第11話:2年1か月で完成したACEを、なぜ8年半走らせたのか?
現在のACE Goldは、
2018年から2026年まで、約8年半
のバックテストを行っています。
でも、
最初から8年半を走らせていたわけではありません。
最初の検証期間は、
2024年7月〜2026年8月の約2年1か月。
その結果を見て、
私は一度ACEを完成と判断し、販売へ進みました。
この時はまだ、
完成したACEをもう一度作り直すことになるとは思っていませんでした。
きっかけは、販売時の問題だった
最初に起きたのは、
ACEのロジックの問題ではありません。
使用していた海外ブローカー名の扱いでした。
そこで一度、
国内の環境を使って約3年間のバックテストをやり直します。
さらにその過程で、
もっと長期間の検証をしよう
ということになりました。
それなら、
できるところまでやってみよう。
最初に目指したのは、
10年間。
ところが過去へ遡ると、
2017年6月付近でデータ上の問題にぶつかりました。
そこで開始地点を2018年1月へ変更。
こうして、
2018年1月〜2026年8月。
約8年半のバックテストが始まりました。
期間を伸ばすだけ……ではなかった
2年1か月で動いていたACEを、
8年半走らせる。
私は最初、
単純に検証期間が長くなるだけだと思っていました。
でも、
実際は違いました。
2年では出会わなかった相場。
長期間利益を作れない時期。
損失が積み重なる時期。
期間を伸ばしたことで、
今まで見えていなかったACEの弱点
が次々に表へ出てきました。
そして、
完成したはずのACEは、
8年半を走り切れませんでした。
資金が尽きたのです。
ACEに「守備」が生まれた
ここから、
ACEの開発は大きく変わりました。
それまでは、
どれだけ利益を出せるか
を見ていました。
でも8年半では、
その前に確認しなければならないことがある。
最後まで生き残れるのか。
最初のゼロカを見て、
原因を調べ、
ACEに防御を加えました。
そして、
もう一度8年半へ。
今度こそ走り切れる。
そう思いました。
しかし――
また、資金が尽きました。
2回目のゼロカです。
守っても、まだ足りなかった
一度目の失敗を見て、
防御を加えた。
それでも、
8年半は走り切れなかった。
そこでまた、
ACEがどこで崩れたのかを調べました。
危険なエントリー。
損失が重なる場面。
ポジションが増えていく状況。
短い期間では大きな問題にならなかったものが、
長い時間の中では、
少しずつACEを追い詰めていました。
そのたびに原因を調べ、
必要だと思った防御を加えていく。
そして、
もう一度バックテストを走らせました。
3回目で、初めて8年半を完走した
そして3回目。
ACEは、
ついに8年半を最後まで走り切りました。
2年1か月では完成していたACE。
それを8年半へ延ばしただけのはずが、
一度目のゼロカ。
防御を加えて、
二度目のゼロカ。
さらに原因を調べ、
もう一度作り直す。
そして、
三度目で初完走。
ここで、
長期バックテストに対する考え方が変わりました。
長期バックテストは、
単に期間を伸ばして利益を見るものではない。
短期間では表に出なかった弱点を見つけ、
ACEがどこで壊れるのかを探す試験
でもあったのです。
壊れる場所が見えたからこそ、
ACEには「守る」という考え方が加わっていきました。
これで完成……のはずだった
8年半を完走した。
今度こそ、
完成。
そう思いました。
ところが、
ここから少し変なことを始めます。
今まで私は、
ACEを生き残らせるために、
防御を足してきました。
でも、
完走できるようになったACEを見ているうちに、
逆の疑問が出てきたのです。
この防御、本当に全部必要なのか?
ゼロカを防ぐために追加したもの。
危険を避けるために追加したもの。
ACEを守るために作ってきたもの。
それらは本当に、
ACEを強くしているのか。
それとも、
守りすぎることで、ACE本来の利益まで止めているのか。
ここから、
ACEの開発は逆方向へ進みます。
足してきた防御を、
今度は一つずつ疑うことになりました。
次回予告
守るために作った防御を、なぜ外したのか?
2度のゼロカを経て、
3回目でようやく8年半を完走したACE。
ところが防御を検証してみると、
外した方が成績が良くなるものがありました。
次回、第12話。
ACEは「足す開発」から「削る開発」へ進みます。