【同じEAなのに、取引結果は大きく違った】MirrorTrailProは何を変えたのか?|10月15日EURUSD検証
MirrorTrailProは何を変えたのか?
10月15日のEURUSD運用を検証
MTPが初めての方は、こちらから。MasterとSlaveの仕組みを漫画で紹介しています。
動画が表示されない場合:YouTubeで「漫画で分かるMirrorTrailPro」を見る
詳しい仕組みは 漫画で分かるMTP 第1話(記事) でも紹介しています。
MirrorTrailProとは? まずは仕組みを紹介
自動売買EAを運用していると、「コピー先でも同じタイミング・同じ価格で取引するしかない」と思いがちです。MirrorTrailPro(MTP)は、その常識を変えるために開発したコピー運用システムです。コピー元EAの売買を受け取りながら、コピー先では有利な価格を待ち、AIRAによる相場リスク判定も取り入れて注文を選別できます。まずは登場する5つの役割を整理します。
オリジナルEAが売買し、MTP Masterがその取引情報を送信。MTP Slaveは受信した情報をもとに、Slave口座でコピーの可否やタイミングを判断します。
ナンピン型EAは、最初のエントリー後に価格が逆行したとき、追加注文を重ねて平均建値を調整する仕組みです。最初の注文を「第1段」、次を「第2段」と数えます。今回はこの追加注文が進む相場で、MTPがどの注文を待ち、どの注文をコピーしたかに注目しました。
10月15日、コピー元EAはEURUSDで追加のSELL注文を重ね、最終的に13段・13件のポジションを保有しました。しかしコピー先のMTP Slaveは、同じ取引情報を受け取りながら5件のみ約定。Master口座では損切りが発動した一方、Slave口座はその後の価格回復を捉えて利益確定しました。なぜ注文数も結果も変わったのか。その理由を、設定と約定履歴から順に見ていきます。
有利な価格を待ち、危険な追加注文を抑え、必要な場面だけエントリー。
検証条件:Masterだけ損切りON
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実際の設定を公開|「損切り10万円」とMTPの制御
Masterには、オリジナルEAの初期設定である含み損10万円の損切りをあえて残しました。一方、Slaveは損切りをOFFにして、MTPのエントリー選別がどこまで機能するかを検証。さらに有利エントリーとAIRA追加コピー制御を組み合わせ、同じ売買シグナルを別のポジション構成に変えています。
※掲載値は今回提供されたパラメータ画面の表示に基づきます。ここに記載した制御が10/15の各注文で実際に発動したかどうかは、別途ログでの確認が必要です。
ここで見たいのは「損切りOFFが正解か」だけではありません。Masterが13件保有した局面で、Slaveは5件に絞ったという事実です。序盤は有利エントリー、途中はRSIによる追いかけ防止、後半はNEWS_HOLD。MTPがコピー対象を選別する仕組みが、実際の注文数の差として現れました。なお、損切りの有無とエントリー条件の両方が違うため、成績差のすべてをMTP単独の効果とは断定しません。
「損切りON vs OFF」10/15の結果
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Master・Slaveのエントリーを横並びで時系列比較
この日の最大の見どころは、Masterが13段まで追加したのに、Slaveは5件しかエントリーしていないこと。「初段から追従」の設定でも、MTPは価格が不利ならその場で飛び乗りません。有利な価格と反発を待ち、RSIやAIRAのニュースHOLDも加味して選別します。どの注文を実行し、どこを見送ったのかを時系列で比較しました。
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※Masterの段数は、当該SELLバスケットの約定時刻順に整理しています。Slaveの段数は注文コメントのステージ表記に基づきます。口座間の約定時刻や価格は一致せず、エントリー制御・ブローカー差等の影響を含みます。
第6〜8段ではRSI高値を検知し、上昇を追いかけるSELL追加を抑制。第8段ではRSI 84.02が記録されています。さらに第10〜11段ではNEWS_HOLDによる追加注文の一時停止が記録されました。相場が荒れる局面で「何もしない」選択ができるのも、MTPの特徴です。
その後、条件が整った場面では第9・12・13段の注文を実行。すべてを止めるのではなく、待つ場面と入る場面を切り替えていることが分かります。
有利エントリーとは? 起動距離と反発確認の仕組み
有利エントリーは、コピー価格に妥協しない機能です。例えばSELLなら、Masterが売った後、さらに価格が上がればSlaveにとっては高い価格で売れるチャンス。しかし上昇中に飛び乗るのも危険です。そこでMTPは起動距離に到達するまで待ち、次に反発を確認してからエントリーする二段階の条件を使います。「コピーしない」のではなく、「条件が整うまでコピーを保留する」という考え方です。
図はSELLの概念図です。Masterより高い価格で売れる水準まで価格が動いても、MTPは直ちには約定しません。そこから一定の反発を確認して、有利な売値とタイミングの両立を狙います。もちろん条件が整わなければ、取引を見送ることもあります。
序盤に見られた有利エントリー反発待ち
実際の10月15日には、第1段が起動条件を満たした後、反発待ちに移行しました。その間にMasterは第2段へ進行。Slaveは焦って注文せず、第2段でも有利エントリーの価格条件を待機しました。このように、Masterの注文数にSlaveを無理に合わせない設計です。
初段から追従対象でも、条件が揃わなければ注文しない。これがMTPの有利エントリーの基本です。Masterの発注に機械的に追いつこうとせず、条件が整うまで待つことで、コピー先のポジション構成が変わりました。
決定的な違いは「損切り」だけではない
Master:10/15 05:54(MT4時刻)に13件一括損失確定。その後の相場回復は取り込めませんでした。
Slave:同日09:39まで5件を維持し、トータル+9,232円で決済しました。
MTPの価値は、損切りをしなかったことだけではありません。実際に、Masterの13件に対してSlaveは5件。その差は有利エントリー、RSI抑制、NEWS_HOLDなどの判断によって生じています。同時に、SlaveはMasterより長くポジションを保有して回復を取り込みました。今回は「いつ入るか」「いつ待つか」「いつ手仕舞うか」で結果が分かれた実例です。ただし、損切り有無だけを変えた純粋な比較試験ではありません。
