変化点
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連載「相場のこころ トレードの本質」その36
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私は冬が嫌いです。
「生命活動にブレーキがかかる時期」だと感じるからでしょうか……。
でも、ちょっとでも暖かくなり始めると気分は夏!
打って変わってウキウキです。
「安く買って高く売る」は、儲けるうえで基本的な発想です。
数式的には間違っていません。でも、実践論としては弱いのです。
例えば・・・
銘柄Aは、ずっと300円前後ではいつくばっている。
銘柄Bは、300円から短期で600円に値上がりして保合。
Aは、下値不安が少ないのですが、動かないリスクがあります。
Bは、下落リスクが高いと感じるものの、上がるか下がるかの確率は五分五分、しかも“すでに動きがある”ので、早いかもしれません。
判断基準はそれぞれですが、「買うなら無条件でAが有利」とはいえず、少なくとも「Bは買うべきではない」と結論づけることもできない、と考えるのです。
「安く買う」という発想を、かたくなに守ればいいのか、ということです。
倍化して600円になった銘柄Bについて、もう少し考えます。
1.さらなる値上がりを予測して買い思惑を入れる
2.「上がったから下がる」との論理でカラ売り
3.手を出さない
4.600円の保合から放れたほうにポジションを取る
最後の4は、上でも下でもOKです。
「下げ始めた」と判断したら、そのタイミングで売りを仕掛ける選択肢がある、という意味です。
「高いか安いか」ではなく、いわゆる「変化点」に注目すべきだと考えるのが実践論なのです。
マーケット・スクランブル1月29日の放送は、「変化点を捉える」とのテーマでお送りしました。
来週の月曜日、2月5日も放送を行います。
1月29日の続編的な内容で、トレードの深い部分に切り込みます。
お楽しみに!
よろしいですか?