FX裁量トレード無料講座#002機関投資家の悩みと大衆心理を利用して稼ぐ!
FX
はじめに
この講座ではトレード歴30年のEA職人が裁量トレードのノウハウを無料でお伝えしてまいります。私は名前の通りEAの開発を得意としておりますが、裁量トレードが苦手な訳ではありません。
実際、EAを運用しつつ裁量トレードも並行して行っており、16年前の脱サラ以降年単位で負けたことがありません。
その30年で培った知識をテクニカル分析を中心に、いつもお世話になっているフォロワーのみなさまへご提供したく思います。
私のEAに関してはこちらの記事をご参考になさってください。
機関投資家の悩みを利用して稼ぐ
#001支持線と抵抗線~FXの常識を疑うの続きです。
前回の記事で、何度も止められた場所にラインを引き、それを利用して逆張りしてもなかなか勝つことが出来ないというお話をしました。
その理由として、そもそも初心者でも認識できるようなラインや手法には優位性が残っていないこと、機関投資家や大口投機家は大衆の行動などお見通しであること、ラインには消費期限があることなどをお話をしました。
ところでみなさんは個人トレーダーだと思いますが、大口投機家には個人トレーダーとは別の悩みがあります。それは自分自身のエントリーが相場を動かしてしまうことです。
「え?相場を動かせるなら負け知らずじゃん。何が問題なの?」
と思うかも知れません。問題なのはそのタイミングです。
最終的に自分のエントリーした方向へどんどん動いてくれるのは大口としても勿論ウェルカムです。
しかしエントリーした瞬間に急騰してしまうと平均取得単価も上昇し、利益率(投下した資金に対する利潤)が下がってしまいます。
株や先物で板情報を見ながらトレードされたご経験のある方ならピンと来るかと思います。
板情報
FXでも一部の証券会社が自社内の板情報を公開しているのでご存知の方も多いかと思いますが、このような注文状況のことです。株や先物の場合は例えば東京証券取引所のような取引所に集まる注文状況を板で確認することが出来ますが、FXの場合はその証券会社に集まる注文状況のみを板で確認できますね(くりっく365の場合は取引所に集まる注文)。
この板の状況で大口投機家がロングをすると、まず141.85円台のところにある指値注文が吸収され、141.90にレートが上昇します。ちなみに大口は滅多なことで指値注文しません。
それでも大口の注文が満たされない場合、141.90のブロックにある注文が吸収され…と、どんどんレートが上昇していきますよね。
出来ることなら141.85のブロックで全ての注文を約定させたいのですが、売る人がいなければどうしようもありません。結果、平均取得単価が上がってしまうと。
株や先物もそうですが、売ってくれる人が居なければ買えません。ヤフオクでもメルカリでも誰かが売ってくれなければ買えないのと同じです。
何もない所に為替が落ちているのではなく、必ず反対側に取引相手がいます。ドル円の場合はドルと円の交換ですが、その交換に応じてくれる人が必要です。
FXの場合、相対(あいたい)取引と言って証券会社が注文を呑んでいることが殆どですが、その話をすると更に長くなるので割愛します。
参加者の心理
もしみなさんが大口の立場だとして、このような状況にどう対応しますか?トレードは常に取引相手あってのことですので、他の参加者の行動や心理を推測することが非常に大切になってきます。ある時は他の参加者の行動に乗っかって稼ぎ、ある時は他の参加者を出し抜いて稼ぐ。他の参加者との腹の探り合い…心理ゲームですね。
もっとも、最近の参加者は人間ではない(自動売買やAIなど)ことが多いですが、それでもこの思考は無駄になりません。何故ならそのプログラムやAIのコンセプトや設計思想は人間が行っているからです。
AIと言っても人間のように自ら思考している訳では無く、単に過去のデータを集め、統計を採り、それにより未来を推測しているに過ぎません。その量が人間には扱えないような量(ビッグデータ)だから
「凄い!凄い!」
と騒いでいるだけ。
近未来映画に出てくるような人工知能が出現するのはまだまだ先です。現にAIを使った投資信託やファンドが損を出しまくっていますよね。
つまり、我々人間がトレードで稼げる時代はまだまだ続くということです。
話を戻しまして…もしみなさんがファンドに属するプロップトレーダーで、とある通貨を大量にロングしなければならない状況になったとします。
先程説明したように、普通に注文を出しただけでは自分の注文がレートを上げてしまい平均取得単価が不利になってしまいます。
逆に言えば、あなたは少しぐらいならチャートを動かすことのできる資金を任せられています。あなたならどうしますか?
その資金力を利用して、例えばこのようなチャートを作るのはどうでしょう?赤いラインに近付いたところで少しだけ下落させます。
すると多くの大衆トレーダーがこの値動きに脊髄反射してショートを仕掛けるのではないでしょうか?
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ショート!!
この大衆の売り注文に本来やりたかった大量の買い注文(ロング)をぶつけるのです。
そうすることで、何もせず大量のロングをするよりは平均取得単価を抑えることが出来ます。何故なら大衆がこぞって売り注文を出してくれるからです。
つまり、このチャートパターンは大衆を釣って反対売買をさせた後に大口が大量のポジションを集めた痕跡でもあるのです。
他の参加者を利用して稼ぐ
さて、みなさんは実際には機関投資家ではなく個人トレーダーであるかと思いますので、このような操作は出来ませんよね。ここで先程申しました『ある時は他の参加者の行動に乗っかって稼ぎ…』を発揮するのです。この場合、他の参加者とは言うまでも無く大口投機家です。
大口によってレートが上昇し直近高値をブレイクしました。この後、ショートをしていた大衆の一部がナンピンショートをしたり大口のマネー流入が一時的に途絶えたりして落ちてくることがあります。
さて、再びここで心理戦です。
今度は赤いラインよりも下でショートをした大衆の立場になって想像力を働かせてみてください。
「なんで俺がショートしたときに限ってブレイクするの!?納得いかねぇ~!認めたくねぇ~!!無かったことにしてぇ~…」
「頼む!せめてエントリーしたところまで落ちて来てくれ!神さま仏さまぁ~!!」
と、恐らくお祈りしていることかと思いますw
サポレジ転換の本質
その祈りが天に届いたのでしょうか?赤いラインまで落ちて来ました。さて大衆はどうするでしょう?はい、決済ですよね。含み損がゼロになったところで建値撤退。ショートの決済なので買い注文。これが上昇圧力となって赤いライン付近で反発します。今までレジスタンスだった場所がサポートに転換…これがサポレジ転換の正体です。
ちなみにブレイク後の下落の最中にも大口はロングポジションをコソコソと買い集めています。
大量のロングポジションをなるべく安いレートで集めたい大口としては、ここで下落することを歓迎する反面、そのまま下落し続けて再びレンジに入ったり、含み損を抱えることは望んでおりません。
それどころか大口には『ロングポジションの仕込みが終わった後は大衆トレーダーの力を借りて上昇させたい』という思惑がありますので、ここで買い支えようとします。
大きな値動きに目を奪われるな!
我々個人トレーダーはこの値動きのメカニズムに乗っかって稼げばいいのです。チャートを作れる大口のように頭から尻尾まで稼ごうとはせず、そのおこぼれを頂くイメージです。大衆は大きな値動きを見ると、なんとかしてそれを獲る方法をあれこれ模索したがりますが、チャートを動かす事の出来ない個人トレーダーにそれは無理です。断言します。
運良く獲れることもあるでしょう。
俺はこの前300pips獲ったぜ<( ̄^ ̄)>
って言うこともあるでしょう。ですが、それを続けて億万長者に成ることが出来ましたか?
成っていないのであれば、再現性が無いのであれば、それはたまたまとしか言いようがありません。完全な運任せのギャンブル。
継続的に稼ぎ、証拠金を複利運用するなんて夢のまた夢。
どうすれば良かったのか?
それでは前回の講座でも使ったこちらのリアルチャートで復習してみましょう。前回は、一般的なFX講師のアドバイス通り「白のレンジ上限でショートして負けた経験ありませんか?」という話とその理由を説明しました。
それが分かったところで、「じゃあどうすればいいの?」というのが今回の講義の趣旨でございました。
もうお分かりですね。レンジをブレイクした後の押しや戻りを狙えばいいのです。この図で言うと水色の〇でロングです。
レンジの上限や下限でエントリーすることが悪いとは言いません。それで勝てることもあります。また、レンジブレイクした後落ちて来ず、「エントリー出来なかった…」と言うことも起こります。
FXを始めとする短期トレードで重要なことは、このサイトをご利用されている方にとっては釈迦に説法かも知れませんがトータルで利益を残すことです。
勝ち負けを繰り返し、月単位、年単位で利益を上げる。一般企業と同じですね。平日は赤字でも週末やGWに稼いで年トータル黒字を目指す。
短期トレードでそれを達成するためには、より優位性が高く質の良いエントリーとエグジットを繰り返す必要があります。
今回はそんな優位性の高いチャートパターンとその根拠、考え方の1つをご紹介しました。みなさまの日々のトレードの一助になれば幸いです。
■私の開発したEAもよろしくお願いします。
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