2026.9.17「日経平均 今日の振り返りと来週の予想」
【9月17日】日経平均は続伸、6万4,000円台回復。ただし“寄り天”気味で上値の重さも鮮明に
9月17日の日経平均株価は、前日比213円25銭高の64,136円25銭で取引を終えました。
上昇率は0.33%。
始値は64,643円58銭。
高値も64,643円58銭。
安値は63,824円56銭でした。
つまり今日は、
寄り付きがそのまま高値。
朝方には前日比700円を超える上昇でスタートしましたが、その後は急速に上げ幅を縮めました。
最終的には64,136円で終了。
前日比ではプラスですが、
「強く始まった割には、最後まで勢いを維持できなかった」
というのが今日の率直な評価です。
ただし、市場全体の中身を見ると、単純に弱い一日でもありません。
東証プライム市場では、
値上がり1,285銘柄
値下がり233銘柄
変わらず30銘柄
と、値上がり銘柄が80%を超えました。
TOPIXも0.80%上昇。
つまり、
日経平均の見た目以上に、日本株全体は強かった。
ここが今日の最大のポイントです。
まず昨日の予想を検証する
昨日の記事では、
63,200円
64,000~64,100円
64,500円
を重要ラインとして挙げました。
今日の日経平均は寄り付きで64,643円まで上昇。
つまり、
64,100円も64,500円も一気に突破
しました。
これは昨日想定していた強気シナリオにかなり近い動きです。
しかし、その後は64,000円近辺まで押し戻されました。
最終的には64,136円。
したがって結論は、
64,000円回復には成功。
しかし64,500円定着には失敗。
です。
相場は一段改善しています。
ただし、
上昇トレンド再開と判断するにはまだ早い。
この見方は維持します。
今日の最大材料はFOMC通過
今回のFOMCでは、FRBが政策金利を0.25%引き上げました。
政策金利は、
3.75~4.00%
となりました。
利上げ自体は市場でかなり織り込まれていたため、決定そのものによるショックは限定的でした。
ただし、その後のFRBのメッセージは市場にとって重要でした。
市場が見るのは、
「今回の利上げ」よりも「次の利上げがあるのか」
です。
追加利上げへの警戒が強まれば、
米金利上昇
↓
NASDAQ・半導体株下落
↓
日経平均の上値圧迫
という流れにつながります。
反対に、今後の利上げに慎重な姿勢が示されれば、ハイテク株には買い戻しが入りやすくなります。
円安が日本株を支えた
FOMC後、ドル円は156円台まで円安が進みました。
前日は154円台後半でしたから、かなり円安方向へ動いています。
これは、
自動車
機械
電機
など輸出関連株には追い風です。
今日、TOPIXが日経平均以上に強かった背景には、こうした円安効果もあります。
ただし、
円安だから日経平均がそのまま上がる
という単純な相場ではありません。
理由は半導体株です。
半導体株が日経平均の上値を抑えた
今日の日経平均では、
アドバンテスト
東京エレクトロン
TDK
イビデン
キオクシア
などが指数の上値を抑えました。
つまり、
市場全体では値上がり銘柄が8割を超えているのに、日経平均は213円高にとどまった。
この理由が半導体株です。
日経平均だけを見ると、
「上値が重い」
という印象になります。
しかしTOPIXや値上がり銘柄数を見ると、
日本株全体にはかなり広範囲に買いが入っています。
今日も、
日経平均=日本株全体ではない
という点を意識する必要があります。
バリュー株への資金シフトは継続
今日も幅広い業種に買いが入りました。
一方で、AI・半導体など一部の値がさ株は弱い。
これはここ数日続いている、
グロース株からバリュー株・内需株への資金移動
の延長と考えられます。
一部の大型ハイテク株だけで指数が上昇する相場より、
幅広い業種に買いが広がる方が市場全体としては安定しています。
この点はポジティブです。
原油の下落も追い風
原油価格も高値から下落しました。
ここ数日は、
原油高
↓
インフレ懸念
↓
金利上昇
↓
株安
という流れが市場を苦しめてきました。
その原油価格が落ち着いたことで、悪材料が一つ和らいでいます。
日本はエネルギー輸入国です。
したがって原油安は、
企業コスト
貿易収支
物価
の面でもプラスです。
ただし米金利はまだ高い
一方で、米国の長期金利は依然として高い水準です。
金利が高い状態が続けば、
AI
半導体
ハイテク
など高PER銘柄には逆風になります。
今日、アドバンテストや東京エレクトロンが弱かった背景にも、この金利問題があります。
ここから日経平均が本格的に上昇するには、
半導体株の買い戻し
が必要です。
日経平均の指数構造上、ここは非常に重要です。
そして明日は日銀
FOMCは通過しました。
しかし日本株にとって次の大きなイベントは、
9月18日の日銀金融政策決定会合
です。
市場では追加利上げ観測が強まっています。
ただし、重要なのは利上げそのものではありません。
市場が最も注目するのは、
植田総裁が今後の利上げペースをどう語るか
です。
タカ派的な発言が出れば、
円高
↓
輸出株売り
↓
日経平均下落
となる可能性があります。
反対に、
今後の利上げについて慎重な姿勢を示せば、
円安継続
↓
輸出株買い
↓
日経平均上昇
という展開も考えられます。
明日の重要ライン① 64,000円
まず見るのは、
64,000円
です。
今日の終値は64,136円。
明日も64,000円より上で推移できれば、
これまでの63,000円台から一段上の価格帯へ移ったと判断できます。
反対に64,000円を割り込み、
戻しても64,000円を回復できない場合。
今日の上昇が一時的な買いだった可能性が出てきます。
明日の重要ライン② 64,650円
今日の高値は、
64,643円58銭
でした。
明日はこの水準が最初の上値抵抗です。
今日、寄り付き直後に64,600円台まで上昇しましたが、その後売られました。
つまり、
64,600~64,700円には売り圧力がある
ということです。
ここを突破できれば、
次はいよいよ、
65,000円
が見えてきます。
65,000円を超えられるか
65,000円は9月8日以降、何度も重要ラインになっています。
明日日銀通過後に65,000円を突破できれば、
9月8日の急落後の調整がかなり一巡した可能性が出てきます。
反対に65,000円で再び跳ね返されれば、
まだレンジ相場です。
下方向では63,800円
今日の安値は、
63,824円56銭
です。
明日64,000円を割った場合は、まず63,800円を見る。
ここも割り込めば、
63,200~63,000円
まで再び下値を試す可能性があります。
明日9月18日の3つのシナリオ
強気シナリオ
日銀通過後もドル円が155~156円台を維持。
日経平均が64,650円を突破。
この場合、
65,000~65,300円
までの上昇を想定します。
特にアドバンテスト、東京エレクトロンなど半導体株に買い戻しが入れば、上昇幅が大きくなる可能性があります。
中立シナリオ
64,000~64,700円でのもみ合い。
金融政策の内容を見極めたい投資家が多く、方向感が出にくい展開です。
現時点では、このシナリオを中心に見ています。
弱気シナリオ
日銀が想定以上にタカ派。
円が急速に上昇し、ドル円が154円方向へ下落。
この場合、
63,800円を割り、
63,200~63,000円
まで下落する可能性があります。
9月18日の日経平均予想レンジ
現時点では、
63,200円 ~ 65,300円
程度を想定します。
通常より広めです。
理由は、
日銀金融政策決定会合
です。
発表直後だけでなく、植田総裁会見で為替が大きく動く可能性があります。
したがって明日は、
寄り付きの値段よりも、
日銀通過後に64,000円を維持できるか
を重視します。
今日の相場から分かったこと
今日の一番重要な事実は、
日経平均は213円高なのに、値上がり銘柄は8割を超えた
ことです。
つまり、
日経平均の数字以上に日本株全体は強かった。
一方で、
半導体株が弱く、
寄り付きの大幅高から上げ幅を縮めました。
したがって今日の評価は、
市場全体は強い。
しかし日経平均の上値はまだ重い。
です。
アナリストとしての結論
今日の日経平均は続伸。
64,000円台を回復しました。
これはポジティブです。
しかし、
64,643円まで上昇したのに、その水準を維持できなかった。
この点はまだ注意が必要です。
一方で、
TOPIX上昇。
値上がり銘柄8割超。
幅広い業種への資金流入。
原油下落。
市場の中身は改善しています。
現在の見方は、
「指数はまだ重い。しかし市場全体は強い」
です。
明日は、
64,000円
ここを守れるか。
64,650円
ここを突破できるか。
63,800円
ここを割らないか。
この3つを見ます。
そして最大の材料は、
日銀。
利上げそのものより、
植田総裁が次の利上げをどの程度示唆するのか。
ここで円・金利・株が一気に動く可能性があります。
今日の上昇は悪くありません。
しかし、
本当の勝負は日銀通過後です。