【EA診断プロンプト付き】AIを使った失敗しないEA(システムトレード)の選び方
皆さんは、EA(自動売買)を選ぶとき、何を見て決めていますか。
売れ筋ランキングの順位、右肩上がりのフォワード(実運用)グラフ、口コミ。人それぞれだと思います。私はお恥ずかしい話、ランキング上位で、フォワードもきれいな右肩上がりだったEAを、中身をろくに確かめずに買って、痛い目を見たことがあります。最初の数週間は調子が良かったのですが、ある日まとめて溶けて、気づけば元手はずいぶん減っていました。ただ、その失敗以来、何かを買う前には、バックテストのレポートをしつこく眺めるようになりました。
申し遅れました。平日は会社員をしながら、夜と週末にコツコツ自動売買(EA)を作っているsetoという者です。
いつか聖杯の様な夢のEAを皆さんへ届けるため尽力中です!そして、バックテストオタクでもあります。
今回はそのバックテストの「眺め方」を、まとめてみます。一見右肩上がりのEAでも成績の良い期間しか掲載していなかったり、複利で利益を盛っていたり、ナンピンで勝率やPFを過度に盛っていたりとリスクのある製品は正しく見抜きましょう!
記事の後半では、私が普段使っている方法——バックテストレポートをAI(ChatGPTやClaudeなど)に貼って、まとめて診断してもらうためのプロンプト——もそのまま置いておきます。
レポートで私が見ている数字(重要度の高い順)
ここからは、手元にある自分のEA「Mikazuki USDJPY」のバックテスト結果を例に、どこを見ているかをお話しします。
「Mikazuki USDJPY」(https://www.gogojungle.co.jp/systemtrade/fx/79530)
↓Mikazuki USDJPYのバックテストレポートサマリ
EA選びは画像下部の右肩上がりのグラフを見て安心してはいけませんよ!
数字はたくさん並んでいますが、私なりに重要度の順番をつけています。先に一つだけ言っておくと、下の「優先度1」が崩れていると、他の数字はどれだけ良くても見る意味が薄くなります。レポートそのものが信用できない、あるいはそもそも生き残れない、という話だからです。
優先度1:まずここを見る
① モデリング品質(ティック品質)
レポートの上のほうに「モデリング品質」という数字が出ます。過去の値動きを、どれだけ忠実に再現してテストしたかの指標です。
ここには、はっきりした分かれ目があります。MT4に標準でついているテスターで、ブローカーの履歴データ(1分足ベース)を使って回すと、モデリング品質は最大でも90%程度にとどまります。これは1分足の中の細かい値動きを擬似的に補って計算しているためで、実際のティック(1ティックごとの本物の値動き)とは差が出ます。
一方、TDS(Tick Data Suite)のようなツールで、実際のヒストリカル・ティックデータ(例:Dukascopy由来)を読み込ませると、モデリング品質は99.90%まで上がります。
これがいわゆる「全ティック」での検証です。
90%と99.90%では、特にスキャルピングのように細かい値動きを拾う戦略で、結果が大きく変わることがあります。私は、できれば99.90%で検証されたレポートを見たいと思っています。EA開発をしているとモデリング品質が90%では右肩上がりに利益が出るのに、モデリング品質は99.90%ではマイナスになるなんてよくあることです。
② スプレッド・スリッページの現実性
実際の口座では、スプレッドは固定ではなく変動します。特に経済指標の発表時や早朝などは、ぐっと広がります。スリッページ(注文時のすべり)も当然あります。
なのに、テストで固定の極小スプレッド・スリッページ0で出した成績は、本番ではまず再現しません。レポートがどんなスプレッド設定で取られたのかは、必ず見たいところです。先ほどのTDSのようなツールは、過去の「変動スプレッド」を再現してテストすることもできるので、より本番に近い結果になります。
③ 運用期間
できるだけ長く、いろいろな相場を含んだ期間で検証されているか。数ヶ月だけのレポートは、その時期にたまたま噛み合っていただけ、ということがあります。リーマンショック、コロナ、急な円高——そういう「荒れた時期」をまたいでいるほど信頼できます。10年以上あると安心です。
④ 最大ドローダウン(最大DD)
資産が一番削れたときの落ち込み幅です。私は、利益よりここを先に見ます。「最悪どれくらい耐える必要があるか」が分かるからです。耐えられない資金で始めると、利益が出る前に、メンタルか口座のどちらかが先に尽きてしまいます。
優先度2:その上で、中身の質を見る
取引回数
要するにサンプル数です。100回より3,000回のほうが信用できます。少ない回数の好成績は、たまたまかもしれません(運用期間とセットで「データが十分か」を見ます)。
プロフィットファクター(PF)
総利益を総損失で割った値。1.0でトントン。長く回して1.2以上あれば実用的かな、という目安です。ただし取引数が少ないと簡単に高く出るので、単体では信じません。
勝率とリスクリワード比(R/R比)
この2つは、必ずセットで見ます。勝率は高いほど安心に見えますが、それだけでは儲かるか分かりません。一緒に「リスクリワード比(1回の平均利益が、平均損失の何倍か)」を見ます。勝率90%でも、1回の負けが勝ち10回分の大きさなら、1割の負けで利益は消えます。高勝率のEAは「コツコツ勝って、たまに大きく負ける」型が多い。そのたまの大負けに資金が耐えられるか——ここを気にしています。
"良く見せた"レポートにありがちなこと
レポートには、どうしても良く見せたい力学が働きます。(EAを売りたいですからね)
優先度1で挙げたモデリング品質やスプレッドの甘さも、その一つです。ほかに私が「ん?」と引っかかるのは——
- 都合のいい期間だけを切り出している(全体では負けていた時期を、外しているかもしれません)
- 複利で派手に右肩上がりにしている(固定ロットだとどう見えるかも確認したいところ)
- 特定のパラメータでだけ突出して良い(過去にぴったり合わせ込んだ「過剰最適化」の可能性。最適化した期間と、それ以外の期間の両方で成績が保たれているかを見ます)
このあたりは、次に紹介するAIに任せると、まとめてチェックしてくれます。
私が買う前に確認していること
ひとまず、これだけ押さえておけば大きな失敗は減ると思います。
- モデリング品質は十分か(90%か、99.90%か)
- スプレッド・スリッページは現実的か(変動スプレッドを想定しているか)
- 長く、いろいろな相場を含む期間で検証されているか
- 最大DDに、自分の資金とメンタルが耐えられるか
- 取引回数は十分か(サンプル数)
- 勝率とリスクリワード比をセットで見て、たまの大負けに耐えられるか
- 損失に上限がある設計か(逆行時にロットやポジションを増やして、青天井にならないか)
とはいえ、毎回これを自分で確認するのは面倒です
ここまで書いておいて何ですが、これを毎回手作業でやるのは、なかなか骨が折れます。モデリング品質を確かめて、期間とDDと取引数を見比べて、勝率とリスクリワードまで突き合わせて。慣れないうちは結構しんどい作業です。
なので私は、AIに手伝ってもらっています。
ゴゴジャンの製品ページからダウンロードできるバックテストレポートを丸ごと読み込ませて、決まった指示文(プロンプト)を打つと、上に書いたようなチェックをまとめてやってくれます。しかも、サマリーの数字だけでは気づきにくい"取引の中身"の問題まで挙げてくれるので、最初のふるい分けがずいぶん楽になりました。
みんなも流行りのAI君に投げちゃいましょー!
そのまま使えるプロンプトを、この下に置いておきます。ついでに、先ほどの自分のEAの数字を、実際にそのプロンプトで診断させた例も載せます。よければ、皆さんが気になっているEAでも試してみてください。
※この続き (EA診断プロンプトの全文と、私の開発したEA「Mikazuki USDJPY」を実際に診断した実例)は、無料申し込みでご覧いただけます。