バークシャーの株主総会でバフェットが強調した7つのポイント
バークシャー・ハサウェイ(ティッカー:BRK-A、BRK-B、以下「バークシャー」)は、4日土曜に年次株主総会を開催しました。
いつも通り、会長兼CEOのウォーレン・バフェットと副会長のチャーリー・マンガーが数時間にわたり株主の質問に答えました。
以下で、バフェットのコメントから7つの重要なポイントを説明します。
【米国個別株動向】バークシャー決算とバフェット発言で注目すべきこと
1.自社株買いについて
バークシャーは、2019年第1四半期に17億ドル分の自社株買いを行いました。
これは、2018年下半期の自社株買い総額よりも大きいものです。
なお、バークシャーは2018年半ばに自社株買いプログラムを修正し、バークシャー株が本源的価値よりも割安になっているとバフェットとマンガーが判断した場合、自社株買いをいつでも行えるようになっています。
自社株買いは確かに拡大したのですが、バークシャーの現金が積み上がっている状況下で(約1,140億ドル)、多くの投資家が望んでいた規模ではありませんでした。
これに対してバフェットは、保守的に自社株買いを行っており、現金は自社株買いのためにあるのではないと述べました。
そして、「バークシャーの株価が本源的価値よりも低くなった場合には、自社株買いをためらわない。1,000億ドルを費やす準備はある」と述べました。
2.民主党で高まる「社会主義」論議について
バフェットは、自らの政治的見解を常に明確にしています。
彼は民主党支持者であり、2016年の大統領選ではヒラリー・クリントンを支持していました。
2020年の大統領選にむけて、一部の民主党候補は「社会主義」的な政策に傾いています。
これに関連した質問に対して、バフェットは個人的な見解と前置きした上で、純粋な社会主義的な考えを否定し、「私は真の資本家である」と答えました。
そして、強力な社会的セーフティーネットが必要だが、そのことにより米国は社会主義国家にはならないと述べました。
3.クラフト・ハインツについて
バークシャーのクラフト・ハインツ(ティッカー:KHC)株取得は最も大規模な投資の一つでしたが、近年株価は大きく下げており、2017年の年初から60%以上下落しています。
そして、会計に関する問題により2019年第1四半期決算の発表が遅れています。
バークシャーは2015年にクラフト・ハインツの27%の株を購入しましたが、バフェットは最近、割高な購入だったと認めています。
「クラフト・ハインツの事業はとてもうまくいっている」と株主総会で答えました。
ただ、「割高で買ってしまうと、いかなる投資も良くないものとなる可能性はある」ともコメントしました。
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