金価格急落、トランプ氏の対イラン強硬発言で原油高・金利上昇
金価格急落、トランプ氏の対イラン強硬発言で原油高・金利上昇
主なポイント
- トランプ大統領がイランへの強硬攻撃を警告
- イランは湾岸地域の米軍基地を攻撃
- 米CPI(消費者物価指数)が3年ぶりの高水準
- 原油価格と米国債利回りの上昇が金価格を圧迫
- テクニカル分析
金価格が3%以上急落
金(XAU/USD)は水曜日に3%を超える急落となりました。
背景には、最新の米国インフレ指標が依然として高水準で推移していることが確認され、市場で「高金利政策が長期化する」との見方が強まったことがあります。
金は利息を生まない資産であるため、高金利環境では魅力が低下し売られやすくなります。
金価格は一時4,105ドル付近まで下落し、その後4,130ドル前後で推移しました。
トランプ氏とイランの緊張激化
市場心理が悪化した要因の一つが中東情勢です。
トランプ大統領は
「イランが合意に署名しないのであれば、米国は強力な攻撃を再開する権利を持つ」
と発言しました。
一方でイランは、
- ヨルダン
- クウェート
- バーレーン
など湾岸地域にある米軍基地への攻撃を実施しました。
地政学リスクが高まる中、市場は緊張状態となっています。
米インフレ率は4.2%へ上昇
5月の米消費者物価指数(CPI)は前年比4.2%となり、3年ぶりの高水準となりました。
これは市場予想通りでしたが、
エネルギー価格が前年比3.9%上昇したことが主な要因です。
また、食品とエネルギーを除くコアCPIも前年比2.9%となり、前月の2.8%から上昇しました。
利上げ観測が継続
インフレデータ発表後も市場は
「FRBが年内に追加利上げを実施する可能性」
を織り込み続けています。
ただし予想される引き締め幅は21bp(0.21%)となり、週初めの25bp予想よりはやや後退しました。
原油高と金利上昇が金を圧迫
トランプ氏の発言後、
WTI原油価格は2.62%上昇し、1バレル91ドルとなりました。
原油高によるインフレ懸念から、
米10年国債利回りも4.536%まで上昇しています。
金利上昇は金価格にとってマイナス要因となります。
今後の注目材料
市場は次に発表される
- 生産者物価指数(PPI)
- 新規失業保険申請件数
に注目しています。
予想では、
- PPI:前年比6.4%(前回6.0%)
- コアPPI:前年比5.4%(前回5.2%)
への上昇が見込まれています。
テクニカル分析
金価格は明確な下落トレンドへ移行しています。
現在、市場は4,098ドル付近の年初来安値割れを意識しています。
この水準を下抜けた場合、
次のターゲットは心理的節目である
4,000ドル
さらにその下では、
2025年10月28日の安値である
3,886ドル
が視野に入ります。
一方でRSIは売られ過ぎ圏に突入しており、短期的な反発やもみ合いが発生する可能性もあります。
上昇トレンドへ転換するには、
200日移動平均線(4,443ドル)を上抜ける必要があり、その先の目標は4,500ドルとなります。
※この記事の価格や日付は原文掲載時点の情報です。実際の相場とは異なる可能性があります。