ゴールドのスキャルピングで「負ける人」と「生き残る人」の違いは、エントリーの精度じゃなかった
FX
ゴールドのスキャルピングを1年以上やってきて、1つだけ確信していることがあります。
勝ってる人と負けてる人の差は、「いいエントリーを見つける力」ではない。
「やっちゃいけない場面を避ける力」のほうが、はるかに重要。
これに気づくまでに、かなりの授業料を払いました。
今日は、ゴールドのスキャルピングで私が実際に痛い思いをしながら学んだことを、できるだけ具体的に書いてみます。手法の話ではなく、「考え方」と「やってはいけないこと」 の話です。
1. ゴールドは「ボラが大きい」のではなく「ボラが変わる」
ゴールドに手を出す理由って、大体「ボラが大きくて稼げそうだから」ですよね。
私もそうでした。
でも実際にやってみると、ゴールドの本当の難しさは「ボラの大きさ」ではなく「ボラの変動幅」 にあります。
ロンドンオープン直後、ATRが一気に2倍になる。
アジア時間の後半、ATRが半分以下に落ちる。
FOMC前、ボラが死んだかと思ったら発表後に10倍になる。
同じ「30pips」のTP設定でも、朝と夜で意味がまったく違う。
朝の30pipsは「遠すぎて届かない」。
ロンドン時間の30pipsは「一瞬で到達して、その先も伸びる」
指標直後の30pipsは「ノイズの範囲内」
ここから得た教訓は──
TP/SLは固定値で設定してはいけない。ボラティリティに連動させるべき。
具体的にはATRを使います。
たとえばATR(10)の値が5.0ドルの時と2.0ドルの時で、TPを同じ30pipsに設定するのはおかしい。ATRが大きい時はTPもSLも広げる。小さい時は狭める。
「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれません。でも、実際にやっていない人がすごく多い。固定pipsで設定して「なんで朝は全然TPに届かないんだろう」と悩んでいる。
ゴールドのスキャルピングでTP/SLを固定値にしている時点で、相場の半分にしか対応できていません。
2. 「勢いが残っている相場」で逆張りしてはいけない
ゴールドのスキャルピングで最も多い負けパターンは何か。
私の経験では、「まだ勢いが残っている方向に逆張りして踏まれる」 がダントツ1位です。
チャートを見ていると、大きく上がった後に「さすがにここから下がるだろう」と思う瞬間がある。上ヒゲが出た。RSIが70を超えた。ボリンジャーバンドの上端にタッチした。
「反転シグナルだ!」
で、ショートを入れる。
でも、ゴールドはそこからさらに上がる。平気で。
これはゴールド特有の性質で、トレンドが出ると他の通貨ペアよりも「慣性」が強い。 ドル円やユロドルと同じ感覚で逆張りすると、ゴールドの慣性に踏み潰されます。
じゃあどうすればいいか。
「勢いが本当に枯れたかどうか」を確認してから入る。
具体的には──
ローソク足の実体がどんどん小さくなっているか。ヒゲが長くなっているか。出来高(Tick Volume)が減少しているか。ATRの「変化率」が鈍化しているか。
1つの指標で「反転だ!」と判断するのではなく、「勢いが本当に消えた証拠」を複数確認する。
「上ヒゲが出た」だけでショートを入れるのではなく、「上ヒゲが出て、かつ実体が縮小していて、かつ出来高が落ちている」なら初めて検討する。
面倒に感じるかもしれませんが、これをやるだけで「トレンドの途中で逆張りして踏まれる」という最悪のパターンが激減します。
3. 時間帯によって「やっていいこと」が変わる
ゴールドのスキャルピングで意外と軽視されているのが、時間帯フィルターです。
同じ手法でも、東京時間とロンドン時間では結果がまったく違います。
東京時間9:00〜15:00
ボラが小さい。レンジ相場になりやすい。逆張り系の手法が比較的機能する。ただし値幅が小さいのでTPも小さく設定しないと届かない。大きく狙おうとすると失敗する。
ロンドン時間(16:00〜24:00 )
ボラが急拡大する。トレンドが出やすい。東京時間のレンジをブレイクする動きが頻発する。東京時間の感覚で逆張りすると一方的に持っていかれる。
NY時間(21:00〜翌4:00 )
ロンドンとの重複時間帯が最もボラが大きい。指標発表も集中する。一番稼げるが一番危険。ロンドン時間で作ったトレンドが継続する場合と、NY勢が逆に仕掛ける場合がある。
ここで重要なのは──
「自分がトレードする時間帯に合った戦略を使っているか」ということ。
会社員で夜しかトレードできないなら、ロンドン〜NY時間の戦略を研究すべきで、東京時間のレンジ手法を夜に持ち込んでも機能しません。
逆に、朝しかトレードできないなら、東京時間の低ボラ環境に特化した設定が必要です。
全時間帯で同じTP/SL、同じフィルター、同じ判断基準を使っている人は、必ずどこかの時間帯で負けています。
4. 「上位足の方向」を無視すると長期的に勝てない
M1(1分足)でスキャルピングしているとき、画面には直近30分くらいの値動きしか見えません。
その中で「上がった!下がった!」をやっている。
でも、M15(15分足)やH1(1時間足)で見ると、明らかな下降トレンドの最中だったりする。
M1の小さな上昇は、M15の下降トレンドの中の「戻し」にすぎなかった。
これに気づかずにロングを入れると、M15のトレンド方向に引っ張られて負ける。
だから私は、スキャルピングであっても 必ず上位足のトレンド方向を確認します。
具体的にはM15の移動平均線(100期間SMAなど)の傾きを見る。
上位足が上向きなら、M1ではロングシグナルだけ取る。
上位足が下向きなら、M1ではショートシグナルだけ取る。
「上位足に逆らわない」── これだけで、体感2〜3割の無駄な負けが消えます。
「でも逆張りで取りたい場面もあるじゃん」と思うかもしれません。確かにある。でも統計的には、上位足に逆らったエントリーの勝率は明らかに低い。少なくとも私のデータではそうでした。
5. 「負けた後」にやるべきたった1つのこと
ゴールドのスキャルピングで一番危険な瞬間は、負けた直後 です。
「取り返したい」という感情が湧く。
次のシグナルが来ると、普段なら見送るような微妙な場面でもエントリーしてしまう。ロットを上げてしまう。SLを広げてしまう。
負けた直後の1トレードが、その日の損失の半分を占めている。
これは私だけの話ではなくて、多くのトレーダーが同じパターンに陥っています。
対策はシンプルです。
負けた後、一定時間エントリーしない。
5分でもいい。10分でもいい。チャートから目を離す必要はない。ただ 「次の5分間は絶対にエントリーしない」と決めるだけ。
たったこれだけのルールですが、これを守れるかどうかで月間の成績が大きく変わります。
なぜ効くのか?
感情が最も高ぶっているのは負けた直後の数分間で、その感情は時間とともに自然に落ち着くからです。5分待てば、冷静に「次のシグナルは本当に入るべきか?」を判断できるようになる。
「5分ルール」。これは精神論ではなく、期待値を守るための具体的なリスク管理手法です。
6. 「勝率を上げる」より「無駄な負けを消す」ほうが簡単
ここまで読んで気づいた方もいるかもしれませんが、私が書いていることのほとんどは 「こうすれば勝てる」ではなく「これをやめれば負けが減る」 という話です。
これには理由があります。
「勝ちパターン」は相場環境によって変わるが、「負けパターン」は驚くほど同じだから。
ボラが変わるのにTP/SLが固定 → 負ける。
勢いが残っているのに逆張り → 負ける。
時間帯を無視した設定 → 負ける。
上位足に逆らう → 負ける。
負けた直後に感情エントリー → 負ける。
これらは相場環境に関係なく、いつでも・誰でも・同じ理由で負ける。
ということは、これらを「やらなくなる」だけで、勝率が自然に上がるんです。
新しい勝ちパターンを探すより、既に分かっている負けパターンを排除するほうが、はるかに確実で、はるかに再現性が高い。
「勝ち方を覚える」のではなく「負け方を忘れなくなる」── これが、ゴールドスキャルピングで生き残るための一番の近道だと思っています。
7. でも、人間は「負けパターン」を忘れる
ここまで書いたことを読んで「なるほど、たしかにそうだな」と思った方は多いと思います。
でも──
明日、チャートの前に座った時、今日読んだことを全部覚えていられますか?
正直、難しいと思います。
「ボラに合わせてTP/SLを変えなきゃ」と分かっていても、目の前にシグナルが出たらそのまま入ってしまう。
「上位足を確認しなきゃ」と分かっていても、M1のチャートに集中していると忘れる。
「負けた後は5分待たなきゃ」と分かっていても、「取り返したい」の感情に負ける。
人間の記憶と感情は、トレードの敵です。
だから私は、この記事に書いたことを 全部自動化するツール を自分で作りました。
- ボラティリティに連動するTP/SL → 自動計算
- 相場の勢いが残っているかどうかの判定 → 自動判定
- 時間帯フィルター → 自動適用
- 上位足のトレンド方向 → 自動チェック
- 負けた後のクールダウン → 自動待機
- 過去に負けた場面の記憶と、類似パターンの検出 → AIが自動ブロック
リンクを見てみてください。
まとめ
ゴールドのスキャルピングで生き残るために大事なことを7つ書きました。
1. TP/SLはATRに連動させる(ボラの変動に対応する)
2. 勢いが枯れるまで逆張りしない(複数の証拠を確認する)
3. 時間帯ごとに戦略を変える
(東京・ロンドン・NYは別世界)
4. 上位足の方向に逆らわない(M15のSMAだけでも見る)
5. 負けた後は5分間入らない(感情の波を待つ)
6. 勝ち方より「負け方の排除」に集中する(再現性が高い)
7. 人間の記憶に頼らず、仕組み化する(忘れるのが人間)
どれも地味な話ばかりです。「秘密の手法」も「魔法のインジケーター」もありません。
でも、地味なことを淡々と守れる人だけが、ゴールドのスキャルピングで生き残る。
これだけは間違いないと思っています。
※ この記事は個人の経験に基づくものであり、特定の投資成果を保証するものではありません。FX/CFD取引にはリスクが伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。
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