【技術解説】単一ロジック&単一通貨の限界…AIと試行錯誤して辿り着いた「2つの脳とマルチアセット」の正体|ORB_RR_Portfolio解剖記
はじめに
前回の記事では、ChatGPTでの失敗(1ヶ月1回もエントリーしない「置物EA」)を経て、相棒をAIの「Claude」に変えたことで、ついに動き続ける自作EAが誕生したお話を書きました。
今回は予告通り、プログラミング知識ゼロの私とClaudeが作り上げた自作EA、「ORB_RR_Portfolio(v1.09)」の具体的な取引ロジックや技術的な観点について詳しく解説していきます!
1つの手法・FX通貨ペアだけにこだわって撃沈した過去
実は、このEAも最初から今の形だったわけではありません。
最初は「FXの主要通貨ペア × トレンド追従型(ブレイクアウト)」だけで開発を進めていました。
「トレンドに乗れば勝てるはず!」と意気込んで検証を行っていたのですが……結果は収益のバラツキがとにかく激しい。
相場に綺麗なトレンドが出ている時期は良いのですが、レンジ相場に入ると連敗して利益を吐き出してしまいます。 さらに分析してみると、「特定の通貨ペアがマイナスを出して、他の通貨ペアが得た利益を邪魔している(足を引っ張っている)」という決定的な問題にも気づきました。
駄目元でClaudeに投げた「2つのワガママな相談」
「このままじゃダメだ。1つの手法やFX通貨ペアだけに頼るのは限界がある……」
そこで私には相棒のClaudeがいます。駄目元で2つのワガママな相談を投げかけてみました。
1. トレンドが出ていない時期(レンジ)の利益も同時に取れるようにできない?
2. FXのペアだけじゃなくて、この取引口座で取引できる全銘柄の中から、一番パフォーマンスが 良くなる組み合わせを考えてほしい!
するとClaudeは、私の曖昧な要望を即座に理解し、膨大なデータを元に検証を行ってくれました。
その結果生まれたのが、「異なる2つのロジックを同居させ、FXだけでなく株価指数や貴金属まで網羅したマルチアセット(多角化)設計」です。
こうして誕生したのが、「ORB_RR_Portfolio」です。
ORB_RR_Portfolioの全体構造:1つのEAに「2つの脳」
今回開発したEAは、「1枚のチャートにEAをポンと設置するだけ」で複数の銘柄を一括監視・取引できるマルチ通貨仕様になっています。
そして内部では、性格の異なる2つの手法(モジュール)が口座資金を50:50で分け合い、独立して稼働しています。
1つの口座(100万円)
├─ モジュール1(資金50%):トレンド追従型(デイトレ)
├─ モジュール2(資金50%):レンジ回帰型(スイング)
モジュール1:ブレイクアウト(ORBロジック)
タイプ:デイトレード(日またぎの持ち越しなし)
対象銘柄:USDJPY, GER40(ドイツ株価指数), GOLD
特徴:市場が開く直後の値幅(ORB)を抜けた方向に乗るトレンド追従。FXだけでなく、値動きが素直でボラティリティの高い「株価指数(GER40)」や「GOLD」を組み込むことで、トレンド時の爆発力を高めています。
モジュール2:レンジ回帰(スイングロジック)
タイプ:スイングトレード(最長15営業日保有)
対象銘柄:USDJPY, GBPJPY, GBPUSD, EURJPY, GER40
特徴:日足ベースで行き過ぎた価格が平均へ戻る動きを狙う逆張り手法。モジュール1が苦手とする「レンジ相場」をカバーし、じっくり利益を狙います。
AI(Claude)開発だからこそできた「全銘柄分析」
プログラミング知識も相場分析の専門知識もない私が、自分で全銘柄の相関関係やバックテスト結果を比較するのは不可能です。
しかし、「口座で扱える全銘柄の中から最適な組み合わせを探して」とAIに依頼したことで、自分一人では絶対に思いつかなかった「FX × 株価指数 × GOLD」を跨ぐマルチアセットポートフォリオが完成しました。
「人間のワガママなアイデア」と「AIの圧倒的な処理能力・コード生成力」が噛み合ったからこそ出来上がったシステムだと実感しています。
次回予告
無事に誕生した「ORB_RR_Portfolio」ですが、一番重要なのは「実際に動かして勝てるのか?」という点です。
次回は、XMTrading(KIWAMI極口座)のデモ環境で稼働させているリアルなフォワードテストの運用データやバックテストのレポート数値を包み隠さず公開していきます!
ぜひ次回もチェックしていただけると嬉しいです。