《東洋経済ONLINEでコラム掲載中》投資で勝つには我慢が必要
おはようございます、松下です。
毎週土曜日は、投資に関連する
テーマのコラムをお届けしています。
本日のテーマは、「我慢」。
投資には絶対に我慢が必要です。
しかし、個人投資家の多くは、
この大切な事実に気づいておらず、
全く我慢せずに売買を繰り返します。
その結果は、あなたもご存じの通り、
損失の山です。
逆の言い方、見方をすれば、
投資は我慢ができるようになると勝てます。
我慢とは辛いもののように思えますが、
「だから勝てる」と理解できれば、
辛いものではなく、楽しい我慢に変わります。
何の我慢もなく、お金が増えるなどという、
甘い世界ではないことを理解して、
しっかり我慢してください。
【コラム】松下誠の投資探究
第179回「我慢」
投資には、我慢が必要である。それはエントリーに対する我慢と、
エグジットに対する我慢である。投資家は、我慢できずに、
十分なチャンスを待てずに、上がっている相場や銘柄を見ると、
「今、買わないと利益を獲れない」と思い、すぐに飛びつき買いを
行う。多くの場合、このような買いは高値つかみになってしまい、
大した利益を上げられないか、大きな含み損を発生させる
塩漬けになってしまう。それはひとえに、十分なチャンスを
待つという我慢ができないからだ。
エグジットの我慢には、2種類の我慢がある。利食いの我慢と、
損切りの我慢だ。多くの投資家は、利益を十分に伸ばすだけの
我慢ができずに、小さい利益の中で利益を確定してしまう。
その後、利食った価格から、ぐんぐん価格が上昇するのを見て、
この投資家は後悔をする。これは、利食いの我慢ができないからだ。
一方で、多くの投資家は、保有しているポジションが含み損を
生み始めると、何とか価格が元の価格に戻るまで耐えようとする。な
ぜかここだけは我慢しようと決心するのだ。しかし、そもそも損失が
発生しているということは、その投資家が意図しなかった値動きが
起こっており、その値動きがトレンドを形成してしまえば、価格が
元に戻ることはなく損失は拡大を続ける。
その状況に陥った投資家の毎日は無残なもので、広がり続ける損失に
呆然とし、冷静さを失い、日常生活が破綻を始める。そうして、
本当に耐えられない損失に至った時点で、最後には我慢できずに、
その損失から逃げたい一心で決済を行い、損失を確定してしまう。
このような経験をした投資家の多くは、投資の市場を離れ、二度と戻ってこない。
投資にはいつも我慢が必要なのだ。しかし残念ながら、私たち人間の
一般的な感情は、投資の我慢に向いていない。このことを理解し、
一般の感情ではなく、理論や検証に基づき、分析の後に我慢が
できるようになろう。それは、エントリーに対する我慢であり、
利食いに対する我慢である。損失には我慢は必要ない。
適切なポイントで、ただ終えるだけである。
Is it OK?