米利下げはバブル崩壊へのカウントダウンか
こんにちは、下山です。
先週、アメリカのFRBが利下げを決定いたしました。
これにより、今後アメリカ以外の国でも
金融緩和の波が広がる可能性が指摘されています。
例えば、欧州中央銀行(ECB)が
9月に利下げする可能性も考えられるでしょう。
では、今後実際に世界各国で
金融緩和政策が広がると
どういったことが起こると
考えられるでしょう?
世界経済は、
「米中貿易摩擦」や、
「イギリスのEU離脱」など、
色々な要素が複雑に絡み合いながら
動きますので、はっきりいって
先行きは不透明です。
ただ、1つ傾向として言えることがあります。
それは、
「金融緩和政策が世界で広がると
バブルが起こりやすくなる」
ということです。
なぜか?
その理由が
分かりやすく紹介された一節がありますので
紹介いたします。
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今は、情報通信、観光娯楽、金融などの
サービス業が経済の中核を占めるようになっています。
その結果、
金融緩和によってあふれたお金は
設備投資のような実物投資に向かうのではなく、
金融資産や不動産への投資に向かいがちです。
すると資産価格のバブルを誘発しやすくなります。
これが、近年バブルが発生しやすくなった
一つの背景です。
中桐浩貴
『日本一カンタンな「投資」と「お金」の本
(株式会社クロスメディア・パブリッシング)』
2019年1月3日 初版
P.123より
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金融緩和によって溢れ出したお金が、
過剰に株や不動産などに回り、
バブルを引き起こす、ということですね。
Google
Amazon
Facebook
Apple
Netflix
を代表とする
世界を牽引する企業は
工場などの大規模な設備を所有しませんが、
大規模な設備投資の必要が無い産業が現代の主流です。
だから、
金融緩和によって生まれたお金は
「株」や「不動産」などに回るようになる。
そして、
株や不動産にお金が流れれば
過剰にその価格が上昇し
バブル状態になるわけですが・・・、
バブルがいずれ必ず崩壊することが
歴史によって証明されていることは
あなたもよくご存知でしょう。
投資をしているとき、
人はどうしても自分の都合の良い未来を思い描き、
「今は暴落は起きない」
なんて勝手に決めつけてしまいがちですが、
いつ何が起こっても大丈夫なように、
常に心づもりをしておくべきです。
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雑誌で紹介されるお宝銘柄を買い続けるあなたへ
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このようなことをお伝えしても
きっと多くの方は、リスクを考慮せず
「一気に上がる銘柄無いかなあ」と
相変わらず情報を漁り続けることでしょう。
いろいろな情報源がありますが、
情報取集で一番お手軽なのは
投資系の雑誌を読むことかもしれませんね。
毎月のように『急騰銘柄』
というような魅力的な言葉が表紙に踊り、
ついつい読んでしまう方も少なくないでしょう。
でも、
もしあなたもその1人ならご注意ください。
参考程度に投資系の雑誌を読むくらいなら
良いかもしれませんが、
書かれていることを
鵜呑みにして株を買うなら、
「生涯安定的に株で稼ぐことは難しい」
と言わざるを得ません。
その理由は・・・
下記エピソードが参考になるでしょう。
作家、経済評論家である
邱永漢氏がダイヤモンド社の社長を
訪ねた際のエピソードです。
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私が株をやろうという気を起こして、
ダイヤモンド社社長をやっておられた
石山四郎さんを訪ねていって、
「どんな株を買ったらいいか教えていただきたいと思ってきました」
と言ったら、
石山さんはとても困った顔をされました。
「難しいとおっしゃっても
こんな立派なビルが建っているじゃありませんか」
と冗談半分に言ったら、
「このビルは株をやって儲けたお金で建てたものではありません。
株の情報を売って建てたビルなんです」
と言って私を笑わせました。
株の情報を売るということと
それが正確に当たるかどうかは
別のことだということを、
石山さんは強調されたのです。
邱 永漢
『損をして覚える株式投資(PHP研究所)』
2005年12月2日 第一版 第一刷
P.25より
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雑誌を読んで得られる知識もあるでしょう。
「こんな銘柄もあるんだ」
というように
新たな発見もあるでしょう。
ただ、
「書かれている銘柄をそのまま買えば儲けられる」
とワクワクしながら読むのは違います。
1つ考えてみてください。
例えばあなたの知人が
「この銘柄、買っておいた方が良いよ」
とあなたにアドバイスしてきたとします。
「え、株で稼いでるんですか?」
と聞くと
「いや、俺自身は株やってないんだけどね。」
という返事がかえってきました。
さて、あなたはその返事を聞いても
知人を信じてその銘柄を買いますか?
まず買いませんよね。
株をやっていない人から
アドバイスをもらっても
信用できませんよね。
それと同じです。
情報集めて雑誌の記事を書いている人は
必ずしも自身で株をやって
儲けているわけではありません。
ですから、
雑誌に書かれていることを
鵜呑みにして取引をするのは
やめるべきです。
そもそも
投資家なら誰もが
喉から手が出るほど欲しがる貴重な情報が
1,000円足らずのお金で買える雑誌に
書いてあるはずがない。
あなたが雑誌を読むのは自由ですし、
それを否定するつもりもありません。
勉強になることもあるでしょう。
ただ、もしも書かれている内容が
そのまま利益につながるとお考えならば
考え直すべきです。
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人間には失敗しないと理解できないことがある。
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それでも
「お宝銘柄」「急騰銘柄」「大化け株」
こういった言葉に
振り回されてしまうことが
あるかもしれません。
だったら1度振り回されてみるのも
良いかもしれませんね。
どういう結果になるのか、
あなた自身が身を以て体験するのです。
もしかしたら大儲けできるかもしれません。
ただ、ずっと安定的に勝てるということは
万に一つもないでしょう。
はっきり言って
大きい利益を一気に狙うような取引は
ギャンブルと
なんら変わりませんから、
一時的に勝てたとしても
いずれ資金を失うことは目に見えています。
そしてその時、
本当の意味で気づくはずです。
「いつまで経ってもギャンブルの域を出ない」
ということに。
残念ながら人間には
失敗しないと理解できないことがあります。
あえて失敗しろとは言いませんが、
本日お伝えしたことに
納得できないのであれば
あなたの思い通りにやってみてください。
そしてその結果、
失敗してしまったのなら、
その時に改めて
本日お伝えしたことを思い出してみてください。
それでは本日も
最後までご覧くださいまして
ありがとうございます。
あなたが
株で思い通りに利益を獲得できるようになることを願い、
今日の記事を書かせてもらいました。
少しで参考になっていれば幸いです。
下山敬三
よろしいですか?