【ザ・トレーディング編】第26回:連敗の泥沼から自分を救い出す。謙虚に相場を休むための「6%ルール」??

前回(第25回)は、一撃で口座に致命傷を与える「サメのひと噛み」を防ぐための、2%ルールについて一緒に学んできました。資金を守るための、大切な第一歩でしたね。
しかし、相場という大自然には、もう一つ気をつけなければならない恐ろしい罠が潜んでいます。それが、小さな負けがジワジワと重なっていく「連敗の恐怖」です。 今回は、自分の感情と向き合い、誠実に相場と付き合っていくためのもう一つの防衛策についてお話しさせてください。
1. ピラニアの群れと、ムキになってしまう私たちの心
エルダー博士は、この連敗による損失を「ピラニアの群れ」に例えて教えてくれています。 一匹のピラニアの噛み傷は小さくても、群れに襲われれば、あっという間に骨だけになってしまいますよね。
ここで私たちが本当に気をつけなければならないのは、負けが続いた時の「自分自身の心」かもしれません。トラブルに陥ったとき、私たちはつい「取り返そう」とムキになって、より大きなポジションを取るなど、無理に前進しようとしてしまいがちです。 プロのトレーダーは負けが続けば謙虚に休みを取りますが、アマチュアは口座の資金が底をつくまでトレードを続けてしまうことが多いのです。 私たちも、知らず知らずのうちにそんな罠に陥っていないか、常に自分を省みる必要があります。

2. 自分を強制的に休ませる優しい縛り「6%ルール」
そんなピラニアの群れから私たちを優しく、しかし力強く守ってくれるのが、「6%ルール」です。 このルールの内容は、次のようなものです。
「今月の実現損失の合計」と「現在持っている全ポジションのリスク額(仕掛けから損切りまでの金額)の合計」を足し合わせます。 その合計金額が、月初めの口座資金の6%に達したら、その月はもう新しいトレードをしてはいけない、という決まりです。 ルールに達した時点で、私たちは相場から強制的に退出させられ、月末までトレードを休止することになります。
例えば、5万ドルの資金で始めた月なら、その月の最大許容リスク額は6%にあたる3000ドルになります。
3. 魅力的なチャンスを見送る「謙虚な勇気」
具体的な状況を想像してみましょう。 あなたは資金管理をしっかり行い、2%ルールを守って株A、株B、株Cを順番に買いました。 それぞれのリスクは2%(1000ドル)ずつです。 この時点で、合計のリスク額は上限である6%(3000ドル)に達しています。
次の日、あなたは株Dという、とても魅力的な銘柄を見つけました。 チャートの形も完璧で、今すぐ買いたくて仕方がありません。しかし、ここで6%ルールが立ちはだかります。 すでに資金の6%をリスクにさらしている状態なので、これ以上のリスクを取ることは禁じられているのです。 どんなにチャンスに見えても、自分の資金状況を優先し、静かに見送る。この謙虚な姿勢こそが、相場で長く生き残るための秘訣なのではないでしょうか。
もし、どうしても新しいトレードをしたい場合は、すでに持っているポジションが自分の望む方向に動き、損切りラインを損益ゼロの水準まで引き上げられるようになるのを待つしかありません。 そうやって既存のリスクを減らして初めて、新しいリスクを取る「枠」が生まれるのです。
