第25回 とにかく印象が大事~アンカー効果~
初対面の人の第一印象と言うのはとても大事です。
これが悪いと、どんなにいい人でも、
その負の印象を取り返すのに少し時間がかかるものです。
そして、最初の印象というのは、何も人だけではありません。
モノも同様です。
海外に行くと、露天の土産物店で売られている値段、
あれって、ほぼ値段があってないものですよね。
交渉して値切れば、値切るほど安くなり、
最終的に、値札の半値以下ということもよく聞く話です。
人は、最初に印象に残った数字やものに、
その後の判断に影響を及ばすことがしばしばあるということです。
これは、マーケットの経済指標なども考えられます。
昨年のイギリスのEU離脱の国民投票で、
残留と決めてかかった人は、かなり多いハズです。
これは、独自の分析というのではなく、
テレビや新聞、ネットニュースなどでのアナリストらが声を揃えてそう唱えていたから、
なんとなくそうであろう、とタカをくくっていたからです。
トランプ大統領にしてもそうでしょう。
だれもがアメリカ国民の動向や動意を
考えていたとは考えられません。
「発言が過激だ」
「政治の知らないただの経営者だ」
と有識者が言っていたから、
クリントン大統領になるだろうと思っていたわけです。
不確実な状況で、予測や判断をしなければならない時、
最初に出会った人や触れた物事に影響されるのは、
ある程度仕方ないことかもしれません。
ですが、マーケットは、指標や発言で決まった方向に動くものではありません。
だからといって、あなたの独自の国際経済分析の予想だって当てにはなりませんよね。
マーケットは、需要と供給、そして、思惑で動くものです。
そう考えると、一筋縄ではいかないというのもわかると思います。
そして、発言や指標だけでトレードするのは、
とても危険と言うことが、わかってもらえたかと思います。
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