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Kecofin
2022/04/30 15:24
公開: 2022/04/30 15:24
更新: 2022/04/30 15:50
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投資判断のためのファンダメンタルズ情報を提供します。 全ての投資判断のベースとなる米国経済に特に注力していますが、経済、FX、株式、金利など幅広い分野を対象としています。 どの分野で投資活動をするにしても、幅広い情報を持つことで理解が高まります。 私のモットーは「百聞は一見に如かず」と「困難は分割せよ」です。 前者では、「情報をグラフで見ること」。文章はできるだけ短く、簡潔にしています。 後者では、ボリュームのある長いレポートより、短いレポートを多数出すことにしています。そのほうがクィックリー・タイムリーに出せるし、読むのも楽だからです。 また、有料であるからには、他では見られない分析情報も提供します。 資産運用会社で、チーフストラテジストとして投資判断に利用してきた分析手法をそのまま提供します。勤務していたときは外部に出すことのなかった分析情報を、今は制限はありませんから。 なお、相場以外については、別blog、twitterでつぶやいています。 https://kecofin.blog.jp/ https://twitter.com/kecofin
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日本株 投資部門別需給  東証データより

株式

特に注目することは見当たらないので、気づいたことをつらつら書いていく。

特に断りがなければ、4月18日~22日の週についてである。


まずは先物から。海外投資家(赤)がわずかに売っている。それを受けたのは証券会社の自己勘定。


次に現物を見ると、海外投資家が買っている。一方で、証券会社自己勘定は売りに回っている。先物と反対だ。


先物・現物を合計すると、海外投資家の買い、証券自己の売りという図式。個人も多少買っている。



海外投資家に注目すると、
3月11日の週から3週連続で、ヘッジファンドなどが先物で買い、年金などが現物を売っていたが、
4月1日の週から反転。以後は、年金などが現物を買うとともに、ヘッジファンドなどは先物で売っている。

本来は、ヘッジファンドが素早く入ってきて相場を押し上げ、そこへ年金等が追いかけるといういいパターンなんだが、力強さが全くない。ヘッジファンドも引くのが早すぎる。


で、4週ベースで見ると、買い越しは個人と事法(多くは自社株買い)、日銀だけだ。海外投資家はグラフでは確認できないほどの4週平均で22億円の売り越しだ。この間、TOPIXは76.3ポイントの下げ。やはり海外投資家が出てこないと上がりにくい。


13週(3カ月)ベースで見ると、需給の傾向がわかる。海外投資家は売り越し。海外投資家が買い越しにならないと、上昇相場にはなりにくい。

一方、買いは、ここのところ安定しているのが自社株買い。信託(主に年金)はリバランスの買いだろう。あとは日銀などわずか。


念のため、相場は需給で決まるが、事後的な需給は売りと買いは一致する。当たり前だ。買った人がいれば、必ずそれを売った人がいるからだ。だから、需給と言っても、事前の需給(より強く買いたい・売りたい人)が重要だ。安くなれば買ってもいい(高くなれば、売りたい)という投資家は相場を決めない。まず安くする(高くする)投資家(通常は海外投資家)が必要だからだ。その投資家が相場を決める。

なお、日銀のように、安くなったら絶対買う(高くなっても売らない)、しかも金額が大きく、年間購入額の予算もあるような強い意志の下で買ってくる投資家も相場にジワジワ影響を与える。

かつてのGPIFの基本ポートフォリオ変更時の買いなども、相場に拘らず、何が何でも買ってくるわけで、相場を動かすことになる。



あと、個人の売買状況については、

東京証券取引所が公表している投資部門別売買状況(個人)の代金に、個人が購入している株式の募集および売出金額(概算値)を加え、より実際の個人の株式購入状況に近い数値を算出したものが、次のサイトで公表されている。

投資部門別売買状況における個人の状況 | 日本証券業協会

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#日本株需給 #投資部門別売買動向
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市場エコノミスト ー 元外株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト(アセットアロケーション)などー 東京大学農学部農業経済学科卒業。生命保険会社・資産運用会社で公的年金・企業年金・投資信託運用に携わるなど40年近く市場と関わってきた。国内外の経済や株式・為替・債券、国際商品などのマーケット動向に通じる。 なお、相場以外については、別blog、twitterでつぶやいている。
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