第9弾 OBに着いてからが本番!資金を飛ばし続けてやっと気づいた「入り方」の話【SMC実践③】
こんにちは、naoです。
前回(第8弾)では、トレード前にシナリオを言語化してチャートに描く手順を5ステップで解説しました。「方向を決めて、ゾーンを特定して、シナリオを複数用意して、チャートに描く」。ここまでができていれば、あとは価格がゾーンに来るのを待つだけです。
今回のテーマは、「価格がゾーンに来た後、どうするか」です。
エントリーの判断、SLの置き方、そしてOBが効かなかったときのセカンドチャンス。この3つを扱います。SMCの知識がある程度揃ったうえで「でも実際にどう入ればいいのかわからない」——そこを埋める記事です。
この記事は3つのテーマを1本にまとめた総集編です。各テーマを分かりやすく、さらに詳しく解説した個別記事も用意しています。
→ 第9弾A:3つのエントリー方式を詳しく解説
→ 第9弾B:ユニコーンモデルを詳しく解説
→ 第9弾C:SLの5つの考え方を詳しく解説
1本で全体の流れを掴みたい方はこのまま読み進めてください。各テーマをじっくり読みたい方はA/B/Cの個別記事をどうぞ。
OB反発エントリー
シナリオ通りに価格がOBゾーンに到達しました。ここからが本番です。
ただし「OBに着いた=エントリー」ではありません。この点は第7弾でも書きました。OBに着いたうえで下位足のトリガーを待つ。これが基本です。
ここでは3つのエントリー方式を紹介します。どれが正解ということではなく、「自分のスタイルに合うものを選んでほしい」という前提です。
● リスクエントリー(Risk Entry)
一番シンプルな入り方です。OBゾーンに価格がタッチした時点でエントリーします。下位足の確認は待ちません。「さっき"OBに着いた=エントリーじゃない"って言ったじゃん」と突っ込みたくなる気持ちもわかりますw これは信頼度の高いOBだと判断したうえで選ぶ方式なので、「着いたから入る」とは違います。
メリットは明確で、最も有利な価格で入れることです。ゾーンの端で入るので、同じSL位置(OBの外)に対してエントリー価格が近く、リスクリワードが良くなります。
デメリットも明確で、ゾーンが機能しなかった場合にそのまま損切りになることです。OBに着いたのにそこを素通りして抜けていく——これは普通に起きます。
リスクエントリーが機能しやすい条件があります。信頼度の高いOB(後述)であること、上位足の構造と方向が一致していること、複数の時間足でOBやFVGが重なっていること(MTFクラスター)、そしてKZ内であること。これらが揃うほど「このゾーンは信頼度が高い」と判断します。逆に言えば、条件が揃わないときにリスクエントリーを選ぶのはギャンブルに近いです。
● 確認後エントリー(Confirmation Entry)
OBゾーンに価格が入った後、下位足でCHoCHやBOS、あるいは包み足などの明確な反転シグナルを確認してからエントリーする方式です。
メリットは、ゾーンが機能している証拠を見てから入るので勝率が上がることです。
デメリットは、確認を待つ分エントリー価格が不利になること。ゾーンの端から離れた位置で入ることになるので、同じSL位置に対してエントリーが遠くなり、リスクリワードは悪くなります。M15やM5のCHoCH確定まで待つと、GOLDだとすでに数百PIPS、ドル円のような通貨ペアでも数十PIPSは動いた後になることも珍しくありません。
また、確認を待っている間にそのまま価格が進み、反転が完了して乗れなかったというケースも起きます。
それでも、「確認してから入る」は最も安全な入り方です。まだ自分のスタイルが定まっていない段階では、ここから始めるのがおすすめです。
● nao式(プライスアクション → 試しエントリー → CHoCH追撃)
リスクエントリーと確認後エントリーの中間です。私が実際にやっている方式です。
この方式の考え方は仮定と検証です。ゾーンで反応が出た時点で"ここから反転する"と仮定して入る。仮定が崩れたら速やかに撤退する。この切り替えを徹底することがnao式の前提です。
ここの先1万文字の情報量です。
流れを書きます:
→ ゾーン到達
→ プライスアクション確認(ピンバー、包み足、勢いの停止など)
→ 試しエントリー(小ロット・タイトSL)
→ 直近で否定されたらドテンまたは撤退
→ M15/M5(M1)CHoCH確認 → CHoCH起点のフィボ50%/OTEで追撃
各ステップを解説します。もちろん、プライスアクションが弱ければそもそもエントリーは見送ります。「ゾーンに来たから何か入らなきゃ」ではありません。
OBゾーンに価格が来たら、ゾーン内でのプライスアクションを見て試しのポジションを入れます。
代表的なパターンをいくつか挙げます。
たとえばスイープ(ヒゲで高値/安値を一瞬超えて戻す動き)が起きたなら、ピンバーの時点で入ります。流動性を刈り取った直後なので、反転の確率が高い場面です。
スイープがなくても、M5以上の包み足+M1のCHoCHが確認できれば入ります。M1の包み足だけではノイズと区別がつきませんが、そこにM1 CHoCHが加われば最低限「構造も変わった」と判断できます。ちなみにM1やM5の包み足は、M15で見るとピンバーになっていることが多いです。下位足の包み足と上位足のピンバーは同じ反応を違う時間軸で見ているだけ——これを知っておくと、複数の足を同時に監視するときに判断が速くなります。
他にも、ゾーンでダブルトップ(ボトム)の右肩が形成されるタイミング、上ヒゲが連発して勢いが明確に止まるパターン、フェイラースイング(高値更新に失敗して戻す動き)なども反応のサインです。特にダブルトップの右肩は、"ここからWトップが完成して下がる"と仮定して入るエントリーです。SLを左肩の高値のすぐ上に置けるのでタイトになり、リスクリワードが良くなります。大事なのは特定のパターンに限定しないこと。ゾーン内で「売り(買い)圧力が入った」と判断できるプライスアクションであれば、それがトリガーになります。
共通しているのは、ゾーンに来たうえで「反応」を確認して入るということ。スイープならスイープ自体が強い反応、包み足やダブルトップなら反応+構造変化(またはパターン完成)を見ています。——これがnao式の核です。
ポイントはこの段階では反転が確定していないこと。だからSLはタイトに、ロットも控えめです。直近で否定されたら(数本以内の下位足で根拠が否定されたら)即ドテンしています。
その後、M15やM5、場合によってはM1でCHoCHが確認できたら、CHoCHを作った起点からフィボを引いて50%やOTEゾーンで追撃します。最初の試しエントリーがSLにかかっていなければ、2つのポジションで利益を伸ばせます。
この方式のメリットはリスクエントリーの価格優位性と確認後エントリーの安全性の両方を部分的に取れることです。デメリットは、判断ポイントが多く、経験がないと混乱しやすいこと。確認後エントリーに慣れてから試してみるのがおすすめです。● OBの「残量」で信頼度が変わる——パージOB・フレッシュOB・OB★
3つの方式を紹介しましたが、どれを選ぶかはOBの信頼度で変わります。ここからはその判断基準の話です。
先に用語を定義します。OB★とは、OBができてすぐにリテストして、そこから再び伸びたOBのことです。30本以内が目安です。以後この記事ではOB★と呼びます。英語圏では似た概念を推進ブロック(Propulsion Block)と呼んでいます。
OB★は大口がそのゾーンを守った実績があります。さらにリテストで実際に反応したポイントが分かるため、エントリーポイントを絞れます。たとえば元のOBが100PIPS幅だったとして、リテストでゾーンの50%付近から反発したなら、次もその付近を狙えばいい。エントリーが絞れる分、SLまでの距離が短くなるのでリスクリワードが良くなります。
フレッシュOB(未テスト)は、そのゾーンにまだ機関投資家の未消化注文が丸ごと残っている状態です。価格が初めて戻ってきたときに強い反応が出やすいです。
この2つはどちらが上とは言い切れません。それぞれ強みが違います:
→ OB★:大口が守った実績がある+エントリーゾーンが絞れる
→ フレッシュOB:未テストで注文が丸ごと残っている。反応の期待値が高い
ただしリテスト回数が増えるほど注文は消費されるため、何度も戻っているOBは弱体化します。強いOBでも3〜4回のリテストで抜けてしまうことが多いです。上位足のOBは注文量が大きい分、リテストへの耐久力は高めです。
もう一つ、残量の観点で最も強いOBがあります。パージOBは、流動性(SSL/BSL)を刈り取った直後に形成されたOBです。スイープによって反対側の注文が一掃(パージ)されているため、残量が最も多い状態です。第4弾で「強いOBの条件」として紹介した「流動性スイープ直後のOB」に名前を付けたものです。
単体での品質で言えば最強のOBです。フレッシュかつディスプレイスメントあり、さらにスイープ済みという条件が自然に揃うため、リスクエントリーの最有力候補になります。
実践で使う判断基準:
→ パージOBはリスクエントリーの最有力候補(スイープ済み+残量最大)