【Bid?】価格変動のメカニズムを理解しよう!【Ask?】テクニカル分析基礎講座#2
こんにちは!トレーダーのSAKUです!
前回の記事では「需要と供給」というテーマで話しましたが、
今回はもう少し踏み込んでその需要や供給が価格変動にどう影響するのかを
「Bid」と「Ask」というキーワードから紐解いていきましょう!
記事後半には前回の「需要と供給」についての、
より踏み込んだ説明を入れてますので、相場の値動きを理解する上ではそちらも要チェックですよ!
BidとAskは、お店の「買取価格」と「販売価格」
まず、言葉の意味をめちゃくちゃ身近な例えで整理しましょう。
FXの世界は、あなたが「街のブランド買取・販売ショップ」に遊びに行ったときと同じ構造をしています。
注文画面に表示されている2つの価格(ドル/円の例)は、ショップ(市場)側から見た以下の価格です。
・Bid(ビッド / 売値):
ショップがあなたから「買い取ってくれる価格」。
(あなたがドルを『売りたい』ときは、この価格で引き取られます)
→ショップ側が「この価格で買い取りますよ」という値札を付けているイメージ(買い板)
※あなたの側から見たらBidは「商品を売る価格」ですが、ショップ側から見たら「商品の買取価格」となります。
・Ask(アスク / 買値):
ショップがあなたに「売ってくれる価格」。
(あなたがドルを『買いたい』ときは、この価格で売りつけられます)
→ショップ側が「この価格で売りますよ」という値札を付けているイメージ(売り板)
※あなたの側から見たらAskは「商品を買う価格」ですが、ショップ側から見たら「商品の販売価格」となります。
お店はボランティアではないので、必ず「安く買って(Bid)、高く売る(Ask)」ことで利益を出します。そのため、常に Bid < Ask という関係になり、この価格差をスプレッド(手数料のようなもの)と呼びます。
なぜ価格が動くのか?:2種類の注文方法
では、ここからが本題です。
このBidとAskがなぜ目まぐるしく動くのか。
それは、市場にいる参加者たちの「買い注文」と「売り注文」のぶつかり合いが起こるからです。
注文には、大きく分けて「言い値で今すぐ取引したい人(成行注文)」と、「指値でじっくり待ちたい人(指値注文)」の2種類がいます。
これが価格を動かすエンジンです。
前提として、売買の市場には常に同じ数の売り手と買い手が必要となります。
販売する人がいるから商品が買えるわけで、買い取ってくれる人がいるから商品を売れるわけです。当たり前と思うかもしれませんが、ここ超重要です。
・世界最大の「チケット転売広場」で例えると
ある大人気アーティストの限定チケット(ドル)を売買する広場を想像してください。
広場の真ん中には、電光掲示板(板・オーダーブック)があり、みんなの「待ち注文」が並んでいます。
現在の掲示板の状態
【Ask(売りたい人の待ち行列)】
150.03円で売りたい人(10枚)
150.02円で売りたい人(5枚)
150.01円で売りたい人(3枚) ←いちばん安い販売価格(最良Ask)
--- (ここに壁がある) ---
【Bid(買いたい人の待ち行列)】
150.00円で買いたい人(4枚) ←いちばん高い買取価格(最良Bid)
149.99円で買いたい人(8枚)
149.98円で買いたい人(12枚)
今の価格は Bid: 150.00 / Ask: 150.01 です。この状態から、どうやって価格が動くのかを見てみましょう。
・価格が「上がる」メカニズム(買い注文の勝利)
今すぐチケット(=ドル)が欲しい「爆買い勢」が広場にやってきて、
「いくらでもいいから、今すぐ10枚買いたい!(強力な買い注文)」を発注したとします。
この買い注文は、今すぐ手に入る一番安い売り手(Ask: 150.01円の3枚)を瞬時に買い占めます。
しかし、まだあと7枚足りません。
次に安い売り手(150.02円の5枚)もすべて買い占めます。それでもまだ2枚足りません。
最終的に、その上の150.03円の売り手から2枚買って、ようやく注文が満たされます。
【結果どうなったか?】
150.01円と150.02円にいた売り手が全員消え去ってしまったため、次に表示される一番安い販売価格(Ask)は「150.03円」に跳ね上がります。
売り手が強気(高値)になったのを見て、買いたい人の列(Bid)もつられて「150.02円」に切り上がります。
つまり、「今すぐ買いたい注文」が、目の前にある「Ask(売り注文の壁)」を上に向かって食い尽くしていくことで、価格は上に押し上げられます。
・価格が「下がる」メカニズム(売り注文の勝利)
逆に、チケット(ドル)を今すぐ手放したい「投げ売り勢」がやってきて、「いくらでもいいから、今すぐ10枚売りたい!(強力な売り注文)」を発注したとします。
この売り注文は、今すぐ買ってくれる一番高い買い手(Bid: 150.00円の4枚)に速攻でぶつけられます。
まだ6枚余っているので、その下の149.99円で待っている人たち(8枚)のうち、6枚分を無理やり買い取らせます。

【結果どうなったか?】
150.00円で買ってくれる優しい人は絶滅し、149.99円の枠も残りわずかになりました。その結果、次に表示される一番高い買取価格(Bid)は「149.99円」に下がります。
つまり、「今すぐ売りたい注文」が、足元にある「Bid(買い注文の床)」を下に向かって踏み抜いていくことで、価格は下に落ちていきます。
まとめ
為替レート(BidとAsk)が動くのは、経済のニュースそのものが理由ではなく、
そのニュースを見た人間やAIが「今すぐ買い注文を叩き込んだ(Askの壁を破壊した)」か、
あるいは「今すぐ売り注文を叩き込んだ(Bidの床を破壊した)」かという、
物理的な数量のバトルの結果です。
Askがどんどん高くなる: 買い注文が、売り注文の待ち行列を「上へ上へ」と食い荒らしている状態。
Bidがどんどん安くなる: 売り注文が、買い注文の待ち行列を「下へ下へ」と押し潰している状態。
この「壁の食い合い」が、世界中のコンピューターの間で1秒間に何万回と繰り返されているのが、FXの価格変動の正体というわけです!
※前回記事の補足
前回の記事で
[価格が上がるということは、ブル派の勢力が強い=買ってる人が多い=需要が多いということで、逆に価格が下がるということはベア派の勢力が強い=売ってる人が多い=供給が多いということです。
※この辺は正確にはちょっと違いますが、今はわかりやすさ重視で説明しています。何がちょっと違うのかは今後記事で説明するつもりですので今はざっくりと理解してもらえればいいです。]
と書きましたが、より正確には、「買ってる人が多い」というより「買い注文」が大きい(人数というより数量)から、そしてそれに応えるだけの売り注文(販売するよって注文)が上がった先にあるから価格が上がるということです。
そして、需要が多いというのは、買い注文に応えるだけのAsk(売り板、売りの指値)があるということです。
先の「チケット転売広場」の例で言えば、10枚のチケットを買いたいという需要を満たすのに150.03円に上がるまでの供給が必要だった、ということです。
売りの場合も同様で、「売ってる人が多い」というより「売り注文」が大きいから、そしてそれに応えるだけの買い注文(買い取るよって注文)が下がった先にあるから価格が下がるということです。
そして、供給が多いというのは、売り注文に応えるだけのBid(買い板、買いの指値)があるということです。
これも先の「チケット転売広場」の例で言えば、10枚のチケットを売りたいという供給を満たすのに149.99円に下がるまでの需要が必要だった、ということです。
さらに言えば、「指値注文」は価格の上昇や下落を抑える効果はありますが、価格変動が実際に起こるのは「成行注文」によってと言えます。
※ちなみに「逆指値注文」というのもありますが、これは「この価格以下になったら売るorこの価格以上になったら買う」というトリガー付きの実質的には成行の注文(トリガー注文)です。
ロングポジションの損切りの逆指値注文というのは、損切り設定した価格に到達したことで売りの成行注文が発動する、ということです。
この辺のことは少し複雑でよく分からないかもしれませんが、値動きの背景を考える上でもめっちゃくちゃ重要です。
(※ここからの内容はあまり初心者向けではないです。)
例えば、上昇→押し目という値動きを考えた場合、上昇している場面では当然買い注文が大きいわけですが、一方でそれをこなすだけの売りがあるからこそ価格はそこまで上昇したわけで、その上昇が止まった時点でいったんは買い注文が売り注文に消化された、ということです。
そしてそれが一時的にせよ押したということは、その押しの時点では、それまでの上昇の買いより売りの方が多くなったということです。
更に、その押し目が浅い場合は、一時的に売りの方が多くなり押し目となったものの、上昇基調がまだ強く、少し下がっただけでその売りをこなすだけの新たな買いがあった、と考えることが出来ます。
つまり、この押しはベア派のガチ売りというよりはそれまで買っていたブル派の利食いによるもので、少し下がってまた買われたということはまだこの一連の上昇の流れは強いままなんじゃないか、といった想定が立てられるわけです。(プラスでその時の出来高も合わせて見るとよいでしょう。)
こういったことを需給のバランスから考えられるとよりチャートの値動きが面白く感じると思いますよ!
次回はテクニカル分析において必須とも言えるチャートの見方を学んでいきましょう!
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