弱い米雇用統計で金急反発!利上げ観測後退で5週ぶり上昇へ
弱い米雇用統計で金価格反発!利上げ観測後退で5週ぶり週足陽線へ
金価格が反発、5週ぶりの週足陽線が視野に
金価格(XAU/USD)は4,170ドル付近まで上昇し、5週ぶりとなる週足陽線が視野に入っています。
今回の上昇を後押しした最大の要因は、米国の雇用統計が市場予想を大きく下回ったことです。
非農業部門雇用者数(NFP)は5万7,000人増となり、市場予想の11万人増を大きく下回りました。
この結果を受け、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)が早期に追加利上げへ踏み切るとの見方が後退。ドル売りが進み、ドル指数(DXY)は約100.76まで低下しました。
利息を生まない金にとって、利上げ観測の後退は追い風となり、約7か月ぶり安値となる3,949ドルから大きく反発しています。
利上げ時期は9月から12月へ後退
米雇用統計を受け、市場の利上げ予想にも変化が見られました。
CME FedWatchによると、
- 9月利上げ確率:63% → 53%へ低下
- 12月利上げ確率:76.8%
となっています。
追加利上げが先送りされるとの見方が広がったことで、金市場には買い戻しが入りました。
金価格の上値は依然限定的
一方で、金価格が本格的な上昇トレンドへ転換したとはまだ言えません。
原油価格の下落によりインフレ圧力は和らいでいますが、FRBは依然として2%の物価目標を重視しており、金融引き締め姿勢を完全には崩していません。
そのため、FRBが明確にハト派姿勢へ転換しない限り、金価格の上昇余地は限定的との見方も残っています。
また、ドルが再び強含めば、海外投資家にとって金の割高感が強まり、相場の重しとなる可能性があります。
中央銀行の金需要は引き続き堅調
長期的には金市場を支える材料もあります。
世界黄金協会(WGC)によると、各国中央銀行は5月に41トンの金を純購入しました。
さらに調査では、
- 89%の中央銀行が今後1年間で世界の金準備は増加すると予想
- 45%が自国の金保有を増やす予定
と回答しており、中央銀行による安定した買い需要が金価格を下支えしています。
金価格は反発基調も重要な節目が続く
金価格は20日移動平均線(約4,156ドル)を回復し、短期的には買い戻しの動きが強まっています。
MACDは買いシグナルへ転換し始め、RSIも中立水準へ回復していることから、相場には徐々に上昇モメンタムが戻りつつあります。
ただし、上値には4,371ドル付近が最初の強い抵抗帯として控えており、この水準を明確に突破できれば、さらなる上昇余地が広がる可能性があります。
一方、下値では4,156ドル付近が最初のサポートとなり、その下には心理的節目である4,000ドル、さらに3,942ドル付近が重要なサポートゾーンとして意識されています。
まとめ
- 米雇用統計が市場予想を大きく下回り、ドル安・金高が進行
- 利上げ観測は9月から12月へ後退
- 金価格は約7か月ぶり安値から反発し、5週ぶりの週足陽線が視野
- 中央銀行の金需要は引き続き強く、長期的な支援材料
- テクニカルでは20日移動平均線を回復し、4,371ドルが次の重要な上値目標