FXで勝てる人の思考法|合理的・非合理・論理的の違いと使い分け
【合理的?論理的?非合理?】あなたがトレードで迷う本当の理由
こんにちは、トレード講師の猫飼いです。
「合理的に考えて、ここはエントリーでしょ!」
…って言ってエントリーして負けた経験、ありませんか?
「論理的に考えれば、ここは見送るべきだった」
…って後で反省したこと、ありますよね?
「いやーもう、意味不明。根拠も理屈もないけど、エントリーしちゃいました!」
…ってのも、たまにはあります。だって人間だもの。(by みつを)
今日はですね、「合理的」「非合理的」「論理的」って、似ているようで実は違うこの3つの概念について、トレードや日常のエピソードを交えながら、わかりやすく話していきます。
この違いを知っておくと、トレードの迷いが減ります。判断の軸が整います。
何より、「ああ、オレって人間だったんだ…」と、自分を許せるようになります。笑
■「合理的」とは何か?エビデンスと利益重視の世界
まず「合理的」とは、「目的に対して、最も効果的で無駄のない手段をとること」です。
つまり、感情とか倫理とか美意識とか無視してでも、最もリターンが大きい方法を選ぶ。それが合理主義。
たとえば──
▶ スーパーでAというトマトが198円、Bというトマトが138円。
見た目と味がほぼ同じだったらBを買う、というのが合理的。
▶ FXで「この時間帯にこの通貨ペアは動かない」という統計がある。
ならばその時間はエントリーしない、というのが合理的。
▶ 人材採用において、性格が合うかどうかより「営業成績が高そうな人」を採用する、というのも合理的(倫理的にはどうかとして)。
で、ここで気づくんですけどね…
人間って、合理的に「しようとした瞬間に」むしろ非合理な選択をしがちなんですよ。
■合理的に見せかけた「非合理」の罠
トレーダーあるあるですけど──
・「スプレッドが狭いからこの業者を使う!」
・「SNSでこの人が上がるって言ってたからロング!」
・「1分足で勝てば、1日10回エントリーできる!だから効率いいはず!」
…こういう判断、ぱっと見「合理的」に見えますが、実はめちゃくちゃ非合理です。
なぜなら、前提がズレてる。
「合理的」というのは、目的に対して最も効率の良い手段を選ぶこと。でもその“目的”が「目先のエントリー回数」になってる時点で、目的自体がズレてるんです。
たとえば僕の知り合いで、彼女にフラれた翌日に…
「フラれたショックでやけになって、ロットを10倍にして取り返そうとしたんですよ。合理的に考えて、ここで一発勝負しかないと思って」
…って言ってた人がいます。
どこが合理的やねん!!笑
でも、彼は本気でそう信じてたんですよね。
こういうのって、感情が判断の目的を乗っ取ってしまって、結果として非合理な判断を「合理的に考えた」と勘違いする典型例です。
■「論理的」とは何か?思考の構造と理由づけ
「論理的」とは何か。
これは“筋道が通っているかどうか”の話です。
たとえば、AならばB。BならばC。だからAならばC。
こういうのが論理的思考の基本です。
つまり、論理的な思考は「正しさ」や「利益」よりも「一貫性」を重視するんですね。
ここに面白いズレがあります。
合理的な判断=最も利益が出る判断
論理的な思考=筋道が通っていて破綻がない考え方
…この2つ、似ているようで違う。
たとえば、「今月生活費が足りないから、クレジットカードで資金を追加してロットを上げる」という判断。
「今月勝たないと生活がヤバい → だから増資 → ロットも上げる」
これ、一応“論理的”ではある。筋は通ってる。
でも合理的か?って言われたら…完全にアウトです。笑
■非合理が生む「気付き」や「突破口」
さて、ここまで「非合理=悪い」ように見えてましたが、実はそんなことはありません。
むしろ人生において、「非合理が突破口になること」は山ほどあります。
たとえば──
・今の職場に不満がある。でも転職しても年収は変わらない。合理的に考えれば、今の職場に残ったほうがいい…でもなぜか勢いで転職した。
→ 結果、環境が変わってメンタルも回復し、収入も上がった。
・好きな人が地方に引っ越す。論理的には遠距離恋愛はうまくいかない。でも追いかけて自分も引っ越す。
→ 結果、結婚して幸せに。
・トレードで勝てない。でもある日、徹底的に「負けトレードだけを記録するノート」を始めてみた。面倒で非合理。でもそれで自分のクセを発見できた。
非合理は、「気付き」や「深い動機」を生み出す可能性を秘めています。
そして逆説的ですが、合理的な成功には、こういう非合理的な冒険や痛みが不可欠だったりするんです。
■トレーダーが目指すべきは「合理的な習慣」
じゃあトレーダーはどうすればいいのか?
僕の答えは、「合理的な思考ではなく、合理的な習慣を作ること」です。
なぜなら、人間の瞬間的な判断は感情に左右されやすく、論理も崩れやすい。でも、習慣はブレない。
・毎朝チャート分析して、トレードアイデアを3つ書き出す
・ルール以外では絶対にエントリーしない
・勝ったときも、負けたときも同じ報告フォーマットで記録する
こういうのは、考えなくても淡々とこなせる「合理的な仕組み」です。
合理的になろうとするのではなく、合理的にしか振る舞えない環境を自分に課す。
これが、トレーダーが最も強くなれる方法だと僕は思います。
■まとめ:合理性は「意識」ではなく「構造」でつくる
最後にまとめます。
合理的=目的に対して最も効率の良い手段
論理的=筋道が通っていること
非合理=感情や直感、衝動で選ばれた行動(でも気付きや成長をもたらす)
人は合理的に生きたいと思いながら、非合理なことをやらかし、論理的な理由でそれを正当化しようとします。
でもね、それでいいんですよ。
大事なのは、合理的であろうとする意志より、合理的にしか動けない習慣や環境を整えること。
それが、プロのトレーダーが持っている「構造化された合理性」です。
というわけで、
次回の記事ではこの“習慣化された合理性”をどう作っていくか、
僕自身のルーティンや失敗談も交えてご紹介しますね。
今日も、非合理な誘惑に負けず、冷静に、そして淡々と。
勝つべきとこで勝って、負けるとこはスルーして、
そして負けたときは、美味しいアイスでも食べて寝ましょう。笑
ではまた!
Is it OK?