誤解も多い日韓問題を4分でスッキリ理解
こんにちは、下山です。
先週、韓国政府がGSOMIAの破棄を決定し、衝撃が走りました。
「日本への影響はない」
といったコメントも見受けられますが、実際どうなんでしょう?
というかそもそもなんで韓国がGSOMIAを
破棄するにまで至ったのでしょう?
「とにかく日本と韓国の信頼関係が壊れていることは分かるけど、
なんでこんな事態になっているのか、本質的な部分が見えてこない」
という方も多いのではないでしょうか。
また、比較的多くの方が勘違いしていることもあるようです。
たとえば7月に発表された「韓国への輸出規制」について。
「半導体原料のフッ化水素など3品目に関して
日本から韓国への輸出が禁止された」
という認識を持たれている方もいらっしゃるようです。
しかし、禁止されているわけではありません。
輸出の許可が厳格化されただけです。
一部報道を見ていると、禁止されたような印象を受けても
仕方ないような気もしますが・・・
いずれにして、日韓関係について
「なんだか話がややこしくてよくわからないなあ」
と思う方に向け全体像が見えやすくなるよう、
今回は日韓関係について、まとめてみたいと思います。
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韓国ってどんな国?
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まず、韓国という国について。
最近はLCCもあり国内旅行の感覚で
簡単に行くことができますね。
特に10代、20代の女の子に人気があるようで
LCCに乗るお客さんも女性率が高い印象です。
実際に行ってみると色々と日本に似ているな
と感じることがあります。
たとえば日本のように
コンビニがあちこちにあったり。
「そんなの当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、
フランス、イタリア、スペインなどヨーロッパの国に行くと
日本のような24時間営業のコンビニはまずありません。
自動販売機も見かけません。
あと、聞いた話ではソウルでは、ホテルによって
トイレにウォシュレットが設置されていて
日本人にとってはとても嬉しいことですよね。
ちなみにウォシュレットも
ヨーロッパでは、見かけません。
水が硬水でノズルが詰まるから、
技術的に難しいという話を聞いたことがあります。
他にも細かいことですが、歩道を歩いていても
「あれ、なんかこの舗装の感じ、日本で見たことあるな」
と既視感があったりします。
そんな感じで日本と近い部分もある韓国ですが、
韓国を理解する上で欠かせないのが
「保守派」と「進歩派」の存在です。
簡単にいうと、
「保守派」は民主主義に重きを置き、
日本やアメリカとの協力も必要だよね、というスタンス。
一方で、
「進歩派」が重きを置くのは民族的つながりです。
北朝鮮との関係を重視します。
日本やアメリカとの関係に目を向ける「保守派」と
北朝鮮との関係に目を向ける「進歩派」が
あるわけですが、両者の亀裂は極めて深いものです。
日本の中にも色々な考え方があり、
時に対立することもありますが、
日本国内で見かける対立とは次元が異なります。
で、文在寅政権の支持基盤は「進歩派」です。
つまり、北朝鮮との関係を重視する側ですね。
ただ、それが必ずしも文在寅政権が反日のスタンスを
強める理由になっているわけでもないようです。
以下、木村幹・神戸大学大学院国際協力研究科教授の言葉です。
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保守派、進歩派の違いはもう関係なくなっています。
現に朴槿恵(パク・クネ)前大統領は保守派ですが、
慰安婦問題を中心に、日本に対して強硬でした。
文大統領も就任当初は、
それほど日本に対して反感を見せてはいませんでした。
(日経ビジネスより引用
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00023/031100006/)
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とはいえ、文在寅政権の支持基盤が
「進歩派」であるということは無視できない事実でしょう。
そして、こういった背景があった上で、
今回の一連の出来事があるわけですが、
まずは冒頭でもお伝えした、「韓国への輸出規制」について。
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なぜ日本は
「韓国への輸出規制」を決めたのか?
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その理由は、日本から韓国への輸出品の中で
どんな使われ方がされているのか、
行方が不明瞭なものがあったからです。
化学兵器にも使える
フッ素関連の輸出品の行方が分からなかったり。
それに対して日本は韓国に問い合わせます。
たとえばフッ素関連の輸出品が
北に横流しされて化学兵器に使われていたら
困りますからね。
しかし日本からの問い合わせに対し
韓国はスルー。。。そこで日本は
フッ化水素など3品目に関して輸出規制を決めたわけです。
といっても先ほどもお伝えしたように
禁止したわけではありません。
輸出の許可が厳格化された、ということです。
また、それに伴い、8月28日から
韓国がホワイト国から除外されます。
「ホワイト国」は簡単にいうと、
貿易の管理体制がしっかりしている、
と認められた国です。
たとえば日本が輸出したものが
化学兵器などを作る際に使用されては困るわけですが、
管理がきっちりとされていて問題無いだろうと
認められた国は、ホワイト国として
輸出手続きが簡略できるいわば特典が得られます。
ところが韓国の管理体制に
疑問があることから
日本は韓国をホワイト国から除外することを決定したわけです。
もともとアジアでは唯一韓国がホワイト国でしたが、
韓国は唯一ホワイト国から除外された国に
なってしまいました。
ここまでの話からもお分かりいただけるように、
あくまで韓国の管理体制に対し、
疑問があることからホワイト国から除外したまでです。
また、ホワイト国から除外したからといって
韓国が日本と貿易できなくなる、
という話でもありません。
ホワイト国として受けられていた
優遇措置が外される、ということです。
航空会社のステータスで例えると
今までゴールドメンバーで
優先搭乗ができたりラウンジが使えていたのが
シルバーになって
優先搭乗やラウンジ使用の特典が受けられなくなった、
けど飛行機は普通に乗れるよ、みたいなことですね。
しかし先週、ホワイト国から除外されたことを受け、
韓国はGSOMIAの破棄を決定しました。
ホワイト国除外はあくまで貿易の話です。
しかし、韓国政府は外交のカードを切ってきました。
普通に考えて「えっ?」って感じですよね。
なんでホワイト国から外されたからといって
GSOMIAの破棄したのか?
河野太郎外務大臣は
「全く次元の違う問題だ」としていますが、
本当に話が繋がらないんですよね・・・。
本日はここまでです。
いかがでしょう?
1通のメルマガで全てを伝えきれるほど
単純な話ではありませんが、
日韓関係にまつわる一連の問題に関する
全体像を理解する上で
多少なりとも参考になっていれば嬉しく思います。
それでは本日も
最後までご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三
よろしいですか?