〜完結編〜感覚だけで勝とうとするのは難しい
FX
感情や感覚だけで取引を続けて、長期的に勝ち続けるのはかなり難しいと思っています。
今日は上がりそう。
なんとなく強そう。
そろそろ反転しそう。
さっき負けたから取り返したい。
ここまで下がったから買いたい。
こういう取引だけを繰り返していると、何が良くて何が悪かったのか検証できません。
再現性もありません。
特にFXは、似たようなチャートに見えても、中身は全然違うことがあります。
だからこそ、自分が何を根拠に判断しているのかを説明できることが重要だと思っています。
僕は、トレードの一つ一つについて、
なぜこれをやるのか
と聞かれたら答えられる状態にした方がいいと思っています。
なぜ損切りするのか。
なぜそこで損切りするのか。
なぜ利益を伸ばすのか。
なぜそこでエントリーするのか。
なぜこの手法を使うのか。
なぜ今日はトレードしないのか。
全部に理由がある。
単に有名な人が言っていたからではありません。
本に書いてあったからでもありません。
みんながやっているからでもありません。
自分で考えて、自分で納得している。
これがかなり大事だと思います。
FXでは、少しひねくれていた方がいい
これは僕の個人的な考えですが、FXでは少しひねくれているくらいの方がいいと思っています。
本当にこれでいいんだろうか。
みんなこれをやっているけど、本当に正しいのか。
なぜこのルールが必要なんだろう。
逆にしたらどうなるんだろう。
この手法が勝てると言われているけど、実際に長期間検証したらどうなるんだろう。
いちいち疑う。
いちいち考える。
いわゆるクリティカルシンキングです。
普通の社会では、毎回そんなことを考えていたら面倒な人だと思われることもあるかもしれません。
会社では、上司から言われたことを素直にやる人の方が評価される場面もあると思います。
でも相場では、上司はいません。
正解を教えてくれる人もいません。
最終的には、自分で判断するしかありません。
そして、多くの人が苦戦する世界です。
だったら、
みんながそうしているから
という理由だけで行動して、本当にいいのか。
そこは疑った方がいい。
僕自身、もっと早くこういう思考を持てていたら、もう少し遠回りせずに済んだかもしれません。
投資本を100冊以上読んだけど、そこまで読まなくてもよかった
僕は投資本を100冊以上読みました。
もちろん、読書には意味がありました。
基礎知識を身につけるには非常に役立ちます。
ただ、今振り返ると、100冊以上も読む必要はなかったと思います。
ある程度読んでいると、書いてあることはだんだん似てきます。
損切りしましょう。
リスク管理をしましょう。
感情的にならないようにしましょう。
利益を伸ばしましょう。
ルールを守りましょう。
もちろん全部大切です。
でも、本当に難しいのはその先です。
なぜ損切りしなければいけないのか。
なぜ利益を伸ばした方がいいのか。
自分の手法ではどこで損切りすべきなのか。
勝率とのバランスはどうするのか。
どういう相場ならそのルールが機能するのか。
それを自分のトレードにどう落とし込むのか。
ここは本を読んでいるだけでは分かりません。
自分で考えるしかない。
検証するしかない。
実際の相場から学ぶしかない。
だから、もし今の知識を持ったまま初心者に戻ったとしても、本は読みます。
ただ、100冊は読まないと思います。
基礎を網羅的に学んだら、なるべく早く自分で考える段階に移ります。
今の知識を持って初心者に戻ったら、何をするか
もし今の知識を持ったまま初心者に戻れるなら、まず基本的なことを網羅的に勉強します。
損切りとは何なのか。
なぜ必要なのか。
利益確定とは何なのか。
なぜ利益を伸ばす必要があるのか。
リスクリワードとは何なのか。
資金管理はなぜ必要なのか。
ただ覚えるのではなく、なぜそうする必要があるのかまで理解します。
僕は、人間は自分で納得していないことを長期間続けるのは難しいと思っています。
損切りした方がいいらしい。
だから損切りする。
これだけでは、いざ大きな含み損になったときにルールを破ってしまうかもしれません。
なぜ損切りしなければならないのかを自分で理解していれば、行動も変わってきます。
その上で、自分が使う手法をある程度決めます。
そして検証します。
検証して結果が出たものだけを、小額でリアルトレードします。
リアルトレードの結果も記録します。
負けたら、その負けを研究します。
検証結果とリアルの結果が違うなら、その理由を考えます。
また修正して検証する。
これを繰り返します。
ものすごく地味です。
でも、今の僕ならこれをやります。
逆に、検証していない手法にいきなり大きなお金を入れることはしません。
過去に利益になっているかどうかも分からないものを、自分のお金を使ってリアル相場で試す必要がないからです。
勝てるようになる直前、まず負けなくなった
僕は兄弟から借りた50万円で負けていました。
その後、いきなり大勝ちするようになったわけではありません。
まず、トントンくらいになりました。
この期間も1年くらいあったと思います。
それまでずっと負けていた人間が、ようやく大きく負けなくなった。
そしてその後、初めて年間でプラスになりました。
ただ、そのときも、
これでいける
とは思いませんでした。
あまりにも長く負けていたので、
今年たまたま勝っただけじゃないか
とも思っていました。
でも、検証では過去にプラスの成績が出ている。
その検証結果に従ってリアルトレードをしたら、実際の相場でもプラスになった。
そこで初めて、
これは偶然ではないかもしれない
と思えるようになりました。
その後は、年間ベースではプラスが続くようになりました。
今は投資を始めて8〜9年くらいになります。
振り返ってみると、
負け続ける。
負けなくなる。
勝てるようになる。
僕の場合は、こんな順番だったんですよね。
勝てるようになる前に、まず負けなくなる時期がありました。
ここもかなり重要だったと思います。
勝てるようになってからは、感覚が役に立つこともある
ここまで感覚だけでトレードするのは難しいという話をしてきました。
でも、少し矛盾することを言います。
ある程度勝てるようになった後は、感覚が役に立つこともあります。
初心者の感覚と、何千時間も相場を見た人の感覚は同じではないからです。
初心者の、
なんとなく上がりそう
と、
長年同じようなパターンを見て、検証して、リアルトレードも繰り返してきた人が感じる、
今日はいつもと少し違う
は、同じ直感でも中身が違います。
大量の経験が、無意識のうちに判断材料になっていることもあると思います。
僕自身、ある程度土台ができてからは、こうした経験則を少し加えることで、成績が大きく改善したこともあります。
ただし、順番は大事です。
最初から感覚でやるのではありません。
まず型がある。
検証がある。
再現性がある。
その土台の上に、長年の経験から得た微調整を加えていく。
僕の場合、このプラスαが結果を大きく押し上げることもありました。
勝てる手法が完成したら終わりではない
そして最後にもう一つ。
今勝てているからといって、この状態が永遠に続くとは思っていません。
相場は少しずつ変わります。
値動きも変わります。
ボラティリティも変わります。
参加者も変わります。
時期によって機能しやすいもの、機能しにくいものもあります。
だから、今うまくいっているから完成したと思った瞬間に、少しずつ相場とズレ始める可能性があります。
基本となる本質は大きく変わらなくても、その時々の相場に合わせて微調整していく。
今の相場では何が機能しているのか。
以前と何が違うのか。
自分の成績はどこで落ちているのか。
そういうことは今でも考えています。
上級者になれば、基本的な部分を大きく変えなくても、少しやり方を調整するだけで成績が大きく改善することがあります。
今まで蓄積してきた経験があるからこそできる改善です。
相場で勝てるようになることがゴールではありません。
勝てるようになった後も、改善は続きます。
昔の僕には、相場への敬意がなかった
今回この記事を書きながら昔の自分を振り返って、一つ思ったことがあります。
昔の僕には、相場への敬意がなかったんだと思います。
別にスピリチュアルな話ではありません。
昔の僕は、
自分は上がると思う。
だから上がるはず。
これだけ勉強した。
だから勝てるはず。
この手法は正しいと思う。
だから利益になるはず。
こんなふうに、どこかで自分を中心に相場を考えていました。
でも相場からすれば、僕が何時間勉強したかなんて関係ありません。
100冊本を読んだことも関係ありません。
何年もトレード記録をつけたことも関係ありません。
どれだけ負けて悔しかったかも関係ありません。
相場は僕の努力に合わせて動いてくれません。
結果が出ていないなら、自分の考え方ややり方を疑うしかない。
それだけです。
自分の正しさを相場で証明しようとするのではなく、相場で実際に起きていることを観察して、自分の方を合わせていく。
僕が昔の自分に何か一つ言うなら、
相場で自分の正しさを証明しようとするな
と言うかもしれません。
それでもFXで勝ちたいですか?
ここまで読んで、
そんなにやらなきゃいけないのか
と思った人もいると思います。
僕は、それでもいいと思っています。
むしろ、この記事を読んで、自分はそこまでFXに時間を使いたくないと思うのであれば、それも一つの答えだと思います。
何年も自分のトレードを記録しました。
1000枚以上のチャートを印刷しました。
勝っている人のトレードも何年分も追いかけ、何千時間も分析しました。
投資本も100冊以上読みました。
それでも、すぐには勝てませんでした。
そして、ここまでやれば必ず勝てるとも言えません。
ただ長時間やれば勝てるわけでもありません。
間違ったことを何千時間繰り返しても、間違ったことが上手くなるだけです。
だから大事なのは、ただ頑張ることではなく、
自分が何をやっているのか。
それには本当に優位性があるのか。
なぜ負けたのか。
その負けには再現性があるのか。
何を残して、何を捨てるべきなのか。
それを考え続けることだと思います。
FXで勝ちたいと言いながら、勝てるかどうかも分からない手法を検証せずにリアル相場で使い、負けた理由も研究せず、また次の手法を探す。
これを何年繰り返しても、なかなか状況は変わりません。
昔の僕自身がそうでした。
勝ちたい。
でも、見ているのは目先のお金。
負けたら手法を変える。
勝ったら正しいと思う。
また負ける。
そして次の聖杯を探す。
ずっとこの繰り返しでした。
そこから、
勝っても負けてもいい。
再現できることだけをやろう。
検証で結果が出たものだけを使おう。
負けたら、その負けを研究しよう。
自分が間違っている可能性を常に考えよう。
トータルで勝てばいい。
大きく勝つことより、まず大きく負けないようにしよう。
そう考えるようになってから、少しずつ結果が変わっていきました。
結局、僕が勝てるようになるまでにやったことの多くは、派手なものではありません。
むしろ地味なことばかりです。
記録する。
考える。
検証する。
負ける。
修正する。
また検証する。
必要なら、自分が長年信じてきたものまで捨てる。
これを繰り返してきただけです。
そして、勝てるようになるまで10年くらいかかった僕が偉そうに言えることではないかもしれません。
むしろ僕自身が、勝ちたいと言いながら本当に必要なことが分かっていなかった側に、長い間いました。
だから、その気持ちもよく分かります。
目先のお金が欲しい。
早く勝ちたい。
できれば楽に勝ちたい。
損したくない。
自分が正しいと思いたい。
でも、その気持ちが強くなりすぎると、相場そのものが見えなくなることがあります。
僕の場合は、勝つことへの執着が少しずつなくなり、勝っても負けても一回の結果なんてどうでもいいと思えるようになった頃から、逆に勝てるようになっていきました。
不思議なものです。
今でも相場に絶対はないと思っています。
今のやり方が10年後もそのまま通用する保証もありません。
だから今でも考えます。
検証します。
改善します。
そして、自分が間違っている可能性を残しておきます。
20年以上相場をやってきて、結局これがかなり大事だったんだと思います。
相場で自分の正しさを証明しようとしない。
自分が相場に合わせる。
それができるようになって、僕はようやく長かった負けトレーダーの時代から抜け出せたんだと思います
〜前半〜勝ちたいと言っている人の大半は、勝てるようになるために必要なことをやっていない。
〜後半〜何年も、自分のトレードをチャートに残し続けた