米国株でサキヨミ!ツイッター株はどうなる?ハイテク株が占う金融市場の今後とは?
株式
米国株はマイクロソフト決算に大注目!
昨日のNYダウは、+61ドルの3万3301ドルとなり反発。前日にー809ドルと大きく下げていたことで自立反発を見込んだ買いも見られましたが、1番の支えはやはり、現在本格化している米企業決算で、一部のハイテク銘柄が好業績を叩き出したことでしょう。市場が最も注目したのが、マイクロソフトの決算です。こちらは売上高が493億ドル(+18%)と市場予想を上回る結果を叩き出し、アナリストからの高評価を勝ち取りました。結果マイクロソフト株は+5%の大幅高。
このところのハイテク株は、米長期金利の上昇を背景に売りが強まっていただけに、このマイクロソフト株の上昇は福音となった、といっても過言ではないかも。
※米長期金利、つまり米債権の利回りが上昇すると、高利回りが魅力となって米債権が買われやすくなりますが、一方でもともと割高なハイテク株は「米債権より割高だし、米債権みたいに配当も出ないし、、、」ということで、買われにくくなる傾向があります。今回のマイクロソフト株は、こうしたハイテク売りの流れを好決算で断ち切ったので「スゴイ!!」となり、一気に投資家の期待が強まって買われたわけです。
そもそもマイクロソフトは、旗艦ソフトウェアWindowsで極めて強い競争力を誇ります。そのうえ今回の決算では、クラウド事業やセキュリティ事業といった部門でも成長、さらに足下のウクライナ進行(あるいは対ロ経済制裁)によるモノ不足や物流混乱の影響もそれほど大きくないと見られるとあって、市場ではマイクロソフト株が資金の逃避先にふさわしい安全資産になる、との声も聞かれています。
もともと値動きが激しいハイテク株なのに、相場が不安定な時にも安定的な値動きを期待できる「安全資産」扱いされるかもしれないなんて、やっぱりマイクロソフトはスゴイ!ということになりそうです。
ただ一方では、アルファベット(Googleの運営会社)は決算が市場予想に届かず売られて大幅安となるなど、ハイテク株全体の業績はまちまちといった印象です。本日NY時間には引き続き、アップルやインテルといった主要ハイテク株、またマクドナルドやメルクなどを含む数多くの銘柄が決算発表を行います。
これらの結果次第では、NYダウやS&P500、あるいはハイテク組み込みの多いナスダック指数といった主要株価指数のモメンタム(騰落の勢い)にも大きな影響がありますが、こうした主要株価が強気モードになると、さらに日本株やドル円FXにも上昇圧力がかかるため、金融相場全体を占う意味でも、注目しておいたほうがよさそうです。
日本株とFXはどうなる? 今注目はドル円「130円超え」!
米株式市場が大幅な下げからひとまず立ち直っていることで、本日の日本株も上昇し、市場のムードは持ち直し気味です。しかし目下の注目は株式よりもFXかも知れません。というのも、急騰の続くドル円が本日大きな節目である130円を突破したからです。130円は過去20年来の高値圏となります。つまり2002年以来の高値圏ということです。2022年頭のドル円レートは102円でしたから、この4ヶ月ほどでなんと+28円も上昇したことになります。
なぜドル円がここまで上げている(=ドル高、円安)かというと、下記のような材料が大きいと言えます。
・物価高を受け、米国で大幅な利上げが行われる見通し(ドル高要因)
・物価高を受け、日本は貿易赤字が拡大(円安要因)
・物価高は、対ロ経済制裁で長期化する可能性がある(ドル高・円安要因)
・しかも日銀が今日、金融緩和を続けると明言した(一段の円安要因)
こうしたなか米国株が上昇すれば、こちらは金融市場のリスクオン(強気モード)に拍車をかけ、よりいっそうドル買い・円売りが強まる可能性があります。
一部の市場関係者は、大きな心理的節目である130.00をタッチしたあとは、さすがにここが天井になるだろう、との指摘が聞かれていたものの、いざフタを開けてみると、少なくとも本日夕刻のレートは130.60まで上値を拡大しており、買いのとどまる気配はありません。それどころか市場では、ドル円の上値メドが135円になるとの声も聞かれています。
少なくとも足下のドル円は、テクニカル的にも上昇サインが多数点灯しており、一段の上昇が想起される状況に変わりがありません。
来週には、上述の大幅利上げが行われるとみられる5月FOMC(米金融政策決定会合、日本で言う日銀会合に相当)が開催されます。これを通過するとまた相場つきは変わると思われますが、少なくともそれまでは、ドル円は高値圏の推移が続く可能性があります。
イーロン・マスクが買収!? ツイッター株はどうなるの?
さて、今週の金融市場で最大の注目トピックの一つが、テスラCEOイーロン・マスク氏によるツイッター社の買収でしょう。ツイッターを日常使いしている方は大変多いでしょうから、そういう意味でも今後の見通しが気になる方はたくさんいらっしゃると思います。ツイッター株は、買収成立の報道後に売りが続いています。どうやら
・イーロン・マスクは株を買い占めると言ってる
・しかし、気まぐれな同氏が「やっぱりやめる」と言い出す可能性も
・白紙撤回なら株価急落懸念
・なので、今のうち手仕舞い売り
という流れのようです。
と、こんなことを言っているそばで、本日日本時間未明にはロイターより「イーロン・マスクがツイッター株を買わない可能性が出てきた」という速報が出ていました。※英語記事です
ツイッターがイーロン・マスクに所有されることで、このSNSがより「自由な言論の保証された」場になる、といった期待の声も聞かれてはいますが、ツイッター社が同氏の買収に同意したという先日の報道から現在にかけ、状況は不透明感も出ているようです。ひとまずこのニュース関連の取引はあまりおすすめできなそうです。
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