日足200MA×RSI逆張りの錬金自在、守りを重ねた理由を正直に話します
連載 YokoとKenjiのGOLD EA使いこなし帖 第6回
こんにちは、Yokoです。
本題の前に、ご報告です。錬金自在のゴゴジャン公式フォワードは、9月17日以降、新規の取引が行われていない状態が続いています。ゴゴジャンにも確認し、表示の不具合ではなく、実際に取引が出ていないことが分かりました(エラー表示はありません)。
口座は破綻しておらず、残高は初期額を上回り、ポジションも持っていません。
原因は現在調査中で、9月13日のバージョンアップとの関係も含めて確認しています。
分かり次第、この連載でお伝えします。
今回は、錬金自在のお話です。3本の中で、一番「守りの作り込み」に力を入れているEAだと思っています。順にご紹介します。
実は、他の2本とエンジンが違います
Rising Tide・Duoは、価格が一定幅逆行するたびにナンピンを重ねる、比較的シンプルな仕組みです。錬金自在は少し違い、RSIの逆張り水準に達したタイミングで新規建て、ナンピン幅はATR(相場の値動きの大きさ)に応じて自動で伸び縮みする、より相場に反応しやすい設計になっています。
この「相場に応じて柔軟に動く」性質は、うまく噛み合えば大きな武器になります。ただその分、Rising Tide・Duoに比べると、値動き次第で状況が変わりやすい、繊細なエンジンでもあります。だからこそ、この後お話しする「守りの仕組み」を、他の2本以上に手厚く作り込む必要がありました。
「今日は買い?売り?」の見分け方
錬金自在の新規エントリーには、実は2段階の判断があります。
① 方向のバイアス(日足ベース)
前日の日足終値が、日足200日移動平均線(200MA)より上なら「買い方向」、下なら「売り方向」を許可します。逆方向の新しいバスケットは、その日は起動しません。
② エントリーのタイミング(5分足RSIベース)
その許可された方向の中で、RSIが売られすぎ(既定24未満)まで下がった瞬間、または買われすぎ(既定76超)まで上がった瞬間に、実際の最初の1本を建てます。
つまり、「日足の大きな流れに沿った方向だけを許可し、その中で短期的な行き過ぎを逆張り的に拾う」という、順張りのバイアスに、逆張りのタイミングを組み合わせたハイブリッドの仕組みです。
日足チャートで、現在値が200MAより上か下かを見ていただければ、その日、錬金自在が新規で建てうる方向を、ある程度ご自身でも予測いただけます。上にあれば買いの機会を、下にあれば売りの機会を待つ、という見方です。
一つだけ、例外があります。 反対方向のナンピンが一定段数まで積み上がった時だけ、「救済ヘッジ」という名目で、日足200MAの条件を無視して、逆方向にポジションを取ることがあります。積み上がった側の含み損を相殺するための、緊急避難的な仕組みです。そのため、稀に「200MAの向きと逆のポジションが増えている」ように見える場面がありますが、これは通常運転からの逸脱ではなく、想定内の動きですので、安心していただければと思います。
既定(安定)は、あえて一番控えめな数字にしています
錬金自在の既定設定(安定型)は、ナンピン倍率1.06倍です。Rising Tideの1.10倍と比べても、こちらの方が低い数字です。エンジンの性質上、倍率を上げるほど繊細さの影響も大きくなるため、既定はあえて一番抑えた数字を選びました。
また、錬金自在は3つのティアすべてに共通して、稼働時間を9:00〜15:00に絞り、ゴトー日(5・10・15・20・25日・月末)は稼働を止めるのが、そもそもの基本設計です。24時間フルで動くRising TideやDuoとは違い、この時短・ゴトー日回避が土台にあります。さらに、ナンピンを追加する場面でも、価格の条件だけでなくRSIの反発確認をあわせて課しており、慎重さを二重に確保しています。
その土台の上で、既定(安定型)は、レバレッジ1:1000でも1:20でも、どちらでも7年間(2019.07〜2026.07、コロナ危機を含む)を無破綻で走り切ることを確認済みです。
ここは正直にお伝えしておきたいのですが、錬金自在はRising Tide・Duoのような12年間の検証は行っていません。既定(安定)についても、より長い12年間・高レバレッジで検証を伸ばすと、途中で残高が大きく毀損する結果が確認されています。商品ページ・製品仕様書に掲載している実績は、すべてこの7年間のものである点を、あらかじめご了承ください。
正直に申し上げると、7年間の検証の中で、証拠金維持率が最も低下したのは錬金自在でした。レバレッジ20倍・既定(安定型)の条件で、最低証拠金維持率は20.13%まで下がる場面があります(Rising Tideは50.76%、Duo・M15モードは196.33%でした)。私たちが手掛けるゴールド3本の中で、低いレバレッジ環境での余裕が一番薄いのは、この錬金自在だという結果です。だからこそ、倍率を一番低く抑え、稼働時間・稼働日の制限を土台として組み込み、ナンピンにもRSI確認を課す、という何重もの守りを重ねています。派手さより先に、まず守りを固めた1本です。
「ナンピン幅が狭すぎる」問題、調べてみました
先日、Kenjiが実際のチャートを見ていて気づいたことがあります。相場が落ち着いている局面(いわゆる「凪」)では、ナンピン幅の基準になっているATR(値動きの大きさ)が縮小するため、わずか数ドルの値幅の中に、ナンピンの段数だけが短時間で密集することがある、というものでした。見た目にはやや不安を感じる動きです。
そこで、「ナンピン幅に最低ラインを設けてはどうか」という案で、バージョンアップに向けた検証を行いました。幅の下限を任意で指定できるパラメータを試作し、3つのティア・複数のレバレッジ環境で、下限ありとなしのバックテストを比較したのです。
結果は、正直なところ期待とは逆でした。下限を設けると、ナンピンで平均建値を有利な水準まで下げる動きが遅くなり、かえって同じ段数での含み損が大きくなる場面が増えました。穏やかな下限でも成績はじわじわ悪化し、大きめの下限を設定したケースでは、口座破綻に至るパターンまで確認されています。「狭いナンピンを見た目から無くす」ことと「安全になる」ことは、必ずしも同じではなかった、ということです。
そのため、この下限パラメータ自体は選択肢として残しつつも、既定は「無効(現状のまま)」とする方針に落ち着きました。見た目の不安を解消するための変更のつもりが、検証の結果かえってリスクを増やすことが分かり、急いでバージョンアップするのを見送った形です。地味な話ですが、こういう「やってみたら逆効果だった」という検証も、正直にお伝えしていきたいと思っています。
その先に、もう2つの顔があります
錬金自在が他の2本と違うのは、この安定型の先に、あえて攻めた設定を2段階、選択肢として用意していることです。
| 安定(既定) | アグレッシブ | 超アグレッシブ | |
|---|---|---|---|
| ナンピン倍率 | 1.06倍 | 1.20倍 | 1.35倍 |
| 稼働時間・ゴトー日回避 | 共通(土台) | 共通(土台) | 共通(土台) |
| 月末月初フィルター | OFF | ON | ON |
| 必要レバレッジ | 20倍でも1000倍でも可 | 1000倍専用 | 1000倍専用 |
| PF | 2.07〜2.33 | 2.55 | 4.38 |
アグレッシブ・超アグレッシブは、この土台の守りに加えて、月末月初まで稼働を止めることで、初めて倍率を上げることを許容できる設定です。そしてこの2つは、レバレッジ1:1000程度のハイレバレッジ環境でしか、無破綻を確認できていません。国内の一般的なレバレッジでは、同じ設定のまま使うことはお勧めできません。
攻める時は、環境ごと攻める。
それが、アグレッシブ・超アグレッシブの前提です。
倍率を上げるだけでなく、その分の余裕をハイレバレッジ環境で確保できる方だけが選ぶ、上級者向けの選択肢だとお考えください。
公式フォワードと、実際の「真価」の差について
ここで一つ、お伝えしておきたいことがあります。ゴゴジャンの公式フォワードは、低レバレッジの口座で計測しています。これは検証の透明性のためにそうしているのですが、正直なところ、錬金自在の本当の実力が一番出やすいのは、ハイレバレッジの環境だと考えています。既定の「安定」こそ低レバレッジでも走り切れるよう設計していますが、アグレッシブ・超アグレッシブという「もう2つの顔」は、そもそもハイレバレッジ前提の設定です。公式フォワードの数字だけを見ていると、この2つの本領は見えてきません。
とはいえ、これは「ハイレバレッジなら安全」という意味では全くありません。ナンピン(マーチン)系のロジックである以上、どれだけ守りを重ねても、相場が想定を超えて動けば含み損が拡大するリスクは常に残ります。レバレッジを上げるというのは、そのリスクと引き換えに、収益性を引き出す選択だということを、忘れずにいていただきたいです。
Yokoのひとこと
錬金自在は、私たちのゴールド3本の中で、一番「守り方を工夫した」1本だと思っています。エンジンの性質上、他の2本よりも繊細だからこそ、稼働時間・稼働日・RSI確認と、何重にも守りを重ねました。既定(安定)であれば、その守りのおかげで、普段使いとしても十分に安心してお使いいただけます。
攻めた設定に惹かれる気持ちは、開発者としてもよく分かります。ただその場合は、レバレッジ環境ごと整えていただくことが前提になります。まずは既定の安定型で様子を見ていただき、環境が整ってから、上の2段階を検討していただくのがよいと思います。
次回予告
次回は、ここまでとは少し毛色の違う1本、「黄金の守人」をご紹介します。ナンピンをしない、という選択肢のお話です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
Yoko
今回ご紹介した商品
錬金自在 の販売ページを見る※本記事は過去の検証結果をご紹介するものであり、将来の利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。