【ドル円は159円前後で神経質、いま大事なのは“上か下か”よりも材料の持続性】
【ドル円は159円前後で神経質、いま大事なのは“上か下か”よりも材料の持続性】
足元の為替市場では、ドル円が158円後半から159円前後で推移しており、依然として高値圏での神経質な値動きが続いています。ロイターによると、4月21日時点で円は対ドルで158.81円近辺まで弱含みましたが、同時に市場ではイラン情勢を巡る和平期待も意識され、ドル全体ではやや上値の重い場面も見られました。つまり今のドル円は、円安基調が続いている一方で、地政学リスクが少し和らぐだけでもドル買いが一服しやすい、かなり繊細な局面に入っています。
この局面で注目されるのが、来週に控える4月27〜28日の日銀金融政策決定会合です。複数の関係筋情報としてロイターは、日銀が4月会合では利上げを見送り、政策金利を0.75%で維持する公算が大きいと報じています。背景には、中東での戦争長期化によるエネルギー高と、それが日本の景気や生産に与える不透明感があります。もっとも、日銀が引き締め姿勢を完全に後退させたわけではなく、市場では6月利上げの可能性も引き続き意識されています。
実際、家計のインフレ期待は依然高いままです。日銀の調査では、**1年後に物価が上がると見る家計は83.7%、5年後でも82.6%**に達しており、平均的な予想上昇率も高水準となっています。物価面だけを見れば、日銀にとって利上げ継続の根拠は残っていますが、戦争や原油高による景気下押しリスクが加わることで、判断は一段と難しくなっています。円安を放置しにくい一方、景気を冷やしすぎるわけにもいかないという、難しいバランスです。
一方の米国でも、ドル売りに一気に傾く環境ではありません。FRBは3月18日の声明で、インフレは依然やや高く、経済見通しの不確実性も大きいとし、中東情勢が米経済に与える影響も不透明だとしています。FOMC参加者の見通しでも、インフレリスクは上方向に偏っているとの認識が強く、米国の金融政策がすぐに大きく緩和へ向かうとの期待は高まりにくい状況です。結果として、日米金利差の構図は依然ドル円を支えやすく、相場を大きく円高へ傾ける決定打はまだ不足しています。
こうした環境で個人投資家が意識したいのは、方向感そのものより、相場を動かしている材料がどれだけ続くかという点です。中東情勢が悪化すればドル買いが再燃しやすく、逆に和平観測が広がればドル高は一服しやすい。さらに日銀会合が近づくにつれ、政策思惑でも振れやすくなります。今は高値を追いかけるよりも、ロンドン序盤やNY序盤など値幅が出やすい時間帯に絞り、ニュースの質と持続性を見ながら対応する方が、無理のないトレードにつながりやすい局面だと言えそうです。
Is it OK?