過去チャートでは分かる。それでもリアルでは入れない理由
結論から書く。
過去チャートを眺めているだけでは、リアル相場で入れるようにはならない。
止まったチャートを見れば、どこで反転したのか、どこから伸びたのかは簡単に分かる。「あそこで買えばよかった」「この形なら入れた」と思うことも多い。
でも、実際にその場面が来ると入れない。
今回は、その理由について書いていく。
過去のチャートには、すでに答えが載っている
過去チャートを見るとき、僕たちは無意識に右側の値動きまで見ている。
どこで反転したのか分かっているから、その直前に出ていたローソク足やMAの形が、いつも以上に分かりやすく見える。「ここは買いだった」「ここは売りだった」と説明するのは簡単だ。
そのあとの値動きが、判断の正しさを証明してくれているからだ。
でも、リアル相場には右側がない。今見えている形が本当に伸びるのか、それとも少し動いてから逆行するのか。その答えがない状態で判断しなければならない。
過去チャートでは分かるのに、リアルでは入れない原因の一つがこれだ。

チャートの右側を隠すと、自分の判断力が分かる
過去チャートを使って練習するなら、最初から全部を見ないほうがいい。
チャートの右側を隠して、その時点で見えている情報だけで判断する。ここから買うのか。売るのか。まだ待つのか。それとも、今回は見送るのか。
その判断を決めてから、少しずつ右側を表示していく。
これをやると、完成したチャートを眺めているだけでは気づかなかったことが見えてくる。伸びそうに見えたのに、直後に失速することもある。怖くて見送ったところから、そのまま大きく伸びることもある。
答えが見えない状態で選ぶからこそ、自分が本当に判断できているのかが分かる。
結果を見る前に、3つだけ書く
チャートの右側を表示する前に、最低でも3つ書いておく。
入る、待つ、見送るのどれを選ぶのか
なぜ、その判断をしたのか
どんな動きになれば、その判断をやめるのか
難しく書く必要はない。「上昇しているから買う」だけではなく、今の値動きのどこを見て上昇が続くと判断したのかを書く。
待つなら、何を待っているのか。見送るなら、どこが自分の狙う場面と違うのか。そこまで書いてから、チャートの続きを見る。

結果だけを見れば、当たったか外れたかはすぐに分かる。でも、本当に確認したいのは結果ではない。
その結果が出る前に、自分の判断を言葉にできていたか。
ここを確認するために、先に書いておく。
結果を見てから、理由を変えない
トレードの検証で一番やってはいけないのは、結果に合わせて理由を作り直すことだ。
上がったチャートを見てから「ここはMAがこうなっていたから買えた」と考える。下がったチャートを見てから「この形なら見送るべきだった」と考える。
これを繰り返しても、説明だけが上手くなる。リアル相場で必要なのは、値動きが完成する前の判断だ。
だから、続きを見る前に書いた内容は消さない。判断が外れていても、そのとき何を見ていたのかを残しておく。

外れた原因が、方向の見間違いだったのか。入るのが早かったのか。待つべき場面で焦ってしまったのか。そもそも、自分が狙う場面ではなかったのか。
事前の判断と結果を並べれば、修正する場所が見えてくる。
失敗したチャートを消すのではなく、次の判断に使える形で残すことが検証だ。
一回当たっただけでは、まだ分からない
一つのチャートで予想が当たっても、それだけでは判断が正しかったとは言い切れない。相場では、曖昧な理由で入っても偶然勝つことがある。
逆に、狙う理由があったとしても、一回の逆行で負けることもある。
だから、同じような場面を何度も確認する。毎回、結果を見る前に判断を書き、自分が同じ基準で判断できているかを比べる。
ここで判断が毎回変わるなら、まだ見る場所が定まっていない。結果に引っ張られず、同じ考え方で「入る」「待つ」「見送る」を選べるようになれば、リアル相場でも迷いにくくなる。
勝ったチャートを集めるより、自分の判断がブレる場面を見つけるほうが大事だ。
MAの数字を変える前に、確認してほしい
トレードがうまくいかないと、MAの期間や組み合わせを変えたくなる。もっと反応が早いもの、もっときれいに反転しているものを探し始める。
でも、設定を変える前に確認してほしい。
そのMAを見て、どんな場面を狙っているのか。どんな状態なら待つのか。どこまで崩れたら見送るのか。それを自分の言葉で説明できるだろうか。
説明できないまま数字だけを変えても、リアル相場ではまた迷う。必要なのは、すべての値動きを取れる設定ではない。自分が狙う場面と、見送る場面を分けられる判断基準だ。
右側を隠して検証しても、何を基準に見るのかが曖昧なら、毎回答えが変わる。
僕が教材で伝えているのは、MAの数字だけではない。どういう勢いを狙い、どこを行き過ぎと見て、どこに戻りを置き、どこを見送るのか。その判断を同じ基準で繰り返すための考え方だ。
この記事では、僕が実際に使っているMAの設定や細かい判断条件までは書かない。
数字だけを切り取って使っても、なぜその場面を狙うのかが分からなければ、同じ判断はできないからだ。
まとめ
過去チャートには、そのあとの答えがすでに載っている
リアル相場では、右側が見えない状態で判断しなければならない
チャートの続きを見る前に、入る、待つ、見送るを決める
判断した理由と、その判断をやめる条件も書いておく
結果が出たあとに、都合のいい理由へ変えない
当たり外れだけではなく、同じ基準で判断できているかを確認する
MAの数字を変える前に、狙う場面と見送る場面を明確にする
過去チャートで分かることと、リアル相場で判断できることは違う。
右側を隠す。結果を見る前に決める。事前の判断と、実際の値動きを比べる。
この繰り返しで、自分が本当に見えている部分と、結果を見て分かった気になっている部分を分けられる。
チャートを見る力は、答えを覚えることではない。答えがない状態で、自分の判断を出せるようになることだ。
あなたはチャートの右側を隠しても、同じ判断ができるだろうか。
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