一目均衡表倶楽部 株式レター 2018/10/28 第641号(転載)
この記事は、株式会社経済変動総研が発行する「一目均衡表倶楽部株式レター」を、同社の許可のもと編集したものです。三世一目山人による、本家流の一目均衡表活用のコメントは、一目均衡表ファンはもちろん、そうでない人にとっても、非常に示唆に富んだ内容として読み応えがあるでしょう。
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1.相場コメント
図1へのリンク:日経平均株価日足均衡表(Yahoo! JAPAN ファイナンス より)
https://photos.app.goo.gl/b8QdEH4kiPfveGPM7
《先週の下落が意味するもの、低迷長期化か》
前回コメントでは10月15日、19日変化日が何れも安値決まりあっても良い位置にある事、重要変化日10月25日が控える事から下げるとしても下げ相場が決定づけられる可能性は薄いだろうと述べました。
実際の変動は週明け10月22日僅かながら反発し昨年11月2日水準を僅かに超えたものの転換線に達することなく下げまして10月26日20971までの大幅下落となってしまいました。
前回少し触れましたが10月25日まで下げるようなら仮に10月25日安値決まりとなっても10月25日、10月9日からの上昇出発は考えにくいと述べました。
先ず先週の下落が意味することを整理します。
図2へのリンク:日経平均株価月足(ADVFN より)
https://photos.app.goo.gl/tXoY96CC6AVj3Hug6
図は10月26日終了時点での月足ローソク足、9の遅行スパンとなります。
9週足は7月まで21陽連、8月に陰転したものの9月直ちに陽転し10月変動では23276以上で陽連となることが予めわかっています。
10月19日終値は22532、23276までは744円と値幅はあるものの10月19日から10月31日まで9日間の上昇あれば達成し難い値幅ではありませんでした。
19日から下げるようなら変化日としては10月25日までの下落は確定的であり、仮に10月25日から上昇あっても10月31日まで5日間で744以上の上昇は難しいことがわかります。
図3へのリンク:日経平均株価週足(ADVFN より)
https://photos.app.goo.gl/5VqPS2NKYAecEbyE9
9週足もまた同様に大事なところでありました。
9週足は20陽連、9陰連、11陽連、4陰連、2陽連、2陰連を経て10月19日週まで9陽連となっていました。9陽連後上昇無ければ陰転確実の位置にあり反発あって陽連続いたとしても11陽連後10月9日週で改めて変化の仕方を問われるという位置にあったのであります。
従って先週変動では下げそのものを大いに問題視せねばなりませんでしたが10月25日変化日に対する意識が強すぎました。
先週の大幅下落はやはり問題でありまして9週足は22374の回復無い限り9陰連は確実であります。
また9か月足は10月陰転がほぼ確実というだけでなく11月21901以上、12月21441以上で引けねば陰連続くことになります。
先ず下げ止まったかどうかもはっきりしていないものの低迷長引くことは確かと言えるでしょうか、ただしここまで下げが急だっただけに更に現在位置から売って良いかどうかは疑問であります。
10月25日収録の動画に即して現在位置を整理しておきましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=5UW-VIiB3yk
図4へのリンク:日経平均株価日足(ADVFN より)
https://photos.app.goo.gl/psyv3BdSpsA1TsDp8
《重要変化日10月25日》
10月25日はこれまで何度も述べているように図の3つの三波動構成変化日が重なるものとなります。
1.09年3月安値を起点とし13年12月高値を中心とする三波動
2.16年2月12日安値を起点とし17年6月高値を中心とする三波動
3.17年4月安値を起点とし今年1月高値を中心とする三波動
今年10月高値に至る過程では1、2の三波動では三波動の時間内に幾つかの計算値達成があります。1のNT20749、2のV21397などですがこのような計算値水準は三波動構成変化日で押し目となるケースは経験的には非常に多いと言えます。
10月高値から下げてくるケースでは均衡表各線以外では意識すべき水準と言えます。
図5へのリンク:日経平均株価日足(ADVFN より)
https://photos.app.goo.gl/dZgxkQ1TpEm4AP8TA
またこれまで昨年11月2日水準、あるいは11月9日水準のモミアイが継続してきていると述べています。
10月15日、10月19日は昨年11月2日から233日目237日目、11月9日から229日目、233日目と何れを起点としても基本数値でありましてモミアイ起点からの基本数値で同水準をつけやすい、あるいは高値決まり、安値決まりを成しやすいという傾向から見れば何れも下げ止まって良いポイントでありました。
昨年11月2日から242日目は10月26日、247日目は11月2日、251日目は11月8日
昨年11月9日から237日目は10月25日、242日目は11月1日、247日目は11月8日となりまして10月25日はこの点でも大事な変化日であります。
またモミアイ相場がこれまで続いてきているという事はモミアイ相場水準を割り込むケースでは高値から相場水準までの値幅分下げても決しておかしくないと言えます。
昨年11月2日高値22540を中心とした場合20632、11月9日寄付22989を中心とすれば21530の計算値がモミアイ下限水準として出てくることになりますし、昨年末からのモミアイ相場と見れば10月高値が1月高値を超えているだけに大きなY構成もまたモミアイの範疇に含まれるのであります。Y計算値(1月高値から10月高値までの値幅を3月安値から引いたもの)20028となりまして下げ止まりの目安、あるいは下げの勢いの有無はこれら計算値と10月高値からの下げ三波動計算値での関係から推し量る、という事になる訳です。
10月高値からの下げ三波動を成す形となりましたが10月2日から10月15日まで9日、15日から17日まで3日、三波動構成変化日は10月15日から9日目10月25日、10月17日から9日目10月29日、11日目10月31日となります。
計算値はNT21470、N20772、E20074となりまして先に出した計算値と見合う水準はより重視することになります。
実際の変動は10月26日安値が20971、シカゴ先物では20800水準まで下げていますのでいったん下げ止まって良いポイントではある訳です。
また下げ三波動での計算値は最大のものでE20074、大きなY計算値と重なるだけでなく昨年年間を通してのモミアイ水準であります。更に2000円水準も20800円水準も長期変遷上の大事な高値水準でありまして現時点ではこれら水準を大きく割り込むものとは考えにくいものがあります。
10月2日からの下げ幅は大きく出ましたが細かく三波動を成し、三波動目の勢いがより大きいとは言えないここまでの変動であると捉えています。
先週変動はやはり極めて大事でありまして完結編をお持ちの方は改めて鐘化均衡表解説をご確認ください。
10月23日陰線は完結編にある「いくら売っても良い」というポイントと同じであります。
相場水準の観点から見ても10月15日からの反発で23000円を超えきれず10月23日22540水準からの下落でありますし先週の下落一本で日足、週足、月足の大事な節目を同時に割っただけに下げ幅がきつかった事になりますが現在位置からの売りは慎重であるべきと見ます。
ただ上昇相場、戻り相場も安易に期待は出来ない訳でありまして再出発には時間がかかる事だけは確かでありましょう。
《10月陰線の在り方も大事》
現時点では10月ローソク足は大きな陰線Yを成しています。
ザラバを抜かせば過去5か月間のローソク足を割り込むものとなっておりまして過去に照らせばそう多く出ている形ではありません。
形自体は下げ相場か長期低迷を示唆するものとなっておりまして10月残り3営業日で形をどう変えるかは一応意識しておく方が良いでしょう。
先週も限定記事を出すとして出すことが出来ませんでしたが頂いたメールを見る限り皆さん対処出来ているだろうと判断しました。
今後懸念するとすれば週初の反発無く下げ止まりがなかなか確認できぬ場合20800円水準あるいはそれより下の値段が相場水準になりかねぬという事であります。
反発あれば改めて11月8日、9日が大事となりますがNYダウと併せてご確認ください。
(10月27日記)
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