『3月のアノマリー』について解説!
こんにちは、下山です。
ウクライナ危機の影響で
日経平均も影響を受けていますが
今後の展開はどうなっていくのでしょうか?
当初先週の16日が『Xデー』とされ
緊張が高まっていましたが、
当日は何事もなく平和に過ごすことができたようです。
しかし、まだまだ予断を許さない状況が
続いていると言えるでしょう。
アメリカ、ロシア双方の言い分の相違などに
市場も振り回されている感も否めませんが、
焦点は、今後実施されそうな
アメリカのバイデン大統領と
ロシアのプーチン大統領の
米露首脳会談に移りつつあります。
米側はロシアがウクライナ侵攻
をしない事を条件としていますが、
「ロシア側はウクライナ侵攻の
計画はないと繰り返し否定しており、
西側の主張はプロパガンダであり
『ヒステリー』だと退けている」
などの報道もあり、
真実が見えづらい状況です。
先日このメルマガで
『アノマリー』
の話をさせていただきました。
『アノマリー』とは
「理論では説明できない
市場の規則的な変動や現象のこと」
と定義されますが、
理論では説明するのは難しいものの
この時期になると
同じような傾向が発生する
という経験則のようなものです。
特に有効なアノマリーとして
「1月効果」をご紹介しました。
これは1月の市場の動きが
その1年の市場の動きを決めるというものです。
株式市場を例にとると
1月の株式市場が下落をすれば
その1年間は軟調、
1月の株式市場が上昇すれば
その1年間は堅調
という判断ができます。
特に1月の株式市場が下落した場合は、
戦争や天変地異などが
起こるとも言われており、
今回のウクライナ危機は、
まさにこのアノマリーが
的中したと言えるでしょう。
また、この時期の株式市場の格言として
「節分天井、彼岸底」
という言葉があります。
これは、2月上旬の節分ごろに
株価は一旦の天井をつけ、
3月中旬の彼岸の頃に
底値となるというものです。
2022年は
1月上旬から下落を続けていた株価が、
下旬から盛り返したものの、
節分の頃に天井をつけるという
アノマリー通りになっています。
そこで今回は株式市場における
『3月のアノマリー』について
解説したいと思います。
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3月のアノマリー
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アノマリーは日本語で
「相場格言」
と呼ばれる事もあります。
3月のアノマリーとしては、
先述したように
「彼岸底」
という格言があります。
このアノマリーは、
特に日本の株式市場において
適用することができます。
理論的な背景としては、
日本では3月末決算とする会社が多く
権利確定日の集まる3月末に向けて
配当取りや優待権利取りの売買も
多く行われます。
また、ビックプレイヤーである
金融機関の決算期末でもあるため
金融機関が借りている株の返却、
つまり空売りの買戻しも意識される
時期となります。
そのため3月15日は、
日経平均が上昇しやすい
「特異日」
とも言われています。
現在のファンダメンタルズの状況を
考慮すると、「彼岸底」にむけた
下落には注意をすべきですが、
その後の株価には
どのような傾向があるのでしょう?
では次に、4月以降の
アノマリーについて解説します。
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4月高、こいのぼり天井
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4月以降の格言として、
「4月高、こいのぼり天井」
というものがあります。
これは、
彼岸に底をつけた株価が
4月に入ると上昇し、
5月の節句の頃には
再び天井を迎えるというものです。
このアノマリーには
理論的な根拠があり、
年度が変わり新年度になると
新規の資金が流入しやすくなり
5月の初旬ごろまでは
相場が上昇しやすいといった
背景があったりします。
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まとめ
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2022年は
米国の利上げ観測を背景とする
下落基調となっており、
ここに来てウクライナ危機という
アメリカ・ロシアの大国間の
争いまでもが起こってきました。
その点で悲観的になっている
投資家も多いと思います。
仮に3月以降もアノマリー通りに
推移するのであれば、
4月から5月にかけては
絶好の仕込み時期になる
とも言えます。
アノマリーを絶対視して
アノマリー通りのトレードをする事で
失敗につながる可能性も高いですが、
頭の片隅でアノマリーを意識することは
投資家としての判断の
一助となるとも言えるでしょう。
3月に予定されている
アメリカの政策金利の引き上げや
ウクライナ危機の動向など、
注目されているファンダメンタルズが
多くありますが、
ニュースをくまなくチェックして
「市場がどのように反応しているのか?」
次に同じような事が発生した時に
「どのような事が起きるのか?」
という点を、過去の事例を頼りに
推測できるようになることで、
ひとつ判断基準が自分の中でできると
トレードが楽になるという方も多いと思います。
ただしアノマリーにしても
ニュースの結果にしても
100%このように動くといった
事例は存在しません。
今後も引き続きこのメルマガでは、
時事情報を中心に株式相場に
どのような影響が起こりそうなのか
という点を解説していきたいと思いますが、
あくまで一番大切なのは
予想が外れても大丈夫な資金管理です。
予想が外れたときの対処を学ぶことが
投資家として成功することにつながる
と言えるでしょう。
では本日も最後までご覧いただき、
ありがとうございました。
下山敬三
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