自分の立てた根拠で勝負しろ
投資の基礎
「有事の金だから買い」——その思考停止が、あなたを殺す
戦争、金融不安、地政学リスク。「有事だから金は上がる」。
その一言で入るのは、分析ではなく、ただの思い込みだ。
その一言で入るのは、分析ではなく、ただの思い込みだ。
世界で何か大きな出来事が起きると、多くの人がこう考えます。「有事の金だ。ゴールドは上がるだろう」。そして、ニュースを見た勢いで買いエントリーする。この「有事の金だから買い」という発想が、実は非常に危険です。
確かに、ゴールドは「安全資産」と呼ばれ、リスクが高まる局面で買われる傾向がある、と言われます。この一般論自体は、間違いではありません。でも、その一般論を、目の前のトレードの根拠にするのは、思考停止です。
「有事だから上がる」という思い込みだけでエントリーすると、痛い目を見ます。今回は、なぜこの発想が危険なのかを解説します。
「有事の金」は、いつも通りに機能しない
「有事の金」という言葉は有名ですが、実際の相場は、そんな単純ではありません。有事が起きても、ゴールドが素直に上がるとは限らないのです。
たとえば、大きな金融危機の局面では、投資家が現金を確保しようとして、あらゆる資産を売ることがあります。このとき、安全資産であるはずのゴールドも、一時的に売られることがあります。「有事なのに、ゴールドが下がる」という現象は、実際に起こり得るのです。
また、有事のニュースが出たときには、すでに価格に織り込まれていることも多い。ニュースを見てから買うのでは、遅い。「有事だから買い」と飛びついた頃には、すでに上げ切っていて、そこから下げる——こういうパターンも珍しくありません。