第3回 なぜ「勝てる設定」を教えないのか——USDJPY Ultimateがパラメータを公開する理由(全6回)
前回・前々回の記事では、USDJPY Ultimateがなぜトレンドフォローという「王道」を選んだのか、そして「入る条件」と「負けたときの設計」をどう組み立てているのかをお話ししました。「王道を選んだ理由」から「入る条件」、そして「負けたときの設計」ときて、今回はその延長線上にある、パラメータの公開についてお話しします。
「結局、どの設定にすれば一番勝てるの?」「なぜ最適なパラメータを教えてくれないの?」という疑問を持たれる方もいると思います。今回は、パラメータの種類や仕組みは公開する一方で、「この数値なら勝てる」という答えは示していない理由についてお話しします。
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今回紹介するパラメータの考え方を、実際のご自身の環境で確認できます。
「勝てる設定」を教えないのはなぜか
市販されているEAの多くは、内部のロジックやパラメータが非公開の「ブラックボックス」です。これは、開発者側からすれば当然の判断でもあります。ロジックや数値をすべて公開すれば、模倣されるリスクを負うことになるからです。ブラックボックス化すること自体が、悪いわけではありません。
ただ、私はもう一つ別の問題があると考えています。相場環境は常に変化します。過去にはよく機能した設定でも、相場の値動きやボラティリティ、トレンドの発生状況が変われば、同じように機能するとは限りません。そのとき、利用者がEAの仕組みを何も知らなければ、「なぜ成績が変わったのか」「どの部分が相場に合わなくなったのか」を考えることが難しくなります。最終的にできることが「別のEAを探す」という選択肢だけになってしまう可能性があります。
そこでUSDJPY Ultimateでは、利用者が中身を理解し、検証できる余地を残すことを重視しています。
USDJPY Ultimateでは、RSI期間・スムージング幅・各種閾値・SL/TPの計算方式・フィルターのON/OFFといった、主要なパラメータの種類をすべて公開しています。デフォルトのままでも動作しますが、ご自身で内容を確認し、必要に応じて調整いただける状態にしています。
「公開する」と「正解の数値を教える」は違う
ここで一つ、誤解されやすい点があります。パラメータの種類・仕組みを公開することと、「この数値にすれば勝てます」という正解を教えることは、まったく別の話です。
「この考え方で設計しています。
だから、自分でも検証してください」
もし私が「この数値が最適です」と断定してしまえば、それは過去のある期間に最も都合の良かった数値を後出しで示しているだけかもしれません。前回・前々回の記事で触れてきた「過去データに合わせ込みすぎる過最適化」と、本質的に同じ問題を引き起こします。だからこそ、公開しているのはあくまで「仕組み」であって、「正解」ではありません。
自分で確かめる、という選択肢がある
パラメータが公開されていることで、利用者は次のようなことができるようになります。
もちろん、こうした検証を面倒に感じる方もいると思います。基本的にはデフォルト設定でご利用いただけるよう設計しています。デフォルト値自体、長期間のバックテストを踏まえて設定したものです。ただ、「なぜこの数値なのか分からないまま使う」のと「仕組みを理解した上で、あえてデフォルトのまま使う」のとでは、相場が変化したときの向き合い方が変わってくると考えています。
パラメータ公開に対する考え方
パラメータを公開する目的は、「未来の利益を保証する設定」を提供することではありません。仕組みを明らかにしたうえで、検証するかどうか、どう検証するかは利用者自身に委ねる。ブラックボックスとして「勝てます」と言い切るのではなく、「なぜそう考えているか」を説明し、自分でも確かめられる余地を残しておくこと。それが、USDJPY Ultimateでパラメータを公開している理由です。
次回は、実際にEAを使い始めた後、成績が落ちてきたときにどう判断すればよいのか、その考え方についてお話しします。
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【ドル円専用】王道のトレンドフォロー型EA「USDJPY Ultimate」※本記事は特定の金融商品への投資や売買を推奨するものではなく、EAの設計思想を解説することを目的としています。EAの運用には損失が発生する可能性があります。過去のバックテスト・フォワードテスト等の検証結果は、将来の運用成果を保証するものではありません。実際の運用にあたっては、リスクを十分に理解したうえで、ご自身の判断と責任においてご利用ください。