な動きも観測。ある意味、日銀に対する金融政策への「催促相場」となっているのかもしれない。壁は、財政法5条か(財政出動するための国債を無制限かつ無条件に日銀に引き受けさせる行為)?
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【買い材料】
・アベノミクス再起動、大規模経済対策に期待
・米国株式市場-S&P500に続きダウ平均も最高値更新 NASDAQ総合は年初来でプラス
・NYダウは上昇(18347.67、+120.74)
・ナスダックは上昇(5022.82、+34.18)
・欧州株式市場-英FT100を除いて続伸
・NY原油先物-大幅反発、需給改善期待が下支え(46.80、+2.04)
・NY為替-円高やポンド安のポジション調整が続く(104円70-80銭)
・CME225先物は大阪取引所比で上昇(16515、+365)
・6月の中国自動車販売、前年同月比15%増 =中国汽車工業協会
・英のEU離脱、米経済成長への影響は「軽微」=IMF
・ポケモン関連株急伸
【売り材料】
・EU離脱のドミノ警戒
・地政学リスク高まる
・欧州銀行の経営不安再燃
・中国、仲裁裁判の政治化主張で日本を批判
・EU、財政赤字のスペインとポルトガルを制裁へ
・今年度の経済成長率 0.9%程度に下方修正へ
・恐怖指数VIXは13.55、前日比上昇
【その他注目点】
・イギリス、メイ新首相13日就任へ
・米30年国債入札
・米債券市場-続落、買われ過ぎ感を意識
・欧州債-続落、安全資産に持ち高調整
・NY金先物-軟調、過剰な警戒感が緩む
・CRB指数-反発 原油、ガソリンが上昇 砂糖、金が下落
・仲裁裁判所、中国の「九段線」内の権利認めず
・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
・米・ラス連銀総裁が講演
・米フィラデルフィア連銀総裁が講演
・米クリーブランド連銀総裁が講演
・中貿易収支(6月)
・サンダース氏、クリントン氏支持を正式表明
08:50 マネタリーサーベイ(5月、日本銀行)
15:00 投信概況(6月)
18:00 欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(5月)
20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)
21:30 米・輸入物価指数(6月)
23:00 加・カナダ銀行(中央銀行)が政策金利発表
27:00 米・財政収支(6月)
《決算発表》
S Foods、シンワアートオークション、アウンコンサルティング、ファーマライズホールディングス、トレジャー・ファクトリー、SFPダイニング、日本毛織、ファンドクリエーショングループ、TSIホールディングス、ジー・スリーホールディングス、ケイブ、PR TIMES、シンプロメンテ、ベルシステム24ホールディングス、マルマエ、ガリバーインターナショナル、リテールパートナーズ、近鉄百貨店、ウッドフレンズ、リベレステ、セントラル警備保障、大庄など
《米決算発表》
ヤム・ブランズなど
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written by HK