EAを見るとき、最初に勝率を見ない理由
FX
EAの紹介ページを開くと、つい最初に「勝率」に目が行きます。勝率80%と書かれていれば、なんとなく安心できそうな気がします。
ただ、EAの研究・検証をしていると、勝率だけでは分からないことが多いと感じます。今回は、勝率を最初に見ない理由と、代わりに一緒に見ている項目を整理します。
勝率は「勝った回数の割合」でしかない
勝率は、全取引のうち利益で終わった取引の割合です。1回あたりいくら勝って、いくら負けたかは含まれていません。
たとえば、次の2つのEAを比べてみます。
- EA-A:勝率80%、平均利益 1,000円、平均損失 5,000円
- EA-B:勝率40%、平均利益 3,000円、平均損失 1,000円
10回取引すると、EA-Aは 8,000円の利益と 10,000円の損失で、合計 -2,000円です。EA-Bは 12,000円の利益と 6,000円の損失で、合計 +6,000円になります。
※説明用に作った数字で、実在のEAの成績ではありません。
勝率が高くても、1回の負けが大きければ全体はマイナスになります。
一緒に見ている項目
勝率を見るときは、次の項目と組み合わせて見ます。
- 損益比(平均利益÷平均損失):1回の勝ちと負けの大きさのバランス
- 最大ドローダウン:途中でどれだけ資金が減ったことがあるか。自分が耐えられる幅か
- 取引回数:回数が少ないと、成績がたまたま良かっただけの可能性がある
- 検証期間:相場の性格が違う時期を含んでいるか
- 損益の推移:右肩上がりが一時期に偏っていないか
勝率が高いときに確かめたいこと
勝率が高くても、1回あたりの損失が大きい損益構造なら、少数の負けが全体の成績に大きく影響することがあります。上の例のEA-Aがこの形です。
勝率を見るときは、負けたときの1回あたりの損失の大きさもあわせて確認すると、損益の形がつかみやすくなります。
注意点
勝率が意味のない数字というわけではありません。勝率は重要な指標の1つですが、それだけでリスクや運用のしやすさを判断することはできません。大事なのは、勝率「だけ」で判断しないことです。
研究所で大事にしていること
うさぎ先生 MT5研究所でも、EAの開発・検証を続けています。検証では勝率だけでなく、損失の出方やドローダウンも合わせて確認しています。
EAを公開する場合は、こうした観点で十分に確認してから出したいと考えています。