「伸びた相場は、最初からあなたのものじゃない」
FX
80pipsで利確した。
ルール通りだった。
迷いもなかった。
恐怖もなかった。
完璧なトレードだった。
——それなのに。
チャートは、その後さらに伸びた。
「あー……」
思わず声が漏れる。
負けていない。
むしろ、十分すぎるほど勝っている。
それでも、人は悔しさに似た感情を覚える。
——取れたはずの利益を、失った気になる。
トレーダーなら、一度は経験があるはずだ。
⸻
■ トレードは「取り損ねるゲーム」
まず理解しておきたいことがある。
トレードとは、
全部を取るゲームではない。
全部を取ろうとする者から退場していく。
なぜか。
利確を遅らせるからだ。
ルールを曲げるからだ。
次のトレードが崩れるからだ。
伸びた値幅は魅力的に見える。
だが、それは結果論だ。
本来あなたが取るはずだった利益ではない。
伸びた相場は、最初からあなたのものじゃない。
ここを履き違えると、トレードは壊れる。
⸻
■ 感情は消えない。だが、行動は選べる。
誤解してはいけない。
「あー伸びた」と思う感情自体は悪ではない。
それはごく自然な反応だ。
プロでも、普通に感じている。
違いは一つだけ。
感情で行動を変えないこと。
経験の浅い段階では、こうなりやすい。
取り逃した
↓
次は利確を遅らせる
↓
戻って利益を吐き出す
↓
やがて負ける
強いトレーダーは違う。
感情は出る。
だが、ルールは動かない。
だから資金曲線が崩れない。
⸻
■ 固定利確の本当の役割
固定80pips。
これは単なる数字ではない。
・迷いを消す
・判断を速くする
・再現性を生む
・メンタルを守る
つまり——
次のトレードを守るための利確だ。
トレードは1回で完結しない。
連続する意思決定の積み重ねだ。
だからこそ、最初の判断を濁らせないことが重要になる。
⸻
■ 評価すべきは「どこまで伸びたか」ではない
本当に見るべきものは一つ。
自分の型を守れたか。
これだけだ。
型を守るトレーダーは生き残る。
型を曲げるトレーダーは消える。
シンプルな話だ。
⸻
■ やがて訪れる境地
不思議なことが起きる。
経験を重ねると、こう思える日が来る。
「まあいい。どうせまた同じ形は来る。」
相場は繰り返す。
チャンスは一度ではない。
取り逃しを恐れなくなったとき、
トレードは一段階静かになる。
焦りが消える。
その頃にはもう、勝負はほぼ決まっている。
⸻
■ 勝ち方より、崩れないこと
本当に強いトレーダーは派手ではない。
ドカンと勝つより、
崩れないことを重視する。
負けない。ではない。
崩れない。
この違いは大きい。
資金を増やす者は、常にここを見ている。
⸻
最後に一つだけ。
利確した後に相場が伸びたとき、こう考えてほしい。
「あれは自分の利益じゃない。
自分は取るべきところを、きちんと取った。」
それでいい。
むしろ、それがいい。
トレードとは——
全部を取らない勇気のゲームなのだから。
裁量に頼らず、
判断を手放したい人へ。
×![]()
Is it OK?