忙しい会社員でもFXで勝負できますか?「2時間だけトレード」の時間帯固定術
会社員で1日2時間しかFXに使えないのに、勝負になりますか?
なります。
ただし「夜21時から23時にやりましょう」という単一の答えはありません。会社員と一口に言っても、帰宅が遅い人、朝型の人、昼休みしか自由がない人など生活パターンはバラバラです。
大事なのは、決まった正解に自分を合わせることではなく、自分が実際に使える2時間がどこにあるかを見極め、その2時間に合ったスタイルを選ぶことです。
ここから、時間帯の選び方とスタイルの選び方を、両方とも複数の選択肢で説明します。
はじめに
「21時からやりましょう、と言われても、うちは残業でその時間帰れない」
「朝方だから夜は正直しんどい」
「昼休みの1時間しか自由に動かせる時間がない」
こういう声を無視して「みんな夜の2時間で頑張れ」と言う記事は、正直あまり役に立ちません。実際に効くのは、時間帯そのものを固定することではなく、固定するという発想を、自分の生活に当てはめる作業です。
なぜ「時間を固定する」こと自体が効くのか
前提として知ってほしい数字がひとつあります。
米国の個人投資家66,465世帯を分析した研究(Barber & Odean, 2000)では、売買回数が最も多い層の年間リターンは11.4%、市場平均は17.9%でした。取引が多い人ほど負けている。
これはその後の複数の調査でも一貫して確認されている傾向です。リテールのFXトレーダーの74%から89%が最終的に損失で終わるという規制当局のデータもあります。
理由は仕組みとしてシンプルです。
プロスペクト理論では、損失は同額の利益のおよそ2.5倍、心理的に痛いとされています。この痛みが「取り返したい」という衝動を生み、根拠のない次の一手(リベンジトレード)につながる。
1日中チャートを開けるということは、この衝動に振り回されるチャンスも1日中与えられているということです。
つまり効いているのは「夜だから」ではなく「時間を区切っているから」です。区切られた時間の外では、含み損を抱えていない限り一切見ない。この規律さえ守れれば、時間帯そのものは複数の候補から選べます。
あなたの2時間はどこにあるか
自分の生活の中で、次のうちどれに一番近いか考えてみてください。
1つ目、帰宅後の21時から23時あたりに余裕がある人。
ロンドン市場とニューヨーク市場が同時に開いている時間帯で、この重なりの3時間だけで1日の出来高のおよそ7割が集中すると言われています。日本時間ではおおよそ夜21時から翌1時(サマータイムの有無で1時間前後ズレます)。多くの会社員にとって一番相性が良いのはこの枠です。

2つ目、帰宅がもっと遅い、または深夜のほうが集中できる人。
23時から1時、あるいは0時から2時にずらしても、同じロンドン・ニューヨーク重複帯の範囲に収まります。
無理に21時に合わせる必要はありません。
3つ目、朝型で夜は使えない人。
この場合は狙う時間帯を変える必要があります。夜間ほどの出来高はありませんが、東京市場が開く朝8時から10時前後は円絡みの通貨ペアが動きやすく、出社前の1〜2時間を充てられます。
4つ目、昼休みの1時間程度しか自由がない人。
正直に言うと、ここは1日のうちで最も値動きが薄い時間帯です。
ですが後述する「高時間足チラ見」や「アラート型」であれば、値動きの薄さはそれほど致命的ではありません。
どれか1つに決め打ちする必要はなく、平日は夜型・週末は朝型、というように曜日で使い分けてもかまいません。大事なのは「今日はこの枠」と決めてから画面を開くことです。

その2時間で何をするか、6つの型
時間帯が決まったら、次はその中身です。同じ2時間でも、その日の集中力や相場状況によって向くやり方が変わります。実際に使われている型を6つ、それぞれの具体的なやり方と、正直な弱点まで含めて説明します。