一目均衡表倶楽部 株式レター 2018/08/12 第630号(転載)
この記事は、株式会社経済変動総研が発行する「一目均衡表倶楽部株式レター」を、同社の許可のもと編集したものです。三世一目山人による、本家流の一目均衡表活用のコメントは、一目均衡表ファンはもちろん、そうでない人にとっても、非常に示唆に富んだ内容として読み応えがあるでしょう。
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1.相場コメント
図1へのリンク:日経平均株価日足均衡表(Yahoo! JAPAN ファイナンス より)
https://photos.app.goo.gl/pR9CaszjCerdkna58
《週初反発の有無が大事、基準線割れはいけない》
前回コメントでは8月9日の重要性は変わらぬもののどちらに動くかわからないと述べました。
実際の変動は8月8日22800までの上昇あったものの8月9日は11月2日水準につけ、10日22272まで大きく下げる結果となりました。
シカゴ日経平均先物では22080まで下げた後日足基準線水準22205まで戻しておりますが週明け8月13日は基準線が受動的に22295まで上げてきます。
基準線で止まるかどうか、また週初の反発の有無は非常に大事でありまして基準線での反応なく続落するようでは少なくとも目先の下げ三波動を重視せざるを得なくなります。
8月9日は昨年11月2日から189日目、昨年4月安値から今年1月高値までの上昇日数189日に見合う変化日として重視したものですが結果的に上昇時間に対し同じ時間で同水準をつける結果になっています。
8月9日水準が目先の中心としても機能するとなれば時間的には8月10日、値段的には22497(8月9日安値)×2-22800(8月8日高値)=22194が下げの一つの目安となりまして8月10日安値では下げ明確化と捉える訳にはいきません。
また8月10日安値は7月5日から基本数値26日目でもあり、基準線の受動的上昇に沿って反発が出来るなら準備構成を成す可能性も尚残っているのであります。
しかしながら9週足、26週足の観点からは上昇相場は容易ではないばかりか下げ幅によっては中期的な下げを明確化しかねないとも見えます。
買いは見送りつつも売りづらいといったところでありましてここは少し丁寧に対処せねばなりません。
《下げるケースでのポイント》
この場合当然下げ三波動構成を重視します。
7月18日起点の下げ三波動構成では変化日8月13日(4日、13日、4日)、8月29日(16日、16日)、計算値はN22192、V21882、E21733
6月12日起点の三波動構成変化日8月10日(18日、9日、18日)、8月22日(26日、26日)
5月21日起点の三波動構成変化日8月22日(34日、34日)、9月3日(34日、9日、34日)
9月13日(42日、42日)
1月23日起点の三波動構成変化日9月10日(80日、80日)
また上げ三波動では9月3日(16年6月安値から17年9月8日まで243日に対し17年9月8日から243日目)などがあります。この三波動ではE、Nは未達成なもののNT21455は達成しており特にNT計算値水準は今年2月からの底値モミ相場水準でもあります。
引き続き11月2日からの基本数値を重視すれば197日目8月21日、201日目8月27日なども注目すべきでありますがこのように細かく変化日があると同時に現在地付近では週足均衡表各線が下支えの可能性を残しているわけで(この週足各線が2月からの底値モミ水準であることも大事)現時点では1月からの下げ三波動構成につながる下落は考えにくいというのが正直なところです。
《上げるケースでのポイント》
8月10日安値から反発するケースでは(受動的に上げる基準線に沿っての上昇ならば11日安値でもよい)まずは5日ないし9日の上昇の有無が大事となります。これは7月11日安値、7月5日安値からの上昇日数に見合うものとなりますがそれ以上の上昇を持ってようやく7月5日起点、3月26日起点の上げ三波動の時間を勘案することになります。
23500円を超えねば中間波動の範疇に留まることも大事ですが8月10日安値位置の意味はやはり強く意識しておいた方が良いでしょう。
7月5日安値から基本数値26日目であると同時に昨年9月8日安値から227日目でありまして基準線位置であるだけに現在位置で止まるか否かは非常に大事といえます。
直ちに反発で23500円を5日、9日で達するようなら一波乱あっても上昇出発の可能性は高いのでその点のみ念頭に入れておいてください。
《9週足、26週足など》
9週足は昨年の上昇で20陽連を出したのち、9陰連、11陽連、4陰連、2陽連後先週陰転しました。今週22806以上で陽転、以下で2陰連となりますから仮に8月10日から5日、9日の上昇を見せるケースでは2陽に対する2陰後の陽連、あるいは1陰、1陽を経ての陽連で9週足の観点からも上昇期待が出てくることがわかります。
その場合26週足もまた陽連継続は確定的でありまして前6陰連に対する6陽連以上(26週足は先週陽転)は充分考えることが出来ます。
逆に下げるケースでは今週2陰連で留まらなければ7月5日安値週までの下落沿って下げるという事であり4陰連は少なくとも確実になります。下げ幅大きければ9陰連の可能性も極めて高くなりますのでその点でも6月高値、5月高値からの下げ三波動が明確化するのは悪いという事になります。7月高値起点の下げ三波動明確化は致し方ないにしてもその他起点については中間波動に留まらねば明確に下げ時代とせねばならぬのは9週足、26週足からもはっきりしています。
その他の変動も非常に際どい位置で動いておりまして、読者の方からの資料提供もありますのでその他の変動に関しては9週足、26週足での解説を限定記事で行います。
(8月11日記)
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