非常に重要な概念:トレードで負ける事があるという概念をどう料理してよいのか分からず蔑ろにしてきた
FXを解説するいくつかの本には次のような意味の文がよく登場する。
「どのようなトレード手法でも負けることがある。」
このことはFXをする者であれば意識的にしろ無意識的しろ理解している事と思う。
FXで負けている人はこれを理解しているものの実際のトレードに生かし切れていないのだろう。
私自身も例外ではなく、トレードで負ける事があるという概念をどう料理してよいのか分からず蔑ろにしてきた。
「どのようなトレード手法でも負けることがある。」という概念をFXに応用できるのではないかと気づかせてくれたのはブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質という本のおかげである。
この本は愉快な文章で、この概念を手に取れるところまで持ってきてくれた気がする。FXをする人なら御一読をおすすめする。
この本を簡単に要約すると(それをブログに載せてしまっていいのか分からないが)、安心した時が一番危ないという事を言っている。例えば「30日間連続で相場が上昇したのだから次も上昇するだろう。」←これが危ないという事をこの本は申しておるのです。
私も今までいくつかの簡単な売買プログラムを組んでテストを繰り返してきましたが、「勝率が60~70%あるにも関わらず利益がほぼ0(本当はややマイナス)」もしくは「勝率が30~40%ほどしかなくても利益がほぼ0(本当はややマイナス)」という事が多くあった。
つまり極端な話70回連続してトレードで勝って安心したとしても次の30回で利益をチャラにしてしまうこともあるという事である。
こう考えていくと次のような仮説が浮かび上がる。
トレードに因果関係を安易に持ち込むのは危険(私のトレード手法では70回連続して勝った!etc)。
思うに大切なのは因果関係の確率(Aが起こった時にBが起こる確率)を基準値とすることである。
実際には次のようにすれば良いと私は考えている。
以下の文では基準値が50%を超えていると仮定する。
現在の相場でAが起こった時、現在の相場が基準値から逸脱しないと判断された場合にはBが起こる事を見越して行動する。
また現在の相場でAが起こった時、現在の相場が基準値から逸脱する(アノマリー)と判断された場合にはBが起こらない事を見越して行動する。
written by にょん