東証プライム マクロ・業種ウィークリー 開発コンセプト
東証プライム1,558銘柄を100点で採点するアプリを作りました
東証プライム市場の全銘柄を、8つの観点・合計100点で毎日採点するアプリを自分用に作りました。この記事では、何を作ったのか、どういう考え方で点数を付けているのか、そしてこれから何を投稿していくのかを紹介します。
動画でも解説しています
この記事の内容を、約5分の動画にまとめました。もともとは、長期と短期それぞれの売買ルールを Excel で作り、手作業で運用していました。だんだん手間が大きくなってきたのでアプリで自動化してみたところ、うまく形になったので、その考え方を公開することにしました。
文章より先に全体をつかみたい方は、動画からどうぞ。今後は毎週の市場分析も、時間の許す限り公開していきます。
何を作ったか
機関投資家が銘柄を選ぶときの見方をまねて、プライムの全銘柄に同じ物差しで点数を付けます。目的は「いまの市況に合う銘柄を、1,558銘柄から数十銘柄に絞り込む」ことです。
| 観点 | 配点 | 中身 |
|---|---|---|
| マクロ・海外環境 | 10 | 金利・為替・景気など5つの因子と、業種ごとの感応度 |
| 業界成長性 | 15 | 業種全体の売上・営業利益の伸び、TOPIXとの相対 |
| EPS・利益成長 | 20 | 売上・営業利益・EPS・来期EPSの伸び |
| ROE・収益力 | 15 | ROE・営業利益率・営業CFマージン・自己資本比率 |
| バリュエーション | 10 | PER・PBR・配当利回り |
| EPS予想修正 | 10 | 会社予想の改定率と、改定の連続性 |
| モメンタム | 10 | 6ヶ月・12ヶ月の値動き、200日線との位置 |
| 需給・株主還元 | 10 | 配当性向・増配率・売買代金の傾向 |
| 合計 | 100 |
点数の付け方で決めた3つのこと
- 絶対値ではなく順位(パーセンタイル)で付ける。「ROE 10%以上なら満点」のような線を引くと、相場全体の水準が変わるたびに線を引き直すことになるためです。
- 業種の色が強い指標は、業種の中で比べる。PER・PBR・ROE・利益率は業種ごとに普通の水準がまったく違います。銀行と情報・通信のPERを同じ列で比べると、業種を選んでいるだけになります。
- データが無い項目は減点しない。欠けている項目は配点の半分(中立)にします。0点にすると、開示が少ない銘柄が一律に下がってしまうためです。
マクロは「5つの因子 × 33業種の感応度」で見る
マクロ・海外環境の10点は、金利・円安・景気・地政学・資源の5因子で決めます。因子ごとに、直近1年と比べていまがどれだけ偏っているかを数字(因子Z)にします。
東証33業種には「その因子が強まったとき追い風か向かい風か」を −2〜+2 で決めてあります。たとえば円安なら輸送用機器・電気機器は +2、電気・ガス業は −2 です。因子Zと感応度を掛け合わせたものが業種スコアで、+ なら追い風、− なら向かい風です。
感応度は最初は手で決めましたが、過去の株価で確かめて直したものもあります。情報・通信業の円安は 0 にしていましたが、1999年以降の業種の超過リターンをドル円の動きで回帰すると t=−8.59 でした。期間を分けても符号が変わらなかったので −1 に直しています。
これから投稿すること
このアプリが毎日計算しているマクロ因子・33業種のスコアと、そこから選んだ銘柄候補を、「東証プライム マクロ・業種ウィークリー」として週末にまとめて投稿する予定です。
- 5つのマクロ因子が今週どちらに動いたか
- 33業種の追い風・向かい風のランキングと、先週からの順位の変化
- 順位を動かした主な要因(どの因子が効いたか)
- 今週大きく動いたマクロ系列(普段の1週間と比べた大きさつき)
- 短期の銘柄候補(想定する保有期間は数日〜1ヶ月)
- 長期の銘柄候補(配当・割安を軸に、長く持つ前提)
銘柄候補は、次の考え方で選んでいます(スクリーニングの考え方)。
短期の銘柄候補
- 市況との相性(マクロ環境・業種の追い風)
- 業績の勢い(利益の伸び・会社予想の上方修正)
- 売買のしやすさと業種の分散
長期の銘柄候補
- 割安さ(利益に対して株価が高すぎない)
- 配当の厚さと財務の安定
- いまの市況が追い風か(買い場/待つの判定)
銘柄候補は、採点を機械的に並べた一覧です。売買をお勧めするものではなく、ご自身で銘柄を選ぶときの材料としてお使いください。開発記も続けて書いていきます。
解説動画: 東証プライム全銘柄を100点で採点するアプリを作りました!(約5分)
本記事は筆者が自分用に作ったアプリの設計と開発の記録で、特定の銘柄・業種の売買を勧めるものではありません。記事中の点数や業種スコアは将来の株価を予測するものではなく、その成績を検証したものでもありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。
