EA選びの基準を開発者の立場から教えてくれ!
優秀なEA選びのポイントはどのように運用するかで変わりますが、ここでは著者が開発をする際に気を付けていることを利用者目線に落として書いていきます。
EAを利用し儲けるためには「優秀なEA」を選ぶことが重要となります。プログラミングの知識があれば誰でも作れてしまう反面、過剰最適化と呼ばれる特定の時期だけ成績のいい(見栄えがいい)EAも作れてしまいます。
利用者側としてもある程度のEAの知識を持ち粗悪なEAを見抜かなければいけません。まずは基本の4つをお伝えします。
利用者側としてもある程度のEAの知識を持ち粗悪なEAを見抜かなければいけません。まずは基本の4つをお伝えします。
①長期間のバックテスト結果が開示されている
過剰最適化されたEAを避けるポイントとして「直近から10年以上の長期間にわたるバックテストの開示」があります。
10年を超えるバックテストで右肩上がりの損益グラフは、長きにわたる相場への優位性がある取引ロジックでなければ描けません。
また直近の成績が含まれていることで過去の相場だけに合わせたもので無いことも確認できます。
10年を超えるバックテストで右肩上がりの損益グラフは、長きにわたる相場への優位性がある取引ロジックでなければ描けません。
また直近の成績が含まれていることで過去の相場だけに合わせたもので無いことも確認できます。
さらに2008年のリーマンショックや2010年のフラッシュクラッシュなどが含まれている期間のバックテスト結果なら信頼度はさらに高いでしょう。
私が開発するEAはこの基準を必ず満たすことを第一条件としています。
私が開発するEAはこの基準を必ず満たすことを第一条件としています。
②取引回数が極端に少なくないか
EAの取引ルールはいくつも追加することができます。
ルールを追加すればするほど優位性が上がっていき損益の成績は向上しますが、取引回数がどんどん少なくなっていきます。
極端な例では10年で資金は3倍まで増加しますが取引回数は10年で30回程度というものもあります。
あまりにも少なすぎる取引回数は過剰最適化の恐れもありますので最低でも年間平均100回程度の取引回数が確保できているEAを選びましょう。
ルールを追加すればするほど優位性が上がっていき損益の成績は向上しますが、取引回数がどんどん少なくなっていきます。
極端な例では10年で資金は3倍まで増加しますが取引回数は10年で30回程度というものもあります。
あまりにも少なすぎる取引回数は過剰最適化の恐れもありますので最低でも年間平均100回程度の取引回数が確保できているEAを選びましょう。
私が開発するEAは年間取引数100回を切っているものはありません。
③最大ドローダウンはどれくらいか
最大ドローダウンとはそのEAのバックテスト期間中に一番大きな損失が出た金額を指します。
右肩上がりのバックテストを持つEAであってもこの最大ドローダウンが準備資金を超えるような大きな金額の場合、ドローダウン期が稼働初期に訪れてしまうとそのEAを稼働させている口座は破綻してしまう可能性があります。
右肩上がりのバックテストを持つEAであってもこの最大ドローダウンが準備資金を超えるような大きな金額の場合、ドローダウン期が稼働初期に訪れてしまうとそのEAを稼働させている口座は破綻してしまう可能性があります。
例えば利益額が10年で150万円、取引回数1500回、グラフは右肩上がりのEAがあったとしても最大ドローダウンが80万円であった場合、初期自己資金が80万円では口座は破綻してしまいますのでそれ以上の資金を準備しなくてはいけません。
取引回数や利益額だけでなく稼働期間にどれだけの損失が出る可能性があるのか最大ドローダウンを確認しておきましょう。
優秀なEAと判断できる目安としては10年以上のバックテスト期間で最大ドローダウンが10万円以下(資金100万円とした場合)とされています。
取引回数や利益額だけでなく稼働期間にどれだけの損失が出る可能性があるのか最大ドローダウンを確認しておきましょう。
優秀なEAと判断できる目安としては10年以上のバックテスト期間で最大ドローダウンが10万円以下(資金100万円とした場合)とされています。
私が開発するEAはナンピン系、ナンピンマーチン系以外はこの基準を基に開発を行っています。(ナンピン系でも準備金を超える最大DDは許容しておりません)
④リカバリーファクターの計算
リカバリーファクターとはリスクリターン率とも呼ばれ、そのEAが損失に対してどれくらいの利益が期待できるかを示す指標として使われます。
リカバリーファクターの計算式は「純利益÷最大ドローダウン」で求めるため、リカバリーファクターが高ければ高いほど少ないリスクで大きなリターンを得られることになります。
優秀なEAの目安として10年のバックテストでリカバリーファクター10.0以上(年平均1.0以上)あるといいでしょう。
リカバリーファクターは通常のバックテスト結果では表示されませんのでご自身で計算をする必要があります。
リカバリーファクターの計算式は「純利益÷最大ドローダウン」で求めるため、リカバリーファクターが高ければ高いほど少ないリスクで大きなリターンを得られることになります。
優秀なEAの目安として10年のバックテストでリカバリーファクター10.0以上(年平均1.0以上)あるといいでしょう。
リカバリーファクターは通常のバックテスト結果では表示されませんのでご自身で計算をする必要があります。
似たような言葉に「プロフィットファクター」がありますが、プロフィットファクターは総利益を総損失で割ったものであるためそのEAが利益を出せるかどうかを見るための指標です。プロフィットファクターがいくら良くてもリカバリーファクターが低いとそのEAのパフォーマンスはよくないことが多いので、必ず計算をして確認することをお勧めします。
私が開発するEAは年間平均1.0以下のリカバリーファクターになるものはありません。
基本的にこの4要素を守っているEAであるならば大きな損失を被る可能性を減らすことができます。
投資である以上、EAを使った運用もリスクは覚悟しなければいけませんが少しでもそのリスクを減らす努力を開発者側も行っているのは、「自分でもリアル口座で稼働させ利益を得る」ことを前提としているからです。
開発するだけで自分で運用しない開発者と自分でも実際のお金を投じて運用している開発者では、この辺りのリスク管理が異なっていることを利用者側も理解しておきましょう。
投資である以上、EAを使った運用もリスクは覚悟しなければいけませんが少しでもそのリスクを減らす努力を開発者側も行っているのは、「自分でもリアル口座で稼働させ利益を得る」ことを前提としているからです。
開発するだけで自分で運用しない開発者と自分でも実際のお金を投じて運用している開発者では、この辺りのリスク管理が異なっていることを利用者側も理解しておきましょう。
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