ぼろ株バンザイ! 中原駿の「推奨どうでしょう」 その4 7月22日更新
カーニバル(CCL NYSE)
目標価格 20ドル
<概要>
カーニバル(Carnival Corp)は豪華客船の運航会社。北米、欧州、オーストラリア、アジアで「カーニバル・クルーズ・ラインズ」、「プリンセス・クルーズ」、「ホーランド・アメリカ・ライン」、「シーボーン」、「AIDAクルーズ」、「コスタ・クルーズ」、「キュナード」のブランド名でクルーズを催行。また、米アラスカ州とカナダのユーコン準州でアラスカクルーズ船を運航する。本社所在地;フロリダ州マイアミ。
<指標>
時価総額10,799,714千ドル(7/20)発行済株式数973,824,517株(7/20)
PER(実績)(連) ---倍(20:04)PBR(実績)(連) 1.04倍(20:04)
EPS(実績)(連) -8.46(2021/11)BPS(実績)(連) 10.69(2021/11)
<ニュース>
① 決算 6月24日
売上高:24.0億ドル(予想27.9億ドル)、調整後EPS:-1.61ドル(予想-1.14ドル)、調整後ネット損益:-18.7億ドル(予想-12.8億ドル)、期間乗船率:69%(予想73.1%)とすべてコンセンサスより悪い。ガイダンスとしてQ3(6~8月期)の調整後EPSは赤字見込みも調整後EBITDAは黒字、22/11月期通期の損益も赤字。ただし営業キャッシュフローは黒字転換、75億ドルの流動性(現金等・短期投資商品及び借入枠含む)を確保。売上高は前年同期比プラス0.49億ドル、前四半期比では47.9%の大幅増。顧客からの預かり金は5月末時点で51億ドル、2月末時点から14億ドルの増加。同社の運航能力の91%の予約を確保、最悪期を脱出。ドナルドCEO「ここ数年の非常に困難な、様々な状況から脱出出来る手ごたえを感じている。営業キャッシュフローは黒字に転換、今後増加傾向をたどろう」
期間乗船率は69%、前四半期の54%から大きく改善。乗船可能なキャパシティーも25%増加。6月の期間乗船率は約80%。クルーズ事業は不況に強い業態であることは過去の不況サイクル時に証明されている。
② 増資 7月21日
2023年の債務償還に対応するため、10億ドル相当の増資計画が報じられた。今年最大級の増資。1株9.95ドル~10.50ドルでの募集になる。本日終値よりも低い水準。ゴールドマンが幹事を務める。増資を受けて時間外で下落。
<ギャン理論による株価分析・目標>
(●=6.5年サイクル、▲=25カ月サイクル、△=39カ月サイクル)
87年からデータがあるが、おそらく6.5年サイクルとそれを3つ合わせた20年サイクルが有力と考える。01~08年のサイクルは典型的な超長期サイクルの第三位相に見える。
さて、確実なのは、6.5年サイクル±1.1年なので、これを中心に見ると、08年11月~14年10月~20年4月と二つの6.5年サイクルが完了している。
問題は第二6.5年サイクルで完全に弱気転換したことだ。おそらく2026~7年に終了する第三6.5年サイクルのボトムは87年の先祖返りをする可能性がある。あるいはその前に破綻してしまうリスクもある。それほど第二位相のボトムが低すぎる。
さて、第三6.5年サイクルであるが、2つの39カ月サイクルで形成される可能性は1/3、3つの25カ月サイクルで形成される可能性が2/3といったところだ。2020年4月から22年6月のボトム迄26カ月であり、丁度25カ月サイクルボトムの時間帯である。長期サイクルの下降圧力は間違いなくあるが、一定程度の戻りはあるだろう。チャートを見ると気が重くなるが、資金効率は案外高くなる可能性がある。
ターゲットは①16②20③27。
Is it OK?