GOLD EA「転流」は、たった2本の水平線から始まった
FXを始めて10年以上。これまで裁量トレードで重視してきたものの一つが、価格が反応する水平線でした。
この水平線を使った売買を、自動売買のロジックとして再現できないか。そう考えて開発を始めたのが、GOLD専用EA「転流 - TENRYU -」です。
現在のTENRYUにはさまざまな条件やリスク管理機能が組み込まれていますが、開発当初のロジックは驚くほどシンプルでした。
最初は高値と安値の水平線だけ
開発を始めたのは2026年9月初め。
最初のファイルは EA_v0_1_HorizontalReversal.mq5 という名前でした。
やろうとしていたことは難しくありません。
チャート上で直近の確定した高値と安値を探し、それぞれに水平線を引く。
高値側の水平線をレジスタンス、安値側をサポートとして扱い、価格がそのラインに到達したら逆張りでエントリーする。
- レジスタンスに到達したらSELL
- サポートに到達したらBUY
基本的にはこれだけです。
水平線は、もともと自分が裁量トレードでも使ってきた考え方です。
だから最初から複雑なインジケーターを組み合わせるより、まずは馴染みのある売買を自動化するところから始めました。
エントリー条件もかなり単純だった
最初のEAでは、直近の高値・安値を機械的に決めるために、Pivotという考え方を使いました。
前後のローソク足と比較して、周囲より高い高値や低い安値が確定した場所を水平線にする方法です。
当初の設定では、前後それぞれ10本のローソク足を使って判定していました。
エントリーは、価格がその水平線に到達して横切ったタイミングです。
この段階では、あとから追加することになるトレンド方向の細かい判定や、ロールリバーサル(サポートとレジスタンスの役割転換)はありません。
とにかく、水平線に来たら反転を狙う。
最初はそのロジックを動かすことが目的でした。
利確はGOLDの価格で3ドル幅
利確幅も固定でした。
BUYならエントリー時の価格から3ドル上、SELLなら3ドル下にTPを置く設定です。
ロットは0.01 lot。
同じ水平線からのエントリーは最大3回までとしていました。
ここでいう3ドルは、GOLDの価格そのものの値幅です。実際の損益額は、ロットや取引条件によって変わります。
最初から大きな値幅を狙う設計ではなく、水平線での比較的小さな反発を拾う考え方でした。
今見ると、かなり危うい初期版
当時のコードを見返して、現在の自分が一番気になるのは損切りです。
トレンド方向によるエントリー制限もありませんでした。
そのため、水平線で反転せずに価格が一方向へ進んだとき、ポジションをどう処理するかという問題が残っていました。
もちろん、このv0.1は販売を前提とした完成品ではなく、あくまで動作を確かめるための初期版です。
ただ、今の完成版から振り返ると、ここが後の開発で何度も向き合うことになる問題の出発点だったと思います。
水平線に触れたら反転することもある。
でも、反転しないときも当然ある。
裁量ならチャートの状況を見ながら判断できますが、EAはそうはいきません。
その判断をどこまで条件として組み込むか。
ここから先の開発は、その繰り返しでした。
作ってみると、エントリー以外にも決めることが多かった
最初は「水平線に触れたら注文する」という部分ができれば、ひとまず形になると思っていました。
ところが、実際にEAを作ってみると、それだけでは済みません。
一度エントリーした水平線に価格が戻ってきたら、またエントリーするのか。
同じタイミングで何度も注文を出さないようにするにはどうするのか。
水平線が更新されたら、過去のエントリー回数はどう管理するのか。
次のバージョンでは、こうした細かい部分を修正していくことになります。
裁量トレードでは普段あまり意識していなかった動作も、EAにするなら一つずつルールを決めなければいけません。
FXの経験があっても、EA開発はまた別の難しさがありました。
ここから「転流」になるまで
最初は高値と安値の2本だけだった水平線も、その後4本に増えました。
利確方法も固定3ドルから段階式に変わり、トレンドフィルターやロールリバーサル、時間経過と含み損を組み合わせた損切りなどを追加していきました。
ただ、最初から完成形が見えていたわけではありません。
一つ作って、検証して、問題があれば直す。
その積み重ねでした。
水平線から生まれる「転」を捉え、その先に続く「流」を追う。
GOLD(XAUUSD)専用のMT5 EAです。
- 水平線を自動で検出し、ヒゲによる接触やロールリバーサルにも対応
- 相場の流れが続く限り、段階的に利益を追従
- 固定ストップロス・時間損切り・新規エントリー抑制を搭載(マーチンゲールは不採用)
- 標準設定は0.01 lot/レンジブーストOFF
純利益 +1,242,820円 / 最大ドローダウン 24%
※バックテストは過去データによる検証結果であり、将来の利益を保証するものではありません。実運用前にデモ口座での動作確認を推奨します。
※この記事は、2026年9月に作成した初期ソースコードを確認し、当時の開発内容を振り返ったものです。記載したv0.1は検証用の初期版であり、現在の販売版とは仕様が異なります。