自宅で資産運用!仮想通貨マイニングパソコンの構築方法を完全解説
FX攻略.com編集部の鹿内です。こちらの記事では、市販されているPCパーツを組み合わせて、仮想通貨のマイニングを自宅で行うために必要なことを全て解説しています。
仮想通貨マイニングの基本、必要なパーツと参考価格、組み立ての手順、オススメの採掘ソフトとその設定、マイニングが便利になる支援ソフトなど、自宅でお金を生み出す全てのアプローチを、実際にうまくいった手順、パーツを基に完全解説しています。また、はじめてパソコンを自作する人でも分かりやすいよう、画像を多く使って解説しています。
今後も必要に応じて加筆・修正を行っていきますので、仮想通貨のマイニングを始めたい人に、何度も読んでいただきたい記事です。
最終更新日:2018年7月24日
この記事の総文字数:14534文字
目次
1.マイニング=採掘作業!計算力に応じて報酬を得ます
2.鹿内家で稼働中のマイニングリグを公開!
3.なぜパソコンを自作するのか
4.マイニングの核になるGPU(グラフィックボード)とは?
5.マイニングマシンはどんなパーツで構成されている?
5-1.マザーボード → GPUが複数枚挿せるものを
5-2.GPU → RADEONかGeForceの二択
5-3.CPU → 安価な低性能のものでOK
5-4.電源ユニット → 長い目で見て高性能なものを
5-5.SSD → 容量は小さめで問題なし
5-6.OS → 素直にWindows10を使いましょう
5-7.メモリ → 8GBで十分
5-8.モニター → 小さいものでOK
5-9.キーボード
5-10.マウス
5-11.ライザーカード → マイニングの必須パーツ
5-12.DVD-ROMドライブ
5-13.スイッチ
5-14.メタルラック
5-15.絶縁シートの役割をするもの
5-16.結束バンド
5-17.スペーサー
5-18.ワットメーター
5-19.サーキュレーター
6.実際に組み立てたときの手順
6-1.マザーボードにCPUを装着する
6-2.メモリを取り付ける
6-3.スイッチを取り付ける
6-4.SSDを接続する
6-5.DVD-ROMなど、ディスクを読み込めるドライブを接続
6-6.GPU(グラフィックボード)を接続する
6-7.電源ユニットを接続する
6-8.ディスプレイ、キーボード、マウスを周辺機器を接続する
6-9.OSをインストールする
7.GPU選びについて
7-1.GPU選びの基礎的な情報
7-2.GPUの参考価格
8.NiceHashで簡単マイニング
8-1.NiceHashのメリット
8-2.NiceHashのデメリット
9.NiceHashの始め方
9-1.ウォレット機能があるオススメ仮想通貨取引所
9-2.NiceHash導入手順
10.自宅マイニングに必須のツールを導入しよう
10-1.AFTERBURNER
10-2.TeamViewer
鹿内武蔵(しかうち・むさし)プロフィール
株式会社tcl代表取締役。2008年のFX攻略.com創刊時から編集部に在籍、本誌と公式サイトの運営に携わる。取材や記事執筆の他、トレーダーとしてFXの運用も日々行っている。好きなテクニカルは平均足、好きな手法はブレイクアウト。
公式サイト:株式会社tcl
1.マイニング=採掘作業!計算力に応じて報酬を得ます
まずは「マイニングとは?」という部分から説明していきましょう。
ビットコインをはじめとする仮想通貨は、ブロックチェーンという方式で過去から現在に至るまでの全ての取引が、世界中の複数の端末に記録されています。そこに新しい取引があれば、記録はどんどん増えていきます。この記録されている情報が正しいかどうかを、参加者みんなで確認する作業を行うことで、仮想通貨の正当性を保ちます。
この作業はコンピュータを使った計算にて行われ、一番最初に複雑な計算を成功させた人のみが報酬を受け取れるのが基本システムです。これはいわば演算力勝負で、大量のプロが参入しています。よって、個人のパソコンが一番になる確率は極めて低いです。そこで、参加者みんなで計算パワーを持ち寄り、計算した量に応じて報酬を得る仕組みを、マイニングプールと呼びます。
私を含め、普通のパソコンしか持っていない人は、このマイニングプールに参加して、パソコンを動かした計算量分だけ、報酬を得ることを目指すわけです。
2.鹿内家で稼働中のマイニングリグを公開!
こちらが私の家で動いているマイニング用に構築したパソコンです。メタルラックにそのまま基盤やドライブなどを直接置いています。なぜケースに入れないかというと、マイニングはすさまじく放熱しますので、ケースに入れると熱暴走してしまうからです。それぞれの機械をむき出しにして空気に当てて、継続的に冷やした方が効率が良く、機械も壊れにくくなるわけです。
というか、そもそも機材の数が多くなってくると、パソコンケースに入り切りませんし、各種パーツもむき出しで使うことを前提にした仕様になっています。
いろいろな角度からパソコンを撮影した写真です。配線が非常にゴチャゴチャしていて恐縮ですが、重要な部品には名称を入れてみました。
3.なぜパソコンを自作するのか
マイニングマシンの構成を解説する前に、そもそもなぜパソコンを作らなければいけないのか、市販の普通のパソコンではだめなのか、という部分について解説します。
まずマイニングとは、純粋な計算力勝負です。より速い計算力があれば儲かるのはもちろんのこと、計算をする機材を同時にたくさん動かすほど、利益もたくさん出ます。
市販のデスクトップパソコンでもマイニングはできますが、ケースに入っていることもあり、計算する機材を何個もつけられないため、マイニングには適していません。
4.マイニングの核になるGPU(グラフィックボード)とは?
それでは計算する機材とは何かということになりますが、現在マイニングで主流なのはGPUを使うやり方です。
GPUとは、グラフィックボード、グラボ、ビデオカードなどと呼ばれる、パソコン上で映像を描画するための使われるパーツに入っている計算のための機械です。もともとパソコンの得意分野はExcelやWordのようなビジネスソフトだったり、あるいは円周率のような計算作業です。ゲームや映像編集の3D描画など、グラフィックの表示はあまり得意ではありません。
そこで、グラフィックに適した計算をする、独立した計算装置を追加することで、複雑な描画が可能になります。これがGPUの基本的な仕組みです。GPUの需要が一番多いのは、パソコンのゲーム。美しい3Dグラフィックでガンガン動くアクションゲームなどは、GPUの力を借りないと綺麗に絵が動きません。
現在の仮想通貨のマイニングに必要な計算は、CPUと呼ばれるどのパソコンにも搭載されている中央の計算装置ではあまり利益が出ません。なぜなら、CPUが苦手な暗号が使われているからです。
むしろこの暗号は、GPUの方が素早く解読できるため、マザーボード(基礎基盤)にたくさんのGPUを接続するのが、現在のマイニングのトレンドであるわけです。なお、普通のパソコンのマザーボードにはGPUをたくさんつなげないため、特殊なマザーボードを使って自作をすることになるわけですね。
5.マイニングマシンはどんなパーツで構成されている?
マイニングパソコンを構成している19種類のパーツ一覧です。
名称 | 概要 | 参考価格 | |
No.1 | マザーボード | パソコンのメイン基板 | 10,000円 |
No.2 | GPU | 描画のための回路。マイニングの主役 | 30,000円 |
No.3 | CPU | メインの計算回路 | 4,000円 |
No.4 | 電源ユニット | 各パーツに給電 | 30,000円 |
No.5 | SSD | データを保存する | 5,000円 |
No.6 | OS | パソコンを動かすシステム | 20,000円 |
No.7 | メモリ | 作業能力を決めるパーツ | 10,000円 |
No.8 | モニタ | 映像を出力する画面 | 8,000円 |
No.9 | キーボード | 文字を入力する | 1,000円 |
No.10 | マウス | カーソルを操作、項目を選択 | 1,000円 |
No.11 | ライザーカード | GPUとマザーボードをつなぐ | 1,000円 |
No.12 | DVDドライブ | OSのインストールに必要 | 8,000円 |
No.13 | スイッチ | 電源のオンオフを行う | 1,000円 |
No.14 | メタルラック | パソコンを組む土台に | 4,000円 |
No.15 | 絶縁シート | マザーボードの下に敷く | 500円 |
No.16 | 結束バンド | GPUをメタルラックに吊す | 500円 |
No.17 | スペーサー | マザーボードを浮かせる | 500円 |
No.18 | ワットメーター | 消費電力をリアルタイム表示 | 2,500円 |
No.19 | サーキュレーター | システム全体を風で冷やす | 6,000円 |
合計(GPUが1枚の場合) | 143,000円 |
上記のパーツを揃えれば、GPUが1枚の状態でマイニングリグを構築できます。これより、一つ一つのポイントを以下に解説していきます。
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