【ドル円は高値圏でも“買えば安心”ではない、いま注目したいのは日銀会合後の温度感】
【ドル円は高値圏でも“買えば安心”ではない、いま注目したいのは日銀会合後の温度感】
足元の為替市場では、ドル円はなお高値圏を意識する水準にありますが、相場は一方向に走りにくい局面に入っています。最大の焦点は、4月27〜28日の日銀金融政策決定会合です。ロイターは、日銀が今回の会合で政策金利を0.75%に据え置く公算が大きいと報じています。背景には、中東情勢の長期化によるエネルギー高や景気への不透明感があり、追加利上げを急ぎにくい事情があります。もっとも、今回据え置きでも6月利上げの可能性は残るとの見方が市場にはあり、相場の関心は「4月に動くか」から「次にいつ動くか」へ移りつつあります。
一方で、日本の物価動向は日銀にとって悩ましい内容です。3月の日本のコアCPIは**前年比1.8%と、日銀の2%目標を2カ月連続で下回りました。ただし、燃料補助金や食品価格の落ち着きが押し下げ要因で、エネルギー高が今後価格転嫁されれば、再び物価が上向く可能性も指摘されています。さらに日銀調査では、家計のインフレ期待はなお高めで、1年後に物価上昇を見込む家計は83.7%**に達しています。つまり、足元の数字は落ち着いて見えても、先行きの物価圧力はまだ完全には消えていません。
米国側もまた、ドル売りへ一気に傾く環境ではありません。FRBは3月18日の声明で、インフレはなおやや高く、経済見通しの不確実性も高いとし、中東情勢が米経済に与える影響も不透明だとしています。次回FOMCは4月28〜29日に予定されており、日銀会合の直後に米金融政策イベントが控える形です。日米ともに「すぐに大きく方向転換しにくい」環境のため、金利差の面ではなおドル円を支えやすい構図が続いています。
こうした環境で個人投資家が意識したいのは、日銀が据え置くかどうか以上に、会合後のメッセージがどれだけタカ派かという点です。高値圏のドル円は、材料が少し変わるだけで伸びも反落も速くなります。今は高値追いを急ぐよりも、ロンドン序盤やNY序盤など値幅が出やすい時間帯に絞りつつ、政策イベント後の市場の“受け止め方”を丁寧に見ることが、無理のないトレードにつながりやすい局面だと言えそうです。
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