【フジトミ】東京金は円高をカバーできず、反落
(東京原油・石油製品)
6日の東京原油・石油製品は円高と海外原油急落のダブルパンチを浴びて大幅続落。原油期先11月限は前日比750円安の3万4010円、ガソリン期先12月限は同800円安の4万6590円、灯油期先12月限は同920円安の4万7640円。
東京石油製品は全面安となり、前日昼に強引な戻りを演じた分、急落を強いられ、原油期先は昼前に1000円以上の下げとなった。WTIは47ドルを再び下回る動きをみせ、それに円高が重なり、東京原油の1000円安につながったが、昼以降、WTIは47ドル台回復。昼に再開した日経平均株価の下げ幅縮小は円安をもたらし、東京石油市場の下げ幅縮小をもたらしていた。WTIの47ドル割れは週末から数えて3営業日連続となる。それだけ、需給環境が悪いということ。目先は明朝発表される米APIの在庫統計が注目。米国在庫の減少は前週、一時的な支援材料になったが、結果的に米国の原油増産を嫌気して売り場提供になっていただけに、今回も同様の相場つきが予想される。14時台に入ってWTIがまた売り直され、さらに日経平均株価が下げ幅を拡大したため、円高が再燃。東京石油市場はまた売り直されていたが、下げはイマイチ。15時過ぎにWTIが一気に買い直され、47.74ドルまで戻したが、その背景は不透明。原油先限は3万4000円台を回復することに。
(東京貴金属)
6日の東京金は急ピッチの円高を嫌気して反落。金期先4月限は前日比9円安の4526円、白金期先4月限は同4円高の3392円。
東京金は急ピッチの円高が直撃して反落しており、昼前には4520円割れもみせた。円高・株安が一服した昼以降、4520円台を回復したが、NY金もようやく買い進まれ、支援材料になっていた。急ピッチの円高局面ではNY金は反応しなかったため、東京金の値崩れにつながったとみられる。8日の重要なイベントを踏まえると、東京金の買いスタンスはそのままが無難だが、円高がさらに進行することもあり、当初期待したほどの上値は期待できない状況となったことも留意したい。15時前にNY金は1289.9ドルの高値を示現した。
(東京ゴム)
6日の東京ゴムは期近中心に続急落。期先11月限は前日比5.7円安の185.8円。
産地のオファー価格の急落を受け、夜間から東京は大きく売られていた。朝方は時間外の上海ゴム高の影響もあり、下げ渋りをみせていたが、戻りも限定的。その一方で円高・株安が進行し、市場環境が悪化。さらに期近もまた急落したことで、期先も売りを浴びて、一段安を演じている。増産期だけに産地のオファー価格の下落は仕方ないものの、かなりの急落をみせたことで、東京市場も無視できなかったといえる。BSの販売価格の引き上げによる国内の販売の落ち込みをアジア筋が警戒した可能性もある。昼前に先限は182.8円の安値を示現。昼過ぎに売られ過ぎ警戒から187円台前半まで戻りをみせたが、まだ戻り売り有利と考えたい。
(東京トウモロコシ)
6日の東京トウモロコシは円高・シカゴ安を受けて下落。期先5月限は前日比180円安の2万2140円。
シカゴ引け後に発表された作柄状況は予想以上に改善しており、9時に再開したシカゴは反落へ。さらに急ピッチの円高が進行したが、東京は朝方から動意薄で、下げ渋りをみせていた。週明けから商いが低迷しており、流動性の欠如が懸念され、下げ渋りをみせていた。それでも急ピッチの円高とシカゴ安は無視できず、ようやく2万2200円割れを演じた。それでも下げ渋りは否めず。目先の米コーンベルトの天候は生育に理想的であり、下げ渋りをみせた東京の一段安は避けられず。夜間取引では2万2000円を試すこともありそうだ。
(東京米国産大豆)
6日の東京一般大豆は円高を受けて下落。期先4月限は前日比470円安の4万5230円。
先限中心に下落しているが、急ピッチの円高を嫌気してようやく売り込まれ、昼に4万5000円ちょうどまで売られた。強引に買い進まれた反動もあるが、下げは仕方ないところ。週末には需給報告が発表されるが、米国大豆の期末在庫は上方修正される見通し。今後とも噴き値売りスタンスで。
https://www.fujitomi.co.jp/?p=15732
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