FRBがハト派転換で株価上昇!?
こんにちは、下山です。
先週7月26・27日両日で
今年5回目となるFOMCが開催されました。
FOMCとは、
世界の金融市場に影響を与える
アメリカの中央銀行による
金融政策会議で、
政策金利の決定などが
この会議で行われ、
会議終了後の
政策発表や
FRB議長による
記者会見が行われます。
FRBによる金融政策の
内容は、
株式、外為、債権、先物など
多くの金融市場に
大きな影響を与えます。
今期のFOMCでは、
10%に届きそうな
アメリカで高まる
インフレ率が懸念され、
75ベーシスポイントの
大幅な引き上げとなりました。
投資のセオリーとしては、
政策金利の引き上げは
リスクアセットである
株式市場からの
資金投資に繋がるため
基本的に
株式相場は下落します。
しかし、今回は
FOMC翌日の
ダウ平均株価が
前営業日比
436ドル05セント高の
3万2,197ドル59セント
ハイテク株比率の高い
ナスダック総合株価指数の
上げ幅が470ポイント近くに達し、
上昇率で4%を超え
今年最大となるなど
大幅な上昇をしています。
また、日経平均株価も
連れ高となり
8月1日の終値は
前営業日比191円71銭高の
2万7,993円35銭
と上昇しています。
このような動きは
特に株取引の初心者観点では
教科書通りにならない動きに見えますが
その要因として
一体何があったのでしょうか?
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今回のFOMC後の会見内容
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アメリカの中央銀行である
FRB(米連邦準備制度理事会)は
今年に入り急速に高まる
インフレ率を抑えるために
3月のFOMCから
度々、政策金利の引き上げを
実行しています。
今回の7月の利上げにより
フェデラルファンド(FF)金利の
誘導目標レンジは
3月からの合計で
2.25-2.5%となっています。
6月の前会合と合わせると
利上げ幅は1.5ポイントとなり、
これは1980年代初め以来の
大幅利上げとなります。
これだけの利上げを行えば
株式市場には
大きなネガティブ影響がでますが
今回は、どのような影響がでたのでしょうか?
次に、今回のFOMCの金融市場への影響
について解説します。
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今回のFOMCの金融市場への影響
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今回のFOMCでは、
前述したように
ダウ平均株価も
ナスダック総合株価指数も
記録的な上昇をしました。
その要因としては、
FOMC終了後に開かれる
パウエルFRB議長の記者会見で、
「この先のある時点で
利上げ速度を緩めることが
適切だろう」
などの発言が
あったことを受けて、
今後の利上げ見通しを
下方修正する見方が広がった
点にあります。
つまり、今回の
75ベーシスポイントの
金利の引き上げに関しては
FOMC開催以前より
「織り込み済み」
であったため
政策金利の引き上げによる
影響は出ず、
今後のFRBの方針を
「ハト派」と捉えた
市場の動きが
急速に出たと言えます。
では、今後もこの勢いで
上昇するかというと
実際に過去を振り返ってみると
FOMC当日の株高は
持続性に乏しい事が多いです。
実際にあるエコノミストによると
S’P500種株価指数が
1%以上上昇した場合、
次の日は
平均0.3%下落する事が多く、
次のFOMCまでの
平均騰落率を比較すると、
当日の上昇率が1%を上回った時が
最も悪いという
結果もあるようです。
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次のFOMCまでの留意点
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今後、株取引を行う上で
大切になってくる点としては
どのような点と
なるでしょうか?
それは、
パウエルFRB議長が
FOMC後の記者会見で
発言した
「次の会合で異例に大幅な利上げを
もう一度行うことも適切となり得るが、
判断は今から次回会合までのデータ次第だ」
と述べた点が
参考となるでしょう。
大幅な利上げとは、
再び75ベーシスポイントの
利上げをすることを意味し、
データとは
インフレ率のデータと
雇用統計や失業率などの
労働市場に関する
データの事を指します。
今後も引き続き
これらのデータを中心に
政策金利の動向を
織り込んでいくとみられるため
インフレ率と
労働市場に関するデータ
に関しては細心の注意を払う
と良いでしょう。
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まとめ
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次のFOMCは、
約50日後の
9月20日・21日
に開催される予定です。
それまで少し時間はありますが、
インフレ率と
労働市場に関するデータ
そしてそれらの指標に影響を与える
ニュースなどにも
注目してみても面白いかもしれません。
ただし、基本的には
「上がるだろう・下がるだろう」
ではなく
「上がるだろうけども下がるかもしれない」
「下がるだろうけども上がるかもしれない」
といった
「かもしれない取引」
を心がけることを
忘れないようにしてください。
何を措いても
まずは「ポジションバランス」
に気を付けてください。
それでは、本日も最後までご覧いただき、
ありがとうございました。
下山敬三
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