相場と生きる日常 ——EA開発者・朝日奈りさの一週間——
「EA(自動売買)を使っているなら、相場を見なくていいんですよね?」
よくこう聞かれます。半分は正解で、半分は全然違います。
EAが自動でトレードしてくれるのは本当です。でも私の一日は、朝から晩まで相場と向き合うことで成り立っています。今日は私の日常をそのままお話しします。チャートの見方とか、分析の手順とか、そういう技術的な話も交えながら。少し長くなりますが、お付き合いください。
朝、目が覚めてスマートフォンを手に取る。最初に開くのはMT5のチャートです。ニュースでも、SNSでもありません。
確認するのはまずポジション状況。昨夜から昇金竜とCHAOS_GOLD_LISKOFF_MT5が動いているので、「何かあったか」を一目で把握します。決済が入っていれば利益確定のお知らせ。ポジションが増えていれば、相場が動いてナンピンが入ったことを意味します。
EAが稼働しているからこそ、この「確認」に集中できるのだと思います。自分でエントリーしていたら、もっと感情的に見てしまうはずです。
私はどちらかというとファンダメンタルズから分析に入ります。ゴールドは特に、マクロの動きに敏感な商品だからです。
上値抑制と下値支持がせめぎ合い ── 結果として「崩れにくいレンジ相場」が形成されている
3/27に$4,477の週間高値を記録後、3/28は$4,400台で越週。レンジ内の底堅い動き
こうして「上にも行きにくいが、下にも崩れにくい」という状況を整理したうえで、テクニカルに移ります。1月29日につけた史上最高値$5,595から現在は約21%下落した水準。週足では中期下降トレンドが続いていますが、$4,370〜$4,510のレンジ内では底堅い動きを見せています。
今日は日曜日です。ゴールド相場は週末に取引がないので、週の振り返りと来週の準備に充てる時間にしています。
来週(3/30〜4/4)は特に重要な週です。4月4日(金)に米雇用統計(非農業部門雇用者数、通称NFP)の発表があります。これは月に一度の最重要指標で、結果次第でゴールドが$100以上動くこともある、要注意イベントです。
こういう週は、NFPの直前(4/3あたり)からEAのロットを縮小するか、一時停止するかを検討します。EAは機械なので、指標発表直後の急騰・急落にも容赦なくエントリーしようとします。それが強みでもあり、大きな指標前後には慎重になる必要があるのも事実です。
「停止するかどうかの判断」も、開発者である私の仕事のひとつです。相場環境とEAの特性を理解している分、より適切なタイミングで判断できると思っています。
なかでも力を入れているのが、YouTubeの24時間ライブ配信です。昇金竜もCHAOS_GOLD_LISKOFF_MT5も、どちらもリアルタイムで稼働画面を公開しています。プラスの日だけでなく、マイナスの日も、含み損がある状態も、全部そのままです。
EAの世界には「バックテストだけ良くて実運用では動かない」ものが少なくありません。私は昇金竜を2015年から約11年間バックテストしてきましたが、それだけでは読んでいる方に「本当に動くのか」という疑問は消えないと思っています。だから、リアルのトレード画面を見せ続けることが、私にできる最大の透明性の証明だと考えています。
怖いか怖くないかといえば、怖いです。でも、その怖さを超えて公開し続けることが、信頼の積み重ねになると信じています。今週もYouTubeライブは稼働しているので、ぜひ覗いてみてください。
トレーダーや投資家の方と話すと、「チャートを見ていないと不安」という声をよく聞きます。私自身、かつてはそうでした。
今は意識的に「相場を見ない時間」を作るようにしています。夕食の時間、散歩中、読書の時間。EAが稼働している安心感があるからこそできることでもあります。
ただ、これは「放置していい」という意味ではありません。相場から少し離れることで、次にチャートを開いたとき、より冷静に状況を見られるようになります。感情的になりすぎないこと——これは手動トレードだけでなく、EA運用においても大切な姿勢だと感じています。
今週末のゴールドは$4,400台で越週しました。来週は雇用統計を控え、方向感が出にくい前半と、指標後の大きな動きが期待される後半に分かれるかもしれません。EA2本の稼働を確認しながら、来週もひとつひとつの日を積み重ねていきます。
- 朝のルーティンはMT5確認から始まる——5〜10分で相場の全体像を把握
- ゴールド分析はまずファンダ(DXY・利回り・地政学)、次にテクニカルの順で整理する
- 重要指標(特に雇用統計)前後はEAのロット縮小・停止を検討する
- YouTubeの24時間ライブはプラスもマイナスも全公開——透明性が信頼の土台
- 相場から意識的に離れる時間も、冷静な判断のために必要
Is it OK?