【ドル/円相場】先週の相場と今週の見通し
【ドル/円相場】先週の相場と今週の見通し
先週のドル/円相場は、4週連続でドルが下値を試す動きになったものの、週を通じてはドル買い・円売りの展開になっている。ドルは13日には、9日につけた直近安値109.4円を下抜けて、109.0円までドルが売られる場面があったが、週末17日には、110.0円まで買われている。
米中貿易協議が両国の関税引上げへと緊迫したことから、13日に109.0円までドル売りが進んだものの、トランプ米大統領やムニューシン米財務長官が、引き続き中国との対話に前向きな発言をしたことや、15日の5月のニューヨーク連銀製造業景気指数が予想外に上昇し、16日の5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数も予想以上に上昇、4月の住宅着工件数も増加したことなど、米指標の好調が続いていることが、ドル買い要因になっている。
米中貿易協議では、13日に米通商代表部が、約3000億ドル分の中国からの輸入製品に最大25%を課すリストを公表。医薬品やレアアースなどは除外されるものも、アップルが中国で生産しているiPhone、マックブック、iPadの部品などは課税対象となる。
なお、中国から部品など材料を輸入している米企業が関税強化で悪影響を受けるために、6月24日までは米国内企業に対しての反対意見を受け付けるパブリックコメント受付期間を設定。実際の関税引上げはそれ以降になる。なお、中国も米国の関税引き上げ表明に対抗し、6月1日より、600億米ドル分の米国からの輸入品に関税を課すことを表明。米国からの豚肉の3200トン以上分の輸入注文をキャンセルしている。
遅くとも6月28日・29日のG20大阪サミットにて、米中首脳会談が行われる予定になっており、それまでに、米中貿易交渉が再開され、合意に向けた努力が行われるのかどうかに注目である。
さらに、16日には米政府の許可なく米企業から部品などを購入することを禁止する「エンティティーリスト」に中国の通信機器大手、ファーウェイと関連68社を正式に追加。こうしたファーウェイへの部品やソフトを供給している日米の企業(クアルコム、インテル、オラクル、村田製作所、三菱電機、ソニーなど)の株価は下落している。ただし、ファーウェイはこうした事態を想定して米国からに関連部品在庫を6~12ヵ月分調達積みであるとされ、足元の生産には影響なしとしている。
欧州と日本に対し、トランプ大統領は17日に、自動車と自動車部品については、最大180日の追加関税の判断を先送りするとコメント。具体的には180日以内に、欧州と日本に対し貿易協議の合意をめざし、交渉するように指示している。
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