増配ドミノが始まった
株式
2021年8月15日(日)雨 大雨洪水警報多発
・増配ドミノが始まった。コロナで積みあがる現金、還元の有望株は
日本郵船 <9101> [終値8040円]4日午後、株価が一時13%高。昼休みに2022年3月期の配当を従来予想3.5倍の700円に引き上げ。
サプライズの大幅増配交換し、12日には13年ぶりの高値となる8280円を付けた。
コロナ下の巣ごもり需要でコンテナ船運賃が急騰、今期の連結純利益は5000億円と過去最高を大幅に更新する見通し。
来期は反動減も予想されるが、「大幅に配当水準を引き下げることはないだろう」という見方も株価を後押しする。
7月末に大幅増配発表した商船三井 <9104> [終値7300円]も配当積み増しに意欲示す。
同じ業界で増配が相次ぐ「増配ドミノ」が急速に進みつつある。
・増配ドミノが始まった。コロナで積みあがる現金、還元の有望株は
大手商社やメガバンクでは各社が配当の下限を示し、段階的な増産を打ち出すなど、横並びの配当方針になりつつある。
一方、今期の配当を未定にした川崎汽船 <9107> [終値4975円]は4日一時前日比10%安、
増配ドミノに追随できない企業は選別されかねない。
・増配ドミノが始まった。コロナで積みあがる現金、還元の有望株は
企業が増配に動く一つの理由はコロナ下で現金が積みあがっていること。
日銀 <8301> [終値26900円]資金循環統計では3月末の民間非金融法人企業の現預金は約320兆円と1年前から16%増。
危機対応で内部留保を増やす動きに業績改善が重なる。
一方、コロナ禍の長期化で不透明感が増し、成長投資には資金を振り向けにくい。
還元期待がそれほど高くなかった企業が増配する一方で、経営環境の変化で増配や高配当の旗を降ろす企業もある。
上場来初の減配になるJT <2914> [終値2161.0円]は業績連動の新たな配当方針を掲げ、
キヤノン <7751> [終値2638.0円]も生き残りをかけて研究開発費など重視する。
相場の方向感が見えにくい中でも、増配には株価も敏感に反応。
・増配ドミノが始まった。変わる増配ブルーチップ
コロナが引き起こした「増配ドミノ」で、連続増配・高配当株の顔ぶれが変わりつつある。
積みあがった現金を活用し株主還元を手厚くしようと、配当方針を転換する企業も。
新たな「増配ブルーチップ」とはどういった銘柄か。
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