期待値の有無で騙しのリスクと戦略の精度が変わる!たった5000円であなたのFXライフが格段に変わるシリーズ[騙されないために編]⓾=リスク認識=について期待値を理解する
あなたが今見ているチャートで切り上げが発生しました。
その挙動は上を示すものでしょうか。
理論的には上を示すもので間違い無いでしょう。
しかし、この挙動にひとたび期待値が発生すると、その消化までの間、期待値がバイアスの指針となって下へといく事もあるのです。
あなたは経済指標の結果を見ながらチャートに向かっていた時に、このような経験はないでしょうか。
経済指標では強い(良い、買い材料の)結果であったにもかかわらず、チャートの挙動は弱い(悪い、売り材料の)挙動を示した。
長く相場をしていると何度も見てきたはずです。
そこで気付くか気付かないかの差がこの期待値の存在です。
この期待値を知っているのと知らないのでは、騙しにあう確率も戦略が機能する精度も変わってきます。
期待値と一言で言ってもその種類は無限にあります。
1. レンジの上限や下限
2. 移動平均線の1抜けによる絶対法則崩れからの回帰
3. 押し目や戻り幅に対しての値幅計測としてのターゲット
4. ボリンジャーバンドの条件が整った後のターゲットまで
今回はその辺りを題材に挙げて説明しておきましょう。
今見てきたのは必ずチェックしていきたいフローとしての、レンジ、相場観、波動、ろうそく足を見てきた結果としての期待値です。
なぜこれらをチェックしなければならないかについては他の記事をご覧ください。
相場は精密に動いていると言われていますので、実際に全ての材料が繋がるまでは漠然としたイメージの中で挙動を追いかけることしかできません。
なんらの材料もなしに分析を行った場合に、分析の精度に限界があると言うところは、それをお考えいただくとお分かりいただけるでしょう。
そんな中でも期待値があると、海の中で霧が立ち込めていてその先にうっすらと島が見える、と言うような状態になります。
島がうっすらと見えることで目的地が分かるわけです。
それでは早速先ほどの題材をもとに順番に説明していきましょう。
1. レンジの上限や下限
レンジの上限や下限はサイコロジカルラインとして働きます。
実際にレンジブレイクされるまでの間、その上限や下限の間で価格が推移しています。
これを抜ける際に、最初のブレイクポイントで取引を行うのは非常に危険です。
先行期と呼ばれるプレイヤーの挙動は、基本的にはレンジ内で取引をしていた人の損切りによって生まれます。
その挙動は毎回不安定で、一瞬だけ抜けて戻される事もあれば、そのまま伸びてトレンドになる事もあります。
このポイントで順張りや逆張りの取引をすることは、騙される前提での取引と言えます。
順張りとしての堅実なトレードはこのレンジブレイクが起きた後の挙動でエントリーすることが定石となってきます。
つまり初回のレンジブレイクはスルー前提で見た方が先行期の後の追随期のプレイヤーと同じ局面でトレンドに乗ることができ、確率的に騙されなくなると言うことです。
このように順張りとしての期待値はターゲットがあるでしょう。
逆張り材料としては、レンジブレイク時に1抜けのまま、ターゲット到達した場合に、回帰性の強いレンジであった時には、レンジの上限や下限まで回帰する挙動に縛られやすくなります。
こうした進捗や方向性が分かることで、トレンドだからついていく、という安易な飛び乗りの戦略を行った結果、騙されるといった事例から脱することができます。
2. 移動平均線の1抜けによる絶対法則崩れからの回帰
移動平均線は単純な挙動ではありますが、その精度には上位足の挙動を含めなければ適合しづらい性質があります。
上位足の影響を受ける時には数十pipsのエクステンションが生まれ、続伸する事で、どこまで伸びるのかわからない、と言った事も発生してきます。
しかし、どこまで伸びたとしても、回帰性の強い性質を持つ移動平均線を仮に1抜けした場合、そのほとんどは1抜けされた移動平均線まで戻ってきます。
ただし、相場観による進捗次第とも言えます。
この際に必要な材料としては、逆張りとして取引するために、順張りの出尽くし材料が必ず必要ですし、逆張りするリスクを限定するためのリスクリワードの確保が必須になってきます。
リスクの限定された中での逆張りについて違和感がない方は、相場の手練れでしょう。
逆に、トレンドが出ているのに逆張りはナンセンス、と言うだけの単純な戦略しか持ち合わせていないプレイヤーは残念ながら視野が拓けてないとも言えます。
分析とは、単に優位性だけを推し量るものではなく、その精度を高めるために、敢えてリスクを限定する中で可能性を追求する事ではないでしょうか。
数字や理論に依存することは分析とは趣旨が違ってきます。
様々な材料を使いこなせてこその分析なのです。
3. 押し目や戻り幅に対しての値幅計測としてのターゲット
これは実際に値幅計測とキーワード検索をして検索をした方が分かりやすいと思います。
値幅計測にはV計算値、E計算値、N計算値、NT計算値などがあり、それぞれのターゲット推測がされています。
私たちのものさしとしては、全てV計算値としてのターゲットがNT計算値を除く全ての計算値のターゲットに合致すると言う理由から、押し目や戻り幅は理論上約75%程度の確率で、その値幅の倍返しがおこり、ターゲットに到達する、ということで利用しています。
必ず期待値として消化されると言うわけではありませんが、この期待値が消化されやすい条件について探れば、何らかの問題解決の糸口になることでしょう。
また、この達成率は勝率とも合致しやすいため、バルサラの破産確率で見ても、リスクリワードが確保される内容であれば優位性が担保されていることになります。
このような見方ができるかどうかが、初心者と玄人の違いともいえるでしょう。
4. ボリンジャーバンドの条件が整った後のターゲットまで
最後に[基礎編]眼からウロコ!10分で分かるFX➉=戦略・シナリオ=ボリンジャーバンド0.5タッチ[高勝率手法]で使った情報を再利用してみたいと思います。
条件が整ったのちに、どこまで最低ろうそく足が伸びるのか、と言うことについて、ひとつのインジケータの材料としてボリンジャーバンドの0.5タッチ(テクニカルの設定にズレが出ると精度が落ちます。詳しくはレクチャーやお問い合わせなどにてご確認ください。)があります。
勝率9割を超えてくるような材料に関しては、値幅が小さいことやリスクリワードの崩壊なども危惧されますが、アベレージや全体的な数字としてバランスが取れているようであれば問題ないとも言えます。
しかしながら、依存して多用するようなことは避けたいものです。
あくまで戦略上問題のない取引の反復によって優位性が担保されることが理想でしょう。
この他にもまだまだサイコロジカルラインを見つけることで機能してくる期待値は存在しますが、それはあなたの学習材料として今後の課題としてみてください。
今回の題材をきっかけにあなたのトレードに何かの変化が生じる事を期待しますし、それを上手く使いこなせるように訓練される事を望みます。
それでは今回の学習はここまでといたします。また次回お会いいたしましょう。
よろしいですか?