水平線は、引かれた瞬間より“戻ってきた時”の方が反応した──EA開発の最初の発見
EURUSD向けEA「境界 - KYOKAI -」が完成するまでに、何を試し、何がダメで、何を残したか。その検証過程を書いていきます。
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水平線に触れたら反転する。その仮説は、半分だけ正しかった。
出発点は、裁量でやっていた逆張り
きっかけは、自分が裁量でやっていた手法でした。強いレジスタンス・サポートに価格が到達したら、30秒〜1分だけ逆張りする、というものです。
これをEAにできないか。最初に作ったのは、M15足で水平線を引き、そこへの接触を調べるインジケーターでした(のちの「境界」の前身にあたる検証です)。
売買させる前に、まず「測る」
いきなりEAにはせず、水平線にTouchした後の動きをCSVに記録して集計しました。最初期のEURUSD(リアルティック)の結果がこちらです。
| 対象 | 件数 | 1分後に反転した割合 |
|---|---|---|
| 全Touch | 130件 | 47.6% |
| 初回Touchのみ | 70件 | 53.7% |
※件数が少ない最初期のデータです。
全部のTouchを足すと、ほぼコイントスです。ところが初回Touchだけに絞ると、少し上がりました。差は大きくありません。それでも「First Touch」を掘る価値はありそうだと判断した、最初の手がかりです。
ここまでは前置きです。この先に、一番意外だった結果があります。
「引かれた瞬間」と「戻ってきた時」を比べた
次に比べたのは、水平線(Pivot)が確定した瞬間に入る場合と、価格が一度離れてからそのラインに戻ってきた最初の接触(First Touch)で入る場合です。同じPivotで両方を比較できたケースだけを使いました。
| M5・描画時 1,073件 |
61.9% | |
| M5・First Touch | 78.0% | |
| M15・描画時 397件 |
63.7% | |
| M15・First Touch | 81.1% |
+5pips到達率の比較。基本的にEURUSDでの検証です。
| 時間足 | 比較できた件数 | 描画から戻るまでの中央値 |
|---|---|---|
| M5 | 1,073件 | 約1時間25分 |
| M15 | 397件 | 約3時間55分 |
どちらの時間足でも、後から戻ってきたFirst Touchの方が、約16〜17ポイント高くなりました。
新しく引かれた線だから反応する、のではありませんでした。一度離れて、もう一度その境界に戻ってきた時の方が、価格は反応しやすかった。ここから「ライン形成後のFirst Touch」が、のちの境界の中心になります。
M5とM15、この時点での印象
件数はM5の方が多く、First Touchの反応はM15の方がやや良い結果でした。この後の実売買の検証は、M15に一本化していきます。
この数字だけでは判断できないこと
この数字は「+5pips動いた割合」を測った診断値です。実際にTP/SLを入れて売買した成績ではありません。実際、このあと診断で良かったものを売買に落とすと、話が変わっていきます。勝率が高い通貨ほど成績が悪かった、条件を足したら弱くなった、TPを伸ばしたらPFが下がった、といった具合です。次回以降で、その失敗を順に書きます。
まとめ
- Touch全部では反転率は約48%で、ほぼ五分
- 初回Touchに絞ると少し改善した
- 描画の瞬間より、戻ってきたFirst Touchの方が+5pips到達率が約16〜17ポイント高かった
- ただしこれは診断値で、売買成績とは別物
この検証の先にできたEA
境界 - KYOKAI -
水平線のFirst Touchを、逆張りで狙うEURUSD専用EA。
今回紹介した検証を含む、さまざまな試行錯誤を経て、今の形になりました。
| 対象 | EURUSD専用・M15 |
| エントリー | 水平線(R1・R2・S1・S2)のFirst Touch逆張り |
| 絞り込み | ボリンジャーバンド・ADX・上位足フィルター |
| 決済 | H4 ATR連動のSLとトレーリング |
次回:Touchだけでは足りなかった。BB・ADXを足して残ったもの、RSI・ストキャスを足して消えたもの。
※過去の検証結果であり、将来の成績を保証するものではありません。