ゴールドの1日の値幅は、9年で11倍になっていました
11倍 1日の平均値幅(2017年→2026年) | 2.4倍 時間帯による差(直近1年) | 1.05倍 曜日による差(直近1年) |
MT4/MT5のインジケーターを作って、GogoJungleで販売している lab.aiueo です。
ゴールド用のインジを作るとき、ゴールドが1日にどれくらい動くのかを、年ごとに測りました。この記事のために、もう一度測り直しています。
結果を見て、正直おどろきました。
今日は、年ごと・時間帯ごと・曜日ごとに測った結果と、それが損切りの設定にどう効くかを書きます。最後に、ご自分の口座で同じことを測るスクリプトも載せます。
測り方
- データ:Titan FX のMT5のゴールド(XAUUSD)。2011年1月3日〜2026年8月7日
- 値幅:1日の高値−安値(日足)。時間帯は1時間足の高値−安値
- 割合:値幅÷その日の始値
- 2026年は、1月〜8月7日までの分です
業者によって価格は少し違うので、数字も少し変わります。大きな流れは、どの業者でも同じだと思います。
年ごとの平均値幅
| 年 | 1日の平均値幅 | 価格に対する割合 | 平均価格 |
|---|---|---|---|
| 2011 | 29.93ドル | 1.85% | 1,573.71ドル |
| 2012 | 22.63ドル | 1.36% | 1,668.56ドル |
| 2013 | 24.70ドル | 1.78% | 1,413.10ドル |
| 2014 | 16.56ドル | 1.32% | 1,266.17ドル |
| 2015 | 15.86ドル | 1.36% | 1,160.23ドル |
| 2016 | 18.29ドル | 1.47% | 1,248.54ドル |
| 2017 | 11.61ドル | 0.93% | 1,256.61ドル |
| 2018 | 12.26ドル | 0.97% | 1,268.80ドル |
| 2019 | 15.30ドル | 1.09% | 1,392.90ドル |
| 2020 | 30.77ドル | 1.74% | 1,770.62ドル |
| 2021 | 23.88ドル | 1.33% | 1,798.92ドル |
| 2022 | 25.77ドル | 1.43% | 1,801.02ドル |
| 2023 | 23.82ドル | 1.22% | 1,941.67ドル |
| 2024 | 33.14ドル | 1.38% | 2,387.10ドル |
| 2025 | 60.88ドル | 1.73% | 3,438.01ドル |
| 2026(〜8/7) | 132.20ドル | 2.85% | 4,582.69ドル |
いちばん静かだったのは2017年で、1日の平均値幅は11.61ドルでした。そこから2026年の132.20ドルまで、11倍になっています。
ゴールドの価格そのものも上がっています。2017年の平均は1,256ドル、2026年は4,582ドル。3.6倍です。
では、値幅が大きくなったのは、価格が上がったからだけなのか。価格に対する割合で見ると、2017年の0.93%から、2026年は2.85%になっています。割合でも、約3倍です。
2020年にも一度大きく動いていますが、そのあと落ち着きました。2025年からは、もう一段大きくなっています。
時間帯ごとの平均値幅(日本時間・直近1年)
2025年8月7日〜2026年8月7日の1時間足で、日本時間の時間帯ごとに平均を取りました。
- いちばん大きいのは23時台で、30.43ドル。22時台の29.65ドルが続きます
- いちばん小さいのは13時台で、12.74ドル
- 大きい時間帯と小さい時間帯で、2.4倍の差があります
22〜23時台は、ニューヨークの取引が始まって間もない時間帯です。13時台は、東京の昼の時間帯です。
日本時間の10時台(28.26ドル)と、0時台(27.55ドル)にも山があります。
日本時間の6時台と7時台は、本数が少なくなっています。サーバーの1日の区切りで、取引が止まる時間帯にあたるためです。
曜日ごとの平均値幅(直近1年)
同じ期間の日足で、曜日ごとに平均を取りました。
- 月曜:110.97ドル
- 火曜:106.56ドル
- 水曜:105.25ドル
- 木曜:110.09ドル
- 金曜:109.94ドル
いちばん大きい月曜と、いちばん小さい水曜の差は、1.05倍です。曜日による差は、ほとんどありませんでした。
前に GD-Signal を作ったときも、曜日で絞る機能は入れませんでした。そのとき測った数字でも、曜日の差はほとんどなかったからです。
固定の損切り幅が、年々合わなくなる理由
たとえば、損切りを「10ドル」に固定していたとします。
- 2017年:1日の平均値幅の約86%。1日動いて、届くかどうか
- 2026年:1日の平均値幅の約8%。いちばん静かな13時台でも、1時間で平均12.74ドル動く
同じ「10ドル」でも、2017年と今とでは、意味がまったく違います。2017年に作った設定は、今の相場では、すぐに損切りに届く設定になっています。
pipsで設定している場合も同じです。ゴールドの1pipsが何ドルかは業者で違うので、さらにずれます。
固定の幅ではなく、ATR(値幅の平均)の何倍、のように、相場の動きに合わせて変わる幅で決めておくと、年が変わっても意味が変わりません。
ご自分の口座で測るスクリプト
年ごとの平均値幅を、MT4・MT5の「エキスパート」タブに出すスクリプトです。MT4・MT5とも、エラー0・警告0でコンパイルできることを確かめました。
使い方:
- MetaEditorで、新しい「スクリプト」を作る(MT4は .mq4、MT5は .mq5)
- 中身を、下のコードに置き換えてコンパイルする
- 測りたい銘柄のチャートに、ナビゲーターからドラッグする
- 「ターミナル」の「エキスパート」タブに、年ごとの結果が出る
//+------------------------------------------------------------------+
//| 年ごとの平均値幅を「エキスパート」タブに出すスクリプト |
//+------------------------------------------------------------------+
#property script_show_inputs
input int Years = 10; // 何年分さかのぼるか
void PrintYear(int year, int days, double sum, double pct)
{
if(days > 0)
PrintFormat("%d年 %d日 平均値幅 %.2f 価格に対する割合 %.2f%%",
year, days, sum / days, pct / days);
}
void OnStart()
{
MqlRates r[];
// 昨日までの日足を、古い順に読む(今日の足はまだ途中なので入れない)
int n = CopyRates(_Symbol, PERIOD_D1, 1, Years * 262, r);
if(n <= 0) { Print("日足のデータが取れませんでした"); return; }
int year = 0, days = 0;
double sum = 0, pct = 0;
for(int i = 0; i < n; i++)
{
MqlDateTime t;
TimeToStruct(r[i].time, t);
if(t.year != year)
{
PrintYear(year, days, sum, pct);
year = t.year; days = 0; sum = 0; pct = 0;
}
double w = r[i].high - r[i].low;
sum += w;
pct += w / r[i].open * 100.0;
days++;
}
PrintYear(year, days, sum, pct);
}
業者によっては、古い日足が入っていないことがあります。その場合は、出てきた年の分だけ表示されます。ゴールド以外の銘柄でも動きます。
作る側として、決めていること
- ゴールドの損切り幅は、固定のドルやpipsではなく、ATRの倍率で決める
- 時間帯の動き方は、固定の表を持たず、直近の実測から出す
- 曜日で絞る機能は入れない(差がほとんどないため)
GD-Deck は、損切り幅をATRの倍率で決めて、そこからロットを計算します。時間帯ごとの動き方は、直近20日の1時間足から集計して、24時間のグラフで表示します。
GD-Deck
ゴールドの値動きを「金の力」と「ドルの力」に分けて見せる、ゴールド専用の計器盤です。ATRからのロット計算と、時間帯ごとの動き方のグラフも、1枚のパネルにまとめています。勝率や利益などの成績は、表示も訴求もしていません。
GD-Deck(MT4) | 販売ページを見る |
本記事は、Titan FX のMT5の価格データを私自身が集計した結果です。業者によって価格データは異なり、過去の値幅は将来の値動きを示すものではありません。特定の売買手法を勧めるものではありません。紹介しているインジケーターは相場分析を補助するツールであり、利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。