大インパクトのCPIと米中間選挙
こんにちは、下山です。
先週10日、11日の各米株式市場は
大きく株価が上昇しました。
10日のニューヨークの株式市場では
ダウ平均株価の終値が
前日に比べて
1201ドル43セント高い
3万3715ドル37セントとなりました。
ナスダックの株価指数も
7.3%の大幅な上昇を見せています。
それを受けた11日の
東京株式市場は
ほぼ全面高の展開となり、
日経平均株価は
一時800円以上の上昇、
約2か月ぶりに
2万8000円台を
回復しています。
翌日のアメリカ市場でも
前日からの勢いは止まらず
特にS&P500種株価指数は
前日比0.9%高の
3992.93ドルと
週間ベースでも
6月以来の大幅上昇となり
ダウ工業株30種平均は
32.49ドル(0.1%)高の
33747.86ドルまで続伸、
ナスダック総合指数も
1.9%上昇のとなり、
週間ベースで2年ぶりの
大幅高となっています
また、外国為替取引市場においては
10日には米ドルが大幅安となり
円相場は
10~11日の2日間で7円も上昇し、
上昇幅・上昇率ともに
1998年10月以来、
24年ぶりの大きさとなっています。
一方で、リスクアセットとして
これまで株価と
相関した動きを見せていた
仮想通貨は
FTXの破綻問題で
仮想通貨市場全体が
大幅に急落するなど
各金融市場において
大きな出来事が
起きた週となりました。
今回の株価の急上昇の
直接的なきっかけは
10日に発表された
アメリカの消費者物価指数(CPI)の
指標発表でした。
では、なぜ今回のCPIの結果が
ここまでのインパクトを引き起こしたのか?
また、今後の株式市場は
どのような展開を見せるのでしょうか?
今回は先週の
CPIやアメリカの中間選挙の
振り返りと
本日から始まる
アメリカ中間選挙の
結果が株式市場に与える
影響について
解説したいと思います。
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消費者物価指数(CPI)振り返り
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さて、各金融市場に
大きなインパクトを与えた
今回の米消費者物価指数から
振り返ってみましょう。
10日にアメリカの労働省は
先月の消費者物価指数を発表し、
前の年の同じ月と比べて
市場の予想の7.9%を大きく
下回る7.7%の上昇となりました。
上昇率は前の月の8.2%より縮小し
今年、2月以来8か月ぶりに
8%を下回りました。
また、変動の大きい
食品やエネルギーを除いた物価指数も
前の年の同じ月と比べて
6.3%の上昇となり、
前の月の上昇率より縮小しています。
その結果、市場ではこれまで続いてきた
記録的なインフレが和らぐのではないかとの
期待感が高まり
次回のFOMCでは
75ベーシスポイントの利上げは必要なく
50ベーシスポイントの利上げと
利上げの緩和観測が広がり
各金融市場に
大きな影響を与える
結果となっています。
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中間選挙の振り返り
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次にアメリカの中間選挙ですが、
特に国政を担う、下院と上院の
議席数が注目されました。
下院選挙においては
選挙前の事前予測で
野党である共和党の
優勢が伝えられていましたが、
予測通りに共和党が
過半数を獲得する可能性が高く、
接戦が予想されていた
上院では民主党が
過半数を獲得する結果となりそうです。
株式市場への影響ですが
中間選挙後のアノマリーとしても
現在の消費者物価指数を受けた
利上げの緩和観測から来る
センチメントとしても
株式市場においては
上昇の追い風となるでしょう。
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今後の株式市場の動向について
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今後の株式市場については、
大きな流れとしては
12月のFOMCまでは
大きな経済イベントや
指標の発表もないため
政策金利を上げる理由になる
情報がでない限りは
上昇トレンドが続くと思われますが、
アメリカのビックイベントである
サンクスギビングデーの
11月24日の前を目途に
機関投資家の取引が
一旦の手仕舞いが
なされるでしょう。
そのため
この上昇トレンドの
どこかで利益確定や
調整反発がそれなりの
大きさであるという事を
前提に取引を心がけると
良いでしょう。
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まとめ
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11月も早くも後半となりましたが、
サンクスギビングデーが過ぎると
市場は、今年度の決算や
クリスマス休暇に向けて
手仕舞いを始めます。
特に次回のFOMCが
予定されている
12月の13日・14日が
今年最後の株式市場の
動向を決める場となるでしょう。
株式市場では、1月のアノマリー通りに
下落トレンドの続いた2022年でしたが、
最後の2カ月で
風向きが変化する可能性も
大いにあると言えるでしょう。
引き続きこのメルマガでは
最新の時事情報と
株式市場の動向について
お伝えしていきたいと思います。
が、それと同時に読者の皆様には
万が一に備えた取引ができるように
ポジションバランスには気を付けて
頂きたいと思います。
それでは、本日も最後までご覧いただき、
ありがとうございました。
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